中途採用の母集団形成の方法は?母集団を増やすメリットを解説
2024.10.16
十分な母集団形成ができず、採用につながらないと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。売り手市場で中途採用を成功させるには、母集団形成が重要です。
本記事では、母集団形成の意味や母集団を増やす方法、メリットを紹介します。母集団形成に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
中途採用の母集団形成とは
母集団形成とは、多くの求職者を集めることを指します。質の良い母集団形成ができるか否かは、採用活動の成否が左右されることもあるほど、重要なポイントです。
母集団形成を行うには、多くの求職者に興味や関心を持ってもらわなければいけません。特に中小企業は大手企業と比べて知名度が低く、母集団形成に苦戦するケースが多いです。
中途採用で母集団形成が必要な理由
近年、採用市場の変化により、母集団形成が重視されるようになりました。なぜ、中途採用で母集団形成が必要なのか、その理由を解説します。
人材獲得競争が激化しているため
現在の労働市場は、少子化によって労働人口が減少傾向にあります。そのため、多くの企業が人材不足や労働力不足を補おうと採用活動に注力した結果、起こっているのが人材獲得競争の激化です。
優秀な人材は知名度の高い大手企業に流れやすく、中小企業は採用要件に適した人材の採用が難しくなっています。中途採用を成功させるには、十分な母集団形成を行うことが重要です。
採用のミスマッチを防ぐため
母集団形成は、自社の採用要件に適した人材を採用するうえで重要な要素です。母集団形成が上手くできないと、少ない応募者の中から採用しなければならず、結果的にミスマッチが生じやすくなります。
企業と求職者のミスマッチは、内定辞退や早期退職などの原因になり得るため注意が必要です。質の高い採用を実現するには、十分な母集団形成を目指しましょう。
採用コストを削減するため
母集団形成が十分でないと、目標の採用人数に到達しない可能性があります。一度の採用活動で採用予定人数に満たない場合、二次募集や三次募集をかけなければなりません。
採用活動が長期化すれば、それだけ採用コストが増加します。採用コストを削減する意味でも、十分な母集団形成が求められているのです。
母集団形成のメリット
母集団形成のメリットは、以下の3つです。
- 計画的に採用活動が進められる
- 採用要件を満たした人材が採用できる
- 企業に定着して長期的に活躍してくれる人材と出会える
次は、母集団形成のメリットについて詳しく解説します。
計画的に採用活動が進められる
効率的に採用活動を進めるには、計画に沿った採用活動が重要です。母集団形成を行うには、採用プロセスごとの獲得人数を設定するため、採用目標数を採用手法や期間、費用などの具体的な計画に落とし込みやすくなります。
目標数値に達しない場合は、プロセスごとに計画を見直せるので、軌道修正しやすいです。反対に母集団形成をせずに採用活動を進めると、採用要件に適した人材が獲得しづらくなる可能性があります。
採用要件を満たした人材が採用できる
母集団形成を行うことで、より多くの採用ターゲットと効率的に出会えます。
ただ人材を募るだけでは、必ずしも採用要件に適した人材に応募してもらえるとは限りません。質の高い母集団形成が必要不可欠です。
たとえば、20代を採用ターゲットとしている企業への応募数が100だったとき、その中には30~50代からの応募も含まれます。20代が50人のときよりも、80人や90人いた方が、より効率的に採用活動を進められるでしょう。
企業に定着して長期的に活躍してくれる人材と出会える
採用要件に適した母集団形成をすることで、ミスマッチによる早期離職を防ぎ、長期的に活躍してくれる人材が採用できます。
企業と求職者とのミスマッチは、採用できても早期離職を誘発する可能性があるので注意が必要です。早期離職が続けば欠員補填のための採用活動が長期化し、業務負担や採用コストが増加してしまいます。
中途採用で母集団を形成する方法
中途採用で母集団を形成するには、以下の方法があります。
- 求人広告
- 人材紹介
- ダイレクトリクルーティング
- 転職イベント
- リファラル採用
次は、それぞれの採用手法について詳しく解説します。
求人広告
求人広告は、一度に多くの求職者に求人情報を見てもらえるので母集団形成に役立ちます。
求人サイトを選定する際は、サイトの特色や得意分野に注目してみましょう。たとえば、「Re就活」は20代に特化しているため、第二新卒やヤングキャリアの採用に最適です。
求人情報の掲載数や会員登録数だけでなく、採用ターゲットに適したサイトを選びましょう。
人材紹介
人材紹介とは、人材紹介会社から採用要件に適した人材を紹介してもらう方法です。人材紹介会社は求職者の獲得から面談、日程調整、条件交渉なども行うため、業務の負担軽減や効率化にもつながります。
また、キャリアアドバイザーは企業の採用要件を熟知しているため、マッチング度の高い人材からの応募が期待できます。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者へ直接アプローチする方法です。
従来の求職者からの応募を「待つ」採用に対し、ダイレクトリクルーティングは採用要件に適した求職者に対して個別にアプローチする「攻め」の採用手法です。
潜在的候補者にもアプローチできるため、効率的な母集団形成が期待できます。
転職イベント
転職イベントとは、求人募集をしている企業が転職希望者に対して会社説明や面談を行うイベントです。求職者と直接やり取りできるので、選考の短縮化や求職者の志望度向上などの効果が期待できます。
また、転職イベントには少人数制のイベントもあります。例えば、株式会社学情では「転職サポートmeeting」を開催。当日参加した求職者全員と面談できるシステムなので、知名度の低さに悩んでいる企業にもおすすめです。
リファラル採用
リファラル採用とは、従業員や取引先から採用要件に適した人材を紹介してもらう方法です。企業の採用要件や求職者の人柄・スキルをよく知る人物から紹介を受けるため、マッチング度の高い採用が期待できます。
リファラル採用のインセンティブは1〜30万円ほどのため、場合によっては採用費用を抑えながら質の高い母集団形成が目指せるでしょう。
中途採用で母集団を増やす5つの方法
次は、中途採用で母集団を増やす方法について解説します。母集団を増やすポイントをおさえ、自社の採用に適した母集団形成を目指しましょう。
採用要件を明確にする
母集団を増やすには、採用要件を明確にしましょう。
採用活動を効率的に進めるには、採用要件の設定が重要です。採用のミスマッチによる内定辞退や早期離職を防ぐには、採用ペルソナを設定しましょう。
採用ペルソナを設定する際に決めておくべき項目には、以下のようなものがあります。
- 名前
- 年齢
- 性別
- 居住地
- 性格
- 趣味
- 最終学歴
- 職歴
- 資格
- 転職における希望条件 など
採用ペルソナは人事や配属先の社員とも共有しましょう。共通認識を持つことで、選考をスムーズに進められます。
採用目標を立てる
採用人数や母集団形成の目標値を設定しましょう。
採用人数や母集団形成の目標値は、エントリー後に面接につなぎたい人数や割合、内定率、採用率などの観点も含めて設定します。他にも、選考辞退や内定辞退の可能性も加味しましょう。
採用目標が明確になると、どのように採用活動を進めるべきか道筋が見えてきます。
採用要件に適した採用手法を選ぶ
採用手法は、採用要件に適したものを選びましょう。
会員登録数の多い大手求人サイトに掲載すればスムーズに採用できそうに思えますが、求人数が多いと知名度が低い企業が埋もれてしまい、採用につながらない可能性があります。
採用要件によって適切な採用手法が異なるため、最適な手法を選ぶことが大切です。
採用広報に力を入れる
母集団を増やすには、採用広報に力を入れましょう。
中途採用では、採用の成否が企業の知名度に左右されることがあります。特に中小企業は大手企業と比べて知名度が低く、人材の獲得競争で競り負けるケースは少なくありません。
企業の魅力を伝える採用サイトを作成したり、SNSで採用情報を発信したりするなど積極的な情報発信が大切です。
求人広告の掲載内容を見直す
採用要件に合わせて、求人広告の掲載内容を見直しましょう。
求人広告の内容が採用ターゲットに適していないと、企業や仕事の魅力が十分に伝わりません。採用ターゲットのニーズを正確に把握し、求人広告に反映することで企業の魅力が伝わりやすくなります。
他にも、競合他社の求人広告を分析するのも効果的です。
母集団形成には20代転職に強い「Re就活」がおすすめ
近年、人口減少や売り手市場の加速により、母集団形成が難しくなっています。今後も母集団形成の難易度が高まると予想され、従来の採用方法だけでは十分な母集団形成ができないかもしれません。
だからこそ、数だけではなく質を重視した母集団形成が必要です。株式会社学情では、採用におけるターゲティングや見極めの重要性に着目し、サービスを展開しています。
たとえば「Re就活」では、20代転職に特化することで、伸び代がある若手採用の母集団形成をお手伝いしています。
母集団形成に悩まれている方は、20代採用に強い株式会社学情にお問い合わせください。
株式会社学情 エグゼクティブアドバイザー(元・朝日新聞社 あさがくナビ編集長)
1986年早稲田大学政治経済学部卒、朝日新聞社入社。政治部記者や採用担当部長などを経て、「あさがくナビ」編集長を10年間務める。「就活ニュースペーパーby朝日新聞」で発信したニュース解説や就活コラムは1000本超、「人事のホンネ」などでインタビューした人気企業はのべ130社にのぼる。2023年6月から現職。大学などでの講義・講演多数。YouTube「あさがくナビ就活チャンネル」にも多数出演。国家資格・キャリアコンサルタント。著書に『最強の業界・企業研究ナビ』(朝日新聞出版)。