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学情レポート 2020.04

企業の動向・学生の動向 【2020年4月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 採用広報解禁月である3月を迎え、本来であれば2021年卒学生対象の企業セミナーが賑わいを見せる時期だが、多くの企業において予定していたセミナーを中止せざるを得ない異例の事態が続いている。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、選考活動の中止・延期は全国に広がり、就職情報サイトへの応募学生との接触を図れていない企業も多数存在している。セミナーを行うにしても従来の規模での開催を控える企業がほとんどで、10名以下の規模で座席を離すよう配慮したり、受付での体温チェック、マスク配布や手指消毒の徹底といった対応をしながらの開催が続いている。そうした中で増えているのは、オンラインで会社説明や選考を行う「Webセミナー」や「Web面接」である。学生の居住地によらずに学生と接触できるというメリットもあり、今後もこうした動きは加速しそうだ。3月からテレワークが導入されたことで人事担当者自身も出勤できず、採用活動を全面的にストップしたという企業もある。そうした企業からは「新型コロナウイルスの感染拡大の終息をただ待つしかない」と落胆の声が聞かれる。

 一方で、2月までにインターンシップ参加者限定の選考を水面下で行ってきた企業も少なからずあり、弊社が4月上旬に実施した内々定率調査でも、昨年同時期比7.9ポイント増の28.7%の学生が内々定を獲得している状況だ。こうした、既に内々定出しを進めている企業が採用活動をリードしている状況ではあるが、今後の見通しは不透明だ。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着くまでは、企業も学生も我慢の時期が続きそうだ。

(柳 亮太)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 新型コロナウイルス感染症の猛威が、大学の就活支援にも大きな影響を与えている。例年、3月に実施されることが多い学内合同企業セミナーについては、ほとんどの大学で中止となった。毎年この学内セミナーを皮切りに就職活動をスタートさせる学生が一定数いるが、そうした学生は出だしから大きく躓いた格好だ。一方で、昨年の夏からインターンシップに参加していた学生、あるいは秋学期より就活準備を進めてきた学生からは、3月のタイミングで内々定報告が寄せられており、その人数は前年同時期よりも増加傾向にある。結果的には早くから就活を意識し活動してきた学生と、3月から動き出せばいいと考えていた学生との差が大きく開いてしまうことになった。また、新型コロナウイルスの影響で企業が実施するセミナーや面接もその有り様が変わり、対面式からWeb形式に切り替える企業が増えている。これに対する学生の反応として、「Webセミナー」は交通費や移動時間の削減にもつながり、好意的な意見が多い。一方で「Web面接」については「自分の思いも面接官の人柄も、お互いに伝えきれていない気がする」「カメラに目を向けていると面接官の表情が分からない」など、戸惑いを感じる声が目立つ。就職活動に限らず学生生活にもその影響は及んでいる。文部科学省から各大学に新型コロナウイルス対策のガイドラインが示され、各大学とも新年度の授業の開始日を遅らせる、大規模な授業はしない、Web授業を推進するなどの対策が行われている。例年とは大きく異なる環境下で、学生も、学生に関わる大学関係者も、暗中模索の状況が続いている。

(岩本 和彦)

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