企業の動向

 7月は各企業の2022年卒採用における大勢が見える月となった。大手企業は大方想定通りに内々定を出し終え、2022年卒採用はほぼ終了というフェーズだ。7月中旬頃からは、2023年卒採用に向けた計画と、夏期~秋期インターンシップの準備を本格化させている。中堅・中小企業においては、6月頃より続く選考辞退、内々定辞退のラッシュがようやく落ち着き、10月の内定式までに必要な内々定者数を確保すべく選考を進めている。就職活動を終える学生が増えつつある中、ターゲットを新卒だけでなく、第二新卒に拡大する動きも例年以上に見られるようになってきた。特に内定式以降に募集を始め、2022年4月に新卒学生と第二新卒者の同時入社を目指す企業が多く見受けられる。
 2023年卒採用については、企業規模を問わずインターンシップの募集や実施が活況を迎えている。夏のインターンシップはもちろんのこと、今年度は秋期インターンシップ開催を予定する企業が前年度よりも増えている印象だ。就職先として認知してもらうのに、夏では早すぎるし、各社の露出が増える年明けでは遅いという理由から、秋開催が選ばれている。インターンシップは必ずしも採用に直結するわけではないが、コロナ禍で直接学生と接する機会が減る中、少しでも自社を認知してもらい、就職先として意識してもらうには必須の取り組みだと多くの企業が捉えている。
 コロナ禍とは言え、各社の新卒採用意欲は衰えず、むしろ高まっているように見受けられる。企業によっては2022年卒と2023年卒の両対象に対する活動が並行し、難しいハンドリングが求められる。採用計画の達成には例年以上の工夫が必要とされている。(山中 健介)

学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2022年卒学生の動向について、6月中に業界大手企業の選考結果が出揃い、就職活動の舞台を去る学生がいる一方、納得のいく結果が得られず、7月以降、業界や職種の枠を広げて企業探しを再開する動きも見られる。7月5日~7日に東京で開催された合同企業セミナー「就職博」では、参加学生の企業ブースの平均訪問数は6.2社。「朝から来て今8社目です」「3日間とも来ました」「来週行われる面接に3社予約しました」など意欲的な姿勢が見られた。一方、大学キャリアセンターでは、7月下旬頃より前期試験、そして夏季休暇に入ったこともあり、学生の状況把握が難しくなっている。支援が必要な学生ほど連絡が取りにくく、ゼミの教授などと連携しながら学生支援に注力している。そうした学生と採用継続中の企業をどこまで結びつけられるかが、内定式までの就職先決定数を左右するポイントになりそうだ。
 2023年卒学生はインターンシップの応募や参加で忙しい。この1年でオンライン採用のノウハウがある程度確立したこともあり、オンライン形式のインターンシップ実施企業が増加。地域や日程などの制約を受けづらく、多くの学生に参加のチャンスが広がった。ただ、大手企業・著名企業に応募が集中する図式は一層強まり、選考を通過できずに意中の企業のインターンシップに参加できないという状況も生まれている。もっとも、選考がないセミナー形式のものや、弊社が主催するオンライン合同企業セミナー「Webインターンシップ博」など、業界・企業研究を進める機会は増えている。時間に余裕のある夏季休暇期間だからこそ、インターンシップの参加数や業界などに縛られず、視野の広がる活動に期待したい。 (小島 千裕)