グローバル人材採用のススメ

当初は不安視する声も多かったが、
いまではなくてはならない存在として活躍中。

東海カッター興業株式会社 工務部 研修・採用係 渡邊成さん
東海カッター興業株式会社
1968(昭和43)年に舗装道路の切断を行う専門業者として創業した東海カッター興業株式会社。現在は祖業の道路カッター工事だけでなく、ビルや高速道路、橋梁、また空港や鉄道、発電所等に至るまで、様々な鉄筋コンクリート構造物の補修・補強工事のための切断・解体工事を行い、私たちの生活を陰で支える技術者集団として、東海地方を中心に確固たる地位を築いています。
現在の日本では高度経済成長期に建設された道路や鉄道等のインフラ、ビルや工場等の建物が寿命を迎え、改修が必須だと言われており、加えて自然災害が頻発する中で建物の耐震化・免振化も緊急の課題となっています。同社では「いまある構造物を活かしながら耐震化、高寿命化していくリニューアル工事」に力を入れており、環境にやさしい脱スクラップ&ビルド時代の牽引役としてさらに期待が集まっています。
今回は入社4年目、今春から採用担当として活躍しておられる工務部採用チームの渡邊さんに、同社の採用のご方針や、7年前から取り組んでおられるグローバル人材採用に関してお話をお聞きしました。
※記事の内容は取材当時のものです。

毎年新卒者を採用し、全社一丸となって「人を育てる」活動を強化。

――渡邉さんは入社1年目にカッター工事の現場をご経験されたそうですが、「コンクリートを切断する」と一口に言えないくらい、様々な工法があるそうですね。
仰る通りで、例えば対象物にダイヤモンドワイヤーを巻き付け、高速回転させて立体的に切断する「ワイヤーソーイング工法」は、無振動・低騒音で粉塵も少なく、複雑な形状物や水面下の構造物の切断等も可能です。また超高圧水でコンクリート構造物の鉄筋を傷付けず破砕することができる「ウォータージェット工法」や、逆に水を使用できない場所での工事に対応できるよう、空気を送り込む完全乾式で施工する新工法「ドライカッティング工法」等、作業する対象や場所、目的に応じて様々な工法を駆使し、お客様のニーズにお応えできる高い技術力、提案力を有しているのが当社の最大の強みとなっています。私自身、1年だけの経験ではとても全てを語ることができないほど奥深く、まだまだ可能性の大きい業界だと身をもって感じています。
――そうした技術力・提案力を今後も支えていくには人材、特に若手社員の採用・育成が不可欠だと思うのですが、貴社ではいかがでしょうか?
当社では2010年頃から毎年新卒者を採用し、全社一丸となって「人を育てる」活動を強化してきました。そこで大切にしたのが「同じ方向を向いて、失敗を恐れず、成長し合いましょう」という考え方です。私もそうですが、当社では文系出身者でも工事や機械に携わることができるチャンスがどんどん与えられますので、まずは当社のやり方をしっかりと学んでいただき、そこから改善点や新たな提案を見つけたら、会社と共に一緒になって挑戦していただきたいと考えています。仮にそこで失敗したとしても、それがまた会社の歴史の一部になりますので、恐れること、失うものは何もありません。失敗を通じて会社と共に成長し、人生の宝になるような体験を若いうちからたくさん積んでいただくことを、当社では「人を育てる」活動の要諦として取り組んでいます。

7年前から定期的に技能実習生を受け入れ、戦力化。

――では、21年4月入社の採用数等についてお教えください。
男性6名、女性2名の計8名が入社しました。私が入社した4年前は男性4名、女性1名の計5名でしたし、22年入社予定の方は男性8名、女性2名の計10名ですので、徐々に増加傾向となっています。エリアは東海圏が中心で、営業所のある富山で高卒採用を毎年ではありませんが行っています。文理比は例年ほぼ文系のみとなっていますが、理系を採用しないということはなく、例えば設計の知識を有している方の応募があれば大歓迎ですが、なかなか応募がないのが現状です。
――その中にグローバル人材は含まれているのでしょうか?
22年入社の方で1名、外国籍の方がいますが、日本で育った方で日本語も全く不自由なく、感覚的には日本人と全く同じですね。当社で活躍しているグローバル人材の多くが技能実習生として働いてくれているベトナム人、ミャンマー人で、毎年6~7名程度採用しています。
――技能実習生の受け入れは、いつ頃から始められたのですか?
7年前からで、当初はベトナム人の受け入れから始めました。20代前半から30代前半を対象に、海外採用を行う専任スタッフと社長が現地に赴いて会社説明会を開き、面接や適性検査で採用しています。日本語の小テストも実施しているのですが、日本語能力や学力といった基準ではなく、異国の地でも頑張れるだけの肉体的・精神的な強さがあるか、協調性や素直さがあるかといった人間性を重視して選考しています。また合格者に対しては挨拶を兼ねて家庭訪問の実施をしています。
――入社後の研修制度についてお教えください。
入社後約3か月間の研修期間を設けています。そこではまず一緒に働く同僚の顔と名前、また仕事で使う工具等、仕事をする上で最低限必要なことから学んでもらっています。その後は先輩社員について現場に入ってもらい、徐々に経験を積んでもらうといった、座学と実地の両面から当社の仕事を覚えてもらうようにしています。

当社の場合、これまで7年間継続して技能実習生を採用してきましたので、研修のノウハウもある程度蓄積されていますし、何より先輩の技能実習生が仕事だけでなく普段の生活面でも後輩の面倒も見てくれますので、安心ですね。生活の拠点となる寮もベトナム寮、ミャンマー寮とそれぞれ用意しており、身近で支えあえる体制を整えており、たまにドンチャン騒ぎすることもありますが(笑)、賑やかに過ごしているようです。

自ら進んで仕事に取り組んでくれ、思っている以上に活躍している社員が多い。

――貴社にとって技能実習生をはじめとするグローバル人材とは、どのような存在でしょうか?
受け入れ当初はやはり言葉の面から不安視する声も多かったのですが、いまでは当社にとってなくてはならない存在になっています。ハングリー精神といいますか、お金を稼ぐという意識はやはり日本人より強いものがあり、少しでも会社に貢献し、評価されようという気持ちが強いため、自ら進んで仕事に取り組んでくれますし、こちらが思っている以上に活躍している社員が多いですね。実は私が入社1年目、現場で指導してくれたのが技能実習生の先輩で、とても丁寧に仕事を教えてくれたおかげで何とか一人前になるまで成長することができました。その先輩に限らず、多くの技能実習生が各現場で取り合いになるほど、頼りにされていますね。
――では最後に、今後の貴社の新卒採用のご方針についてお教えください。
当社では現在、インターン期での学生の集客に力を注いでいます。具体的には、夏季休暇期間から随時オンラインで1day仕事体験型のプログラムを実施し、その後10月末~12月初旬にかけて計5日間で、より当社の業務内容を深く理解してもらうためのインターンシップを対面で実施いたします。オンラインで以下に学生の気持ちをひきつけて、その後の対面開催への参加につなげていくかが、次年度以降も課題になってくるかと思いますので、私は今年初めて関わることになりますが、この経験を活かし、今後につなげていきたいと思います。そして当社に入社を決めてくれた学生が数年度、「東海カッター興業に入ってよかったな」と思ってもらえるような、相手にしっかりと寄り添った採用活動ができるよう、自己研鑽に努めたいと思います。

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