企業の動向

 2023年卒採用について、コロナ禍で業績に多大なダメージを受けたサービス関連企業も含め、各企業の採用意欲はコロナ禍前の状況に回復した印象だ。弊社が7月下旬に調査した内々定率は81.0%と、コロナ禍前の同時期調査と同水準に達している。ある中堅IT企業では採用収束に向け内々定承諾者にフォロー連絡を入れたところ、数名から辞退の申し出があり、8月から予期せぬ募集活動を余儀なくされた。また、東証プライム上場の物流会社では内々定承諾者数が採用予定の60%程に留まり、再母集団形成のため合同企業セミナーへの出展を決めた。ただ、新卒学生だけでは採用予定数に到底追いつかないということで、既卒・第二新卒者まで幅を広げ、全社を上げて採用数の確保に動いている。
 2024年卒採用も夏季インターンシップに向け企業の動きは活発化している。これまでは採用広報本格スタート直前の冬季に重きを置く企業が多かったが、早期に優秀な学生との接触を果たそうと夏季インターンシップに注力する企業が増加傾向にある。8月1日に東京・大阪で開催された弊社主催のインターンシップイベント「Super Business Forum」では、両会場とも参加企業数が昨対比140%となった。出展企業のうち、大手エンタメ系企業やブライダル企業は、学生の応募が各社に分散する中、「Webだけでは集客に不安があり、リアルイベントへの出展を決めた」と話している。またこうしたイベントに限らず、企業理解を深める動画や接触後のコミュニケーションツールとしてLINEを用いるなど、学生との繋がりを最大化するために試行錯誤が重ねられている。対象となる学生の卒年を問わず、採用市場は活況を呈している。

(フィールドセールス本部 三崎 公太)

学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 各大学では2023年卒学生の進路決定調査が行われているが、学生の状況は多様化しているという。複数内々定の保有報告、承諾に悩む声や辞退の方法といった相談をする学生が増えている反面、就職活動を終えられる局面に至っていない学生もいる。現状内々定を得られていない学生、内々定を持ちながら継続する学生、公務員志望や専門課程での実習、部活動に専念していたといった事情で活動が遅れた学生など進捗は様々だ。思うように結果が出ていない学生については、選考に臨む企業を過度に絞るなどアプローチ数の少なさが目に付く。弊社による6月下旬の調査でも、選考参加社数「5社以下」の学生が49.5%を占める。選考を受ける機会が少なければ、面接等で実力も出し切れないだろう。視野を広げ、アプローチ数を増やすことが結果に繋がる一歩になりそうだ。
 2024年卒学生については夏季インターンシップが盛り上がりを見せているが、「インターンシップ参加」ばかりに意識が向いている様子もうかがえる。大学の就職ガイダンスでも「回を重ねるごとに参加人数が大きく低下」「例年人気の講座に学生が集まらない」といった傾向が見られるという。約2,500名が来場した弊社主催インターンシップイベント「Super Business Forum」(8月1日/東京開催)では、82.0%が「様々な企業から話を聞きたくて」イベントに参加。「今まで興味のなかった業界を知ることができ、良い経験になった」といった感想が寄せられた。就職活動の準備や対策はインターンシップに限らず、こうしたイベントで興味の幅を広げたり、企業を見比べることもその一つだ。学生には将来の選択肢が広がるような、有意義な夏にしてもらいたい。

(キャリアサポート部 小島 千裕)