企業の動向

 6月に入り、2023年卒採用は第2クールの様相を呈してきた。多くの企業では内々定承諾期限を5月末に設定し、それに向けて順次内々定出しを進めていた。しかし、業種や職種を問わず、予定通りの内々定数に至らなかった、あるいは内々定辞退者が例年以上に多かったといった声が各所から聞かれ、採用活動の継続を余儀なくされる企業が目立つ。6月以降に開催される合同企業セミナー「就職博」への出展希望の引き合いも増えており、学生へ直接アピールすることで、有効母集団の獲得に注力したい意向のようだ。弊社が5月末に実施した内々定率調査によると、内々定を得て就職活動を終えた学生は35.8%と3人に1人に達し、この数値は今後いっそう伸びていくと予想される。そうした中で新卒学生だけを対象にしていては採用計画数の充足は難しいと、第二新卒者も対象に加える動きも広がっている。
 一方、インターンシップを取り巻く環境は大きなうねりが生じそうだ。4月18日に開かれた経団連と大学による産学協議会において、「2025年以降に卒業予定の学生(主に現学部2年生)を対象とするインターンシップについて、実施期間や就業体験など複数の要件を満たした場合、参加学生の情報を採用活動に利用できる」と合意された。これを受け、「2024年卒向けのサマーインターンシップを急ぎ準備している」(中堅機械メーカー)など、次年度へのテストケースとして、夏の時期のインターンシップを新たに検討する企業が増えている。2025年卒も見据えたインターンシップ活動が広がっていきそうだ。
(フィールドセールス部 石黒 翔太)

学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2023年卒学生の就職活動は、オンラインから対面形式にシフトする動きが徐々に見られるようになってきた。合同企業セミナー「就職博」の来場学生に話を聞くと、4月開催時では対面形式の面接を受けた学生は少数であった。しかし、5月開催時には大半が対面での面接を経験していた。ただ「緊張して力を発揮できず、最終面接で不合格になってしまった」とこぼす学生もおり、不慣れな対面形式の面接に悪戦苦闘する学生も少なくないようだ。弊社が5月末に実施した内々定状況調査でも、内々定先からのフォロー対応として、懇親会や面談を対面形式で実施する企業に一定の増加が見られた。新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向にあることもあり、対面で学生と接する機会を積極的に設ける企業が増加している。また、久方ぶりに対面形式の学内合同企業セミナーを7~8月に実施する予定、という話を複数の大学から耳にしている。無論、オンライン形式のものが全て対面に置き換わることはないにせよ、対面にシフトする動きは今後も広がっていきそうだ。
 各大学で実施されている2024年卒学生向けの就職ガイダンスも、昨年度まで主流はオンライン形式であったが、今年度は対面での実施が広がっている。大学によって開きはあるものの、総じて学生の参加状況はオンライン開催時よりも増加傾向にあるという。大学からは「改めて対面を希望する学生の多さに気付かされた」といった声も聞かれる。これから本格化するサマーインターンシップに向け、各大学は学生の参加促進に力を入れている。
(キャリアサポート部 巽 浩一)