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採用活動を効率的に進めるには、採用ターゲットに適した広告媒体を選定し、運用することが大切です。
本記事では、求人広告の種類や掲載費用、効果を高めるポイントについて詳しく解説します。求人広告を上手に活用し、採用活動を効率的に進めましょう。
求人広告とは
求人広告とは、企業が求職者に向けて求人情報を掲載する広告のことです。求人広告の種類は、おもに求人サイト・求人情報誌・折込チラシ・SNS採用広告の4つに分けられます。
それぞれ特徴が異なるため、採用を成功させるには、採用ターゲットに適した媒体を選ぶことが大切です。各媒体の特徴やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
求人サイト
求人サイトとは、インターネット上に求人情報を掲載し、応募者を募るサービスのことです。インターネットやスマートフォンの普及により、求人サイトを活用した採用活動が主流となっています。
求人サイトのメリット・デメリットは次の通りです。
メリット |
デメリット |
・幅広い求職者にアプローチできる ・写真や動画を使って魅力をアピールできる ・応募をWeb上で管理できる |
・情報が埋もれる可能性がある ・採用コストが高くなる可能性がある |
求人サイトには、幅広い求人情報を取り扱っている「総合型」と、年齢や業界・職種に特化した「特化型」があります。総合型の求人サイトは、幅広い求職者にアプローチできる一方で、掲載数が多く、情報が埋もれてしまうことも少なくありません。
採用活動を効率的に進めるには、採用ターゲットに適した媒体を選定することが大切です。
求人情報誌・折込チラシ
紙媒体の求人広告には、求人情報誌や折込チラシなどがあります。
求人情報誌・折込チラシのメリット・デメリットは次の通りです。
メリット |
デメリット |
・地域採用に適している ・シニア層へアプローチしやすい ・比較的、掲載費が安い |
・若手層の採用に向いていない ・情報量が限られている |
パソコンやスマートフォンに慣れていないシニア層の採用を目指すなら、求人情報誌や折込チラシが向いています。また、地域ごとに発行されるため、特定の地域で採用したい場合はエリアを絞って募集できます。
反対に、求人サイトで仕事探しをするのに慣れている若手層の採用にはあまり向いていません。
SNS採用広告
SNS採用広告とは、X(旧Twitter)やInstagramなどのSNSに採用広告を出稿する方法です。動画や画像を使って企業の魅力や強みを発信できます。
SNS採用広告のメリット・デメリットは次の通りです。
メリット |
デメリット |
・ターゲットを絞ってアプローチできる ・掲載しながらデータ分析ができる ・出稿費用が安い |
・専門知識が必要 ・炎上リスクがある |
SNS採用広告は、ユーザーの年齢や性別、興味関心などの条件を絞ってアプローチできます。
一方で、効果的に運用するにはWeb広告に関する専門知識が必要です。また、炎上リスクがあり、場合によっては企業イメージを損なう可能性もあります。
求人広告の費用
求人広告の費用は、媒体によって異なります。各媒体の広告費用を把握し、求人広告媒体を選定する際の参考にしましょう。
求人サイト
求人サイトの広告費用は、次の通りです。
新卒採用 |
80万円〜200万円(通年) |
中途採用 |
30万円〜140万円(4週間) |
パート・アルバイト |
4万円〜40万円(2週間) |
求人サイトの広告費用は、オプションや募集職種の数、勤務地によって異なります。基本的には、上位プランほど掲載順位が上がり、求職者の目にとまりやすくなるのが特徴です。
求人情報誌・折込チラシ
求人情報誌・折込チラシの広告費用は、次の通りです。
求人情報誌 |
1万8000円〜27万円 |
折込チラシ |
2万5000円〜45万円(1週間) |
求人情報誌・折込チラシの広告費用は、掲載枠の大きさによって異なります。上位プランほど掲載枠が大きく、多くの情報が掲載できます。
SNS採用広告
SNS採用広告にかかる費用は、課金の種類によって異なります。
課金の種類は、次の通りです。
- クリック課金:広告がクリックされた際に費用が発生する
- インプレッション課金:広告が表示された際に費用が発生する
- エンゲージメント課金:ユーザーがアクションを起こした際に費用が発生する
課金の種類によってかかる費用が異なりますが、月額3万円〜20万円以上の費用がかかります。掲載費のほかに、広告に使用する画像や動画の制作費も必要です。
求人サイトに掲載するまでの流れ
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求人サイトに掲載するまでの流れは次の通りです。
- 求人サイトを選定する
- 運営企業へ問い合わせる
- 掲載に関する打ち合わせ
- 取材・原稿作成
- 求人広告の掲載開始
契約から掲載までにかかる期間は、求人サイトによって異なります。初めて掲載する場合は、1週間から2週間程度かかると想定しておきましょう。
1.求人サイトを選定する
まずは採用ターゲットに適した求人サイトを選定します。求める人材の属性と、採用サイトの特性がマッチしていないと、期待する効果を得られない可能性があります。
求人サイトの選定に悩んだ際は、複数のサイトをピックアップして問い合わせてみるのも良いでしょう。
2.運営企業へ問い合わせる
求人サイトをピックアップしたら、サービスを提供している企業へ問い合わせをします。
たとえば、新卒採用サイト「Re就活キャンパス(旧あさがくナビ)」や20代転職に特化した「Re就活」なら、株式会社学情へお問い合わせください。
3.掲載に関する打ち合わせ
営業担当者と打ち合わせを行い、採用ターゲットに適した掲載プランの提案を受けます。
株式会社学情では、掲載プランの提案だけでなく、採用計画や採用スケジュールに関するご相談もお受けしております。
4.取材・原稿作成
掲載プランが決まり、契約を終えたら掲載原稿を作成します。掲載原稿は、業者側が取材を行い、取材内容をもとに作成する場合が多いです。
写真撮影や社員インタビューを行うため、社員の日程調整が必要です。事前に協力してもらう社員を決めておき、スケジュールを調整しておきましょう。
5.求人広告の掲載開始
掲載原稿が完成したら、いよいよ求人広告の掲載開始です。
掲載開始後は、随時、応募者対応を行います。スカウトメール機能がある場合は、採用要件に適した登録者を抽出し、スカウトメールを送ってアプローチします。
応募者を取りこぼさないように、迅速な対応を心がけることが大切です。
応募が来やすい求人広告の書き方
効率よく応募を集めるには、求職者のニーズに適した求人広告を書くことがポイントです。
広告の内容が求職者のニーズに適していないと、上位プランを利用したり、長期掲載したりしても、期待する効果が得られないかもしれません。
応募が来やすい求人広告の書き方のポイントをおさえ、採用活動を効率的に進めましょう。
仕事内容を明確に記載する
仕事内容は、働くイメージを持ちやすいように明確に記載します。
仕事内容が曖昧だと、求職者は不安に感じます。求職者の志望度を高めるためには、具体的な仕事内容に加え、キャリアステップの具体例や活躍している社員のインタビューを記載するのが効果的です。
採用ターゲットに適した情報を発信する
応募数が増えない場合は、求人情報に掲載している内容と、採用ターゲットが欲している情報がマッチしているか確認してみましょう。
採用ターゲットごとの注目しているポイントは次の通りです。
- 既卒者:応募資格・選考基準・研修の有無や内容
- 第二新卒:仕事内容・会社の雰囲気・年収アップ
- ヤングキャリア:待遇・評価制度・仕事の裁量・スキルアップ
採用ターゲットに適した情報を発信することで、求職者の興味を引きやすくなります。
仕事内容に適した給与を記載する
給与に関する項目には、募集するポジションや仕事内容に適した金額を記載します。
金額に幅を持たせ過ぎると、実際の給与額を提示した際にミスマッチが発生する可能性があるので注意してください。経験によって給与額に差が生じる場合は、年収例を記載すると分かりやすいです。
必須条件と歓迎条件を分けて記載する
応募条件は、必須条件と満たしていると望ましい歓迎条件に分けて記載します。
必須条件と歓迎条件の違いは次の通りです。
- 必須条件:業務を行う際に最低限必要なスキルや経験のこと
- 歓迎条件:入社後の業務に役立つスキルや経験のこと
必須条件が高すぎると、応募のハードルが高くなり過ぎてしまい、応募が来ない原因になります。必須条件にはあくまで最低限必要な条件、歓迎条件には加点要素となる条件を設定しましょう。
質の高い採用を行うには、これらのバランスを調整することが大切です。
求人広告の効果を高めるポイント
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売り手市場が続くなか、求人広告を掲載するだけでは採用につながらない場合も少なくありません。採用要件に適した人材を採用するには、求人広告を効果的に運用することが大切です。
採用ターゲットに適した媒体を選ぶ
採用活動を効果的に進めるには、採用ターゲットに適した媒体を選ぶのがポイントです。
媒体によって特徴が異なるため、比較しながら最適な採用手法を選びましょう。
たとえば、特定の地域だけで採用したい場合は、求人情報誌や折込チラシが向いています。若手採用を目指すなら、特化型の求人サイトやSNS採用広告などが効果的です。
独自の強みや魅力をアピールする
求職者に選ばれるには、企業独自の強みや魅力をアピールし、他社との差別化を図ることが重要です。
株式会社学情の調査によると、社会人経験3年未満の「第二新卒」の転職理由は「もっとやりがい・達成感のある仕事がしたい」が最多でした。
年収アップや福利厚生の充実も魅力ですが、企業で活躍している社員や働く環境もアピールポイントのひとつです。
※参考:株式会社学情「転職意識調査レポート2024」
ダイレクトリクルーティングを活用する
応募数を増やすには、ダイレクトリクルーティングの活用が効果的です。
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者に直接アプローチする採用手法です。人材獲得競争が激化するなかで応募を獲得するには、企業側が積極的にアプローチしなければなりません。
20代転職に特化した「Re就活」なら、スカウトメールを使って採用ターゲットに直接アプローチできます。
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求人広告は、一度の掲載で幅広い求職者にアプローチできますが、他の求人情報に埋もれてしまい、求職者に情報を届けられない可能性もあります。求人広告を効果的に活用するには、採用ターゲットに適した求人媒体を選びましょう。
たとえば、若手採用を目指すなら、20代の採用に特化した「Re就活」がおすすめです。スカウトメールを活用し、採用ターゲットに直接アプローチできます。
求人広告の掲載を検討されている方は、株式会社学情にお問い合わせください。
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株式会社学情 エグゼクティブアドバイザー(元・朝日新聞社 あさがくナビ(現在のRe就活キャンパス)編集長)
1986年早稲田大学政治経済学部卒、朝日新聞社入社。政治部記者や採用担当部長などを経て、「あさがくナビ(現在のRe就活キャンパス)」編集長を10年間務める。「就活ニュースペーパーby朝日新聞」で発信したニュース解説や就活コラムは1000本超、「人事のホンネ」などでインタビューした人気企業はのべ130社にのぼる。2023年6月から現職。大学などでの講義・講演多数。YouTube「あさがくナビ就活チャンネル」にも多数出演。国家資格・キャリアコンサルタント。著書に『最強の業界・企業研究ナビ』(朝日新聞出版)。