HR関連法令・制度のご紹介

女性活躍推進法

人事の図書館 編集長 大西直樹

女性の活躍をより推進するために、2019年に改正。

女性活躍推進法の正式名称は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」で、女性が仕事で活躍することを、雇用主である企業や団体等が推進することを義務付けた法律です。2016年4月1日から施行されており、2019年6月5日に一部改正内容が公布されました。ここではまず、すでに施行されている法律の概要をご説明し、その後、今後実施される改正内容や施行日について解説させていただきます。

はじめに、なぜこの法律が作られたのか、から考えていきたいと思います。男女雇用機会均等法の施行以降、女性の社会進出は進んできたものの、まだまだ男女格差が大きい、というのも事実です。例えば我が国の女性管理職の割合は12.9%で、フィリピン(48.9%)、アメリカ(43.8%)、スウェーデン(39.3%)とはじめとする諸外国と比べてかなり低い水準にとどまっています。全就業者に占める女性の割合は各国で大差はありませんので、「女性がキャリアアップしにくい現状」が浮き彫りになっています。
こうした男女格差を解消し、女性が社会で能力を発揮できるよう、女性活躍推進法は作られたのです。

取り組みを進めることで、企業のイメージアップに貢献。

この法律の施行に伴い、301人以上の労働者を雇用する事業主※には、「自社の女性活躍に関わる状況を把握し、行動計画を策定すること」が求められています。具体的には以下の内容が義務付けられています。(従業員300人以下の事業主に関しては、努力義務とされています)

※労働者にはパートや契約社員であっても1年以上継続して雇用されている等、事実上期間の定めなく雇用されている労働者も含まれます。
STEP2の行動計画の公開先、またSTEP3の情報公開先として、厚生労働省では「女性の活躍推進データベース」を開設しており、誰でも公開情報を閲覧することができます。女性活躍推進法には罰則規定はありませんが、情報が公開されていなかったり情報が乏しかったりすれば、マイナスイメージになりかねません。逆に努力義務しかない企業でも積極的に情報公開に取り組むことで、イメージアップにつなげることができます。

年々増えつづけている「えるぼし」認定企業。

他にも、女性の活躍推進に関して積極的に取り組んでいる企業には、厚生労働大臣から「えるぼし」認定を受けることができるメリットがあります。より優良な順に3つ星、2つ星、1つ星の3種類があり、このマークは企業の商品や広告、求人票等に使うことができます。2019年9月30日現在で920社が認定企業になっており、その数は年々増え続けています。
「えるぼし」の認定基準は下記の5点になります。

1. 男女別の採用における競争倍率が同程度であること
2. 平均勤続年数が男女間で同程度であること、または10事業年度前およびその前後の事業年度に採用された新規学卒採用者の継続雇用割合が男女間で同程度であること
3. 法定時間外労働および法定休日労働時間の合計時間数の平均が月ごとに全て45時間未満であること
4. 管理職に占める女性割合が産業ごとの平均値以上であること、または直近3事業年度における課長級より一つ下位の職階の労働者に占める課長級に昇進した労働者の割合が男女間で同程度であること
5. 女性の非正社員から正社員への転換実績があるなど多様なキャリアコースが整備されていること
上記5点の評価項目があり、5つの基準全てを満たしている場合は3つ星、3つ以上2つ星、1つ以上で1つ星が認定されます。

今回の改正のポイントは大きく3点。

冒頭にお伝えした通り、女性活躍推進法の一部を改正する法律が2019年5月29日に成立し、6月5日に公布されました。今回の改正の主な内容は、次の3点です。
改正法の施行はこれからですが、行動計画の作成等には相当の準備期間が必要です。対象になる企業は他社事例等も参考にしながら、自社に合った取り組みを、早めに始めていきましょう。

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