「ガクチカ」最前線!

誰もが自分らしく生きることのできる社会を実現すべく、
いまできることを全力でやり抜く。

岐阜大学 応用生物科学部2年 浅野杏実さん/工学部2年 馬淵勝己さん/応用生物科学部2年 山本航也さん
岐阜大学は1949(昭和24)年に岐阜師範学校や岐阜高等農林学校等の教育機関が変遷・統合し、学芸学部と農学部で設立されました。その後移管合併を経て工学部と医学部を設置、2004(平成16)年に国立大学法人岐阜大学となり、さらに2020(令和2)年に名古屋大学と共に東海国立大学機構を設立、地域への貢献力と国際競争力を同時に伸ばすという新たな国立大学のモデルとなることを目指しています。
社会を牽引し、未来を創造しうる「学び、究め、貢献する」人材の輩出を使命としている同校は、岐阜で実践的に活躍し、リーダーシップを発揮できる「次世代地域リーダー」の育成に力を注いでいます。今回はその一環として、地域の課題をチームで解決するPBL型教育プログラムである「プロジェクト型インターンシップ」を1年生の後期に受講し、その後も有志として活動を続けている応用生物科学部2年 浅野杏実さん(写真左)、工学部2年 馬淵勝己さん(写真右)、応用生物科学部2年 山本航也(写真中)さんの3名に、インターンシップに参加したきっかけや、そこから得た学び・気づき等に関してお話をお伺いしました。

自分の夢・目標を叶えるために、私は岐阜大学を選びました。

――はじめに、皆さんが岐阜大学に進学を決めた理由や、現在の専攻内容等についてお教えください。
浅野 私は現在、応用生物科学部の応用生命科学課程に所属し、食品が人間の体に与える効果や働き等について学んでいます。高校時代に祖母が体調を崩したことがあり、これからも健康で長生きしてもらいたいという想いから食品と健康寿命について興味を持つようになりました。大学でも専門的に学びたいと考え、キャンパス内に食品科学研究所を有する岐阜大学であれば、より充実した研究や学修ができるのでは、と思い、進学を決めました。応用生命科学課程では3年生から「分子生命科学コース」と「食品生命科学コース」に分かれるのですが、私は食品生命科学でより専門性の高い科目を体系的に学びたいと考えています。

馬淵 私は工学部の社会基盤工学科で、主に土木について学んでおり、橋梁や道路、トンネルといった土木構造物の骨組みや材料について、どのようなものを使えば強度が上がるか、また温度や圧力の違いによってどう変わるのかといった研究を行っています。また土木構造物が人々の暮らしに与える影響、例えば交通渋滞のメカニズムの分析といった、土木の基礎知識を持っている私たちだからこそできる、人々の安全で快適な暮らしづくりへの貢献に関する研究にも今後取り組んでいく予定になっています。

山本 私は高校時代の授業で農業に興味を持ち、コーヒーに除草成分が含まれていることを知り、自分で除草剤を作りたいと考えました。しかし高校には思うような設備がなく、またコロナ禍もあって実現することができなかったので、大学では充実した設備を活用してぜひ実現させたいと考え、岐阜大学を選びました。現在は浅野さんと同じく応用生物科学部の応用生命科学課程に所属しており、様々な物質を分子レベルで解析し、それがどのような作用を行っているのかを調査したり、人間にとって有用な物質の分子構造を変えることで、よりパワーアップさせることができるかといった研究を行っています。3年生からは分子生命科学コースに進み、コーヒーを分子レベルで解析・研究することで、より自然に優しく、より効果性の高い除草剤を開発できれば、と考えています。

自分たちのストーリーに共感してくれる方がいる、その達成感は想像以上でした。

――それでは、皆さんが参加した「プロジェクト型インターンシップ」の内容についてお教えください。

山本 私たちが参加したのは「寄付つき商品の開発」を目指したプロジェクト型インターンシップで、「誰もがイキイキと働き自分らしく生きることのできる社会の実現」を目指して活動しておられる一般社団法人サステイナブル・サポートと協業で実施し、3名を含めた5名で、1年生の後期に実施しました。サステイナブル・サポートでは障がい者の就労支援と持続可能な支援ネットワークの構築、周知の人々の障がいへの理解促進を目的に、様々な活動を行っているのですが、国や自治体からの支援金で賄えないものも多く、寄付金をいかに集めるかが課題となっています。そこで今回のインターンシップでは、売上の一部が寄付される「寄付つき商品」の仕組みを広げている「ぎふハッピーハッピープロジェクト」と連動し、まずは商品開発に協力してくれる企業の開拓、そして実際に販売する寄付つき商品の開発の2つを目標に、活動を開始しました。

――1年生の後期、半年間の活動の成果はいかがでしたか?

馬淵 岐阜県内で社会課題の解決や地域貢献等に関心を持っている企業を約20社ピックアップし、電話やメールでアポイントをとって、実際に企業訪問をしてプレゼンテーションを行いました。その結果、2社から好意的な反応をいただくことができ、うち1社とは寄付つき商品の開発・販売を行うことになりました。残念ながら期間中に全てを終えることができなかったので、引き続き私と山本の2名で具体的な商品の開発を進めており、現在は試作品まで完成し、販売に向けて意見や要望等のヒアリングを行っています。

浅野 もう1社に関しては寄付つき商品の開発という目標は叶わなかったのですが、私たちの活動理念に賛同していただき、同社が協賛している「とっておきの音楽祭in岐阜」という、障がいのある人もない人も一緒に音楽を楽しみ、「心のバリアフリー」を目指すストリート音楽祭の運営に参加しています。私たち3名でSNSを使った広報活動を行っており、7月23日(土)・24日(日)の本番に向けて、最後の追い込み(取材日:2022年7月6日)を行っているところです。こちらもすでに授業の枠を越えた活動になっていますが、せっかくいただいた機会ですので、最後まで全力で責務を果たしたいと考えています。

――活動を通じて学んだことや楽しかったこと、また大変だったことは何でしょうか?

浅野 それまで社会人と接する機会が全くなく、電話やメールをすることすら初めてだったので、とても緊張したのですが、ほとんどの方が親切に話を聞いてくれたのはとても嬉しかったですね。でも反面、結果的に協力をいただけたのは2社に留まってしまいましたので、もう少しできたのでは、という思いもあります。

山本 確かに当初は苦労することばかりだったのですが、いまようやく自分たちが開発した商品をカタチにするところまで漕ぎつけることができました。自分たちが開発した商品にこめられた想い=ストーリーに共感してくれた方が、商品を買ってくれて、それが寄付となって障がい者のために活用される、その達成感ややりがいは想像以上に大きくて、さらに頑張ろうと私を奮い立たせる原動力になっています。

馬淵 私は多くの企業の方、特に企業経営者の話を直接聞くことができ、とても勉強になりました。何に重きを置いて企業活動をしているのか、経営者によって全く異なるということを知ることができ、就職活動をする際にもまず自分が何を大切にし、どんなふうに働きたいかとよく考えること、そしてそれと企業が求めているものが合致する企業を探すことが、とても大事だと感じました。

瞬間瞬間に最大限の努力を行い、社会の一員を担う大切さを、忘れずに続けていきたい。

――皆さんにとって「働く」とは、どういう意味があるとお考えでしょうか?
山本 大学入学後、教養として「働く」ことについて考えたり、「やりがいが大事」といったことを聞いてきましたが、正直言ってあまり自分事には感じられませんでした。しかしプロジェクト型インターンシップを通じて自分がやりたいこと、解決したい課題を見つけて、それを実現させるためのストーリーに共感してくれる方、さらに共感から応援へと輪が広がっていくのを目の当たりにでき、これこそがやりがいだと実感できました。社会に出た後も自分がやりたいこと、取り組みたい課題を明確にし、それをどういう方に伝えていって共感・応援を生み出していくか、そのストーリーを意識しながら何事にも取り組んでいくことが、働く上でとても大事だと考えています。

浅野 
私は働くということは、「各々の得意分野を活かして、協力しながら社会の一員になる」ことだと考えています。寄付つき商品の企業パートナーを開拓している時に、ある出版社の方と出会ったのですが、残念ながら本件ではご協力をいただくことができませんでした。しかしその後、「とっておきの音楽祭in岐阜」の運営に関わることになり、改めて告知のご協力に伺ったところ、私たちの想いに賛同してくださってフリーペーパーの広告スペースを無償で提供してくださったんです。企業も人も、それぞれの得意分野を活かして協力すれば、もっと大きなことを成し遂げることができるはずですし、振り返ってみればそのきっかけを作り出せたのは私たちが懸命に企業開拓を行ったからだと思いますので、瞬間瞬間に最大限の努力を行い、社会の一員を担い続けることの大切さを、これからも忘れずに続けていきたいと思います。

馬淵 働く上でお金は大事だと思いますし、お金がなければ心理面でどうしても不安になるでしょうから、生きていく上ではとても重要だとは思います。でも一番大事なのは人から必要とされ、感謝されることで、そこに生きている意味や喜びがあると私は考えています。卒業後は私が働くことで誰かから感謝されること、人の役に立つ喜びを感じながら、仕事ができればいいなと思います。
――では最後に皆さんの今後の夢、目標についてお教えください。
馬淵 いま学んでいる土木の知識を活かして、私が大好きな岐阜をより安全で快適な街にしたいと考えています。また岐阜県では高山市等が観光で有名ですが、岐阜市も負けないような観光都市になれるよう、様々な角度から活性化に貢献したいと思います。

浅野 私もいま学んでいる知識を活かして、食の面から健康を支えられるよう、食品メーカーで研究開発職に従事したいと考えています。そのためにまずは日々の授業をしっかりと受けて、基礎から着実に学びを深めていけるよう、頑張りたいと思います。

山本 私はサステイナブル・サポートが掲げえている「誰もがイキイキと働き自分らしく生きることのできる社会の実現」に向けて、様々な面から社会を変えていきたいと考えています。ます障がい者に対する理解ですが、現状私たちもまだまだ足りていませんので、まずは接する機会を日常的に増やしていくこと、そして自然発生的に手助けができるような共通意識を醸成すること、そして障がい者自身の努力を手助けするための支援の拡充といった、それぞれのアプローチを同時に進めていきながら、誰もが自分らしく生きていけることが当たり前になる社会を、いまはまだかなり距離があるという自覚はしておりますが、いつか必ず実現したいと思います。

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