「ガクチカ」最前線!
山本 私たちが参加したのは「寄付つき商品の開発」を目指したプロジェクト型インターンシップで、「誰もがイキイキと働き自分らしく生きることのできる社会の実現」を目指して活動しておられる一般社団法人サステイナブル・サポートと協業で実施し、3名を含めた5名で、1年生の後期に実施しました。サステイナブル・サポートでは障がい者の就労支援と持続可能な支援ネットワークの構築、周知の人々の障がいへの理解促進を目的に、様々な活動を行っているのですが、国や自治体からの支援金で賄えないものも多く、寄付金をいかに集めるかが課題となっています。そこで今回のインターンシップでは、売上の一部が寄付される「寄付つき商品」の仕組みを広げている「ぎふハッピーハッピープロジェクト」と連動し、まずは商品開発に協力してくれる企業の開拓、そして実際に販売する寄付つき商品の開発の2つを目標に、活動を開始しました。
馬淵 岐阜県内で社会課題の解決や地域貢献等に関心を持っている企業を約20社ピックアップし、電話やメールでアポイントをとって、実際に企業訪問をしてプレゼンテーションを行いました。その結果、2社から好意的な反応をいただくことができ、うち1社とは寄付つき商品の開発・販売を行うことになりました。残念ながら期間中に全てを終えることができなかったので、引き続き私と山本の2名で具体的な商品の開発を進めており、現在は試作品まで完成し、販売に向けて意見や要望等のヒアリングを行っています。
浅野 もう1社に関しては寄付つき商品の開発という目標は叶わなかったのですが、私たちの活動理念に賛同していただき、同社が協賛している「とっておきの音楽祭in岐阜」という、障がいのある人もない人も一緒に音楽を楽しみ、「心のバリアフリー」を目指すストリート音楽祭の運営に参加しています。私たち3名でSNSを使った広報活動を行っており、7月23日(土)・24日(日)の本番に向けて、最後の追い込み(取材日:2022年7月6日)を行っているところです。こちらもすでに授業の枠を越えた活動になっていますが、せっかくいただいた機会ですので、最後まで全力で責務を果たしたいと考えています。
浅野 それまで社会人と接する機会が全くなく、電話やメールをすることすら初めてだったので、とても緊張したのですが、ほとんどの方が親切に話を聞いてくれたのはとても嬉しかったですね。でも反面、結果的に協力をいただけたのは2社に留まってしまいましたので、もう少しできたのでは、という思いもあります。
山本 確かに当初は苦労することばかりだったのですが、いまようやく自分たちが開発した商品をカタチにするところまで漕ぎつけることができました。自分たちが開発した商品にこめられた想い=ストーリーに共感してくれた方が、商品を買ってくれて、それが寄付となって障がい者のために活用される、その達成感ややりがいは想像以上に大きくて、さらに頑張ろうと私を奮い立たせる原動力になっています。
馬淵 私は多くの企業の方、特に企業経営者の話を直接聞くことができ、とても勉強になりました。何に重きを置いて企業活動をしているのか、経営者によって全く異なるということを知ることができ、就職活動をする際にもまず自分が何を大切にし、どんなふうに働きたいかとよく考えること、そしてそれと企業が求めているものが合致する企業を探すことが、とても大事だと感じました。