グローバル人材採用のススメ

全世界1,000店舗実現のため、
誰からも愛される社員を
一人でも多く採用することが急務。

株式会社トライ・インターナショナル 執行役員(経営管理本部長) 中川貴裕さん
株式会社トライ・インターナショナル
株式会社トライ・インターナショナルは2003(平成15)年の設立以来、味噌らーめん専門店の経営・フランチャイズ展開をはじめ、その他飲食関連事業、食材及び加工食品の製造・販売・輸出入等、「食」に特化して事業を展開しています。味噌の醸造元に生を受けた田所社長の想いである、日本人の健康の源「味噌」をはじめ、日本に古くから伝わる食文化を通じて世界へ「健康」を広めていくことを使命としている同社は、日本のみならずブラジル・台湾・アメリカ等、国内外に約150店舗を出店する、業界有数のラーメンチェーン「麺場 田所商店」を皮切りに、幅広い事業領域において世界中のすべての人たちを健康に、そして笑顔にするサービスを提供しています。直近の目標は出店数200店舗、そして将来的には全世界で1,000店舗という計画の実現に向けて、人材採用、そして教育・育成面で同社の経営を支えていらっしゃる中川執行役員に、同社の成長の秘訣、そしてグローバル人材の活かし方についてお話をお聞きしました。
※記事の内容は取材当時のものです。

「半医半商」、予防医学のお手伝いをしながら、ビジネスの拡大を図っていく。

――コロナ禍で飲食業界各社が苦戦を強いられる中、貴社は順調に新店を出店する等、成長を続けていらっしゃいます。その秘訣はどこにあるのでしょうか?
2点ありまして、まずひとつめが店内調理にこだわっているという点です。当社程の規模の飲食チェーンはほとんどがセントラルキッチンで食材加工・調理を行い、各店舗での工程を最小限にすることで店内作業の効率化を図っています。しかし当社では、例えば味噌らーめんの味の決め手となる味噌の調合をはじめ、多くの調理工程を店内で行うことにより、出来立てで美味しい商品をお客様にご提供することにこだわっています。もちろん店内調理のオペレーションに係る技術を体得するまでの教育にも時間を要します。しかし、当社の企業理念である「お客様第一主義」、そして「いかなる時も人間として正しいものは何かという原理原則を大切にする」ために、企業規模、出店数が今後大きくなっていったとしても、この方針は守り続けていくべきだと考えています。

そしてもうひとつは、味噌が持つ様々な効能が、このコロナ禍の中でますます期待されているからではないでしょうか。これまで関西以西では味噌らーめんはあまり親しまれておりませんでしたが、昨今は人気も高まっており、新店も順調に増やせております。当社には「半医半商」という言葉があり、当社がお届けする商品を召し上がっていただくことで、半分は「予防医学」のお手伝いを、そして半分は「商い」をさせていただける企業でありたいと考えています。味噌をはじめとした日本の食文化を一人でも多くのお客様にお届けし、美味しく、楽しく、健やかな暮らしの実現に寄与しながら、まずは出店数200店舗、そしてゆくゆくは全世界で1,000店舗の出店を目指し、ビジネスの拡大を図ってまいります。

若手から責任あるポジションを任せ、成長を支える柱になってほしい。

――今年度(取材日:2022年2月18日)の採用活動のご状況についてお教えください。
今年度はおよそ70名の方を採用しています。今年度は直営店の出店が多かったため、店舗運営職を中心に例年より多く採用しています。また前年度までは中途の即戦力採用だけで人材確保を行ってきたのですが、徐々に平均年齢が上がってくる中で、事業拡大のためには若手にノウハウを継承していく必要があると考え、21卒から新卒採用も行うようになりました。まだ数は少ないのですが、例えば当社の新規事業に興味を持って入社してくれた学生は、1年目にもかかわらず将来その事業の中心的な役割を担ってもらうために、鹿児島の系列会社の工場で実地研修を受けてもらっています。これからも食を通じて世界中に笑顔と健康を届けたいという当社の理念に賛同し、自身の夢をここで叶えたいという方に対しては、若手からどんどん抜擢して責任あるポジションを任せることで、当社の成長を支える柱になってもらえればと願っています。
――貴社は2008(平成20)年にブラジル・サンパウロに海外1号店を開店して以来、現在では8カ国に15店舗(2021年12月現在)まで展開を広げていらっしゃいます。海外展開に際して、運営スタッフはどのように選定しておられるのでしょうか?
国内店舗でしっかりと経験・実績を積んだ社員を抜擢、海外店舗の総責任者として派遣し、店舗の全ての業務を担ってもらいます。もちろん採用もそのひとつで、店舗運営に必要なスタッフの確保から調理・接客技術の指導・教育に至るまで、全てを責任者に任せています。
――それだけ責任ある立場を担うには、どのような能力が必要になるのでしょうか?
採用面接の場ではよく「海外に行きたい」や「何年で行けますか?」といった質問をよく受けるのですが、年数だけで判断できるものではありませんし、行きたいという熱意だけで通用するものでもありません。国内店舗で成功も失敗も数多く経験し、揉まれて鍛えられた方でないと、お任せできない仕事であることは確かですね。あと欠かせないのが「人から愛される能力」、この人を何とかしてあげたい、助けてあげたいと思ってもらえる人柄が備わっている方です。独力で未知の世界に斬り込んでいく力も大切ですが、一人でできることにはやはり限界があります。異国の地で仲間を集め、ひとつになって目標を達成していくには、誰からも愛され、信頼される方でないと務まりませんし、全世界1,000店舗を達成するために、そんな社員を一人でも多く採用・育成していくことが当社にとって急務となっています。

日本人とグローバル人材、それぞれの良さを取り入れながら、大胆に進化していきたい。

――それでは、国内で活躍しておられる外国籍人材についてお教えください。
現在はベトナム人やブラジル人を中心に約40名が在籍しています。多くが現地の人材紹介会社を経由して採用しています。
――日本国内でも外国籍社員と一緒に仕事をすることで、その経験が海外店舗の立ち上げの際に活かされそうですね。
仰る通りで、異なる文化や歴史をバックボーンに持っているグローバル人材と苦楽を共にした経験が、先ほど申しました海外店舗の責任者として赴任する際にきっと活かされるはずです。当社は近い将来、株式上場を目指しており、そのためには組織そのものを大きく変革・成長させていく必要があります。日本人の良さとグローバル人材の良さ、それぞれをうまく取り入れながら、勇気をもってダイナミックに進化していくために、これからも積極的に外国籍社員を活用していきたいと考えています。
――では最後に、貴社の今後の採用活動のご方針についてお教えください。
当社では21卒を皮切りに、新卒採用にさらに注力していきたいと考えています。これまでは即戦力をスペシャリストとして育成することが求められてきましたが、今後は新卒で入社した社員が将来こうなりたい、あるいは会社からこうなってほしいというキャリアプランをしっかりと提示できるよう、採用活動を進めたいと考えています。

当社は設立20年弱で急激な成長を遂げてきたため、会社の成長に合わせて社員のスキルや資質を向上させていく必要があると考えています。また採用だけでなく人材の育成・人事評価制度の構築といった、対応すべき事項が山積していますが、これは、やりたいこともいっぱいあるということの表れでもありますので、楽しさとやりがいを感じながら、私自身も共に成長していければと思います。

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