キャリアセンター訪問

「細やかで丁寧でありながら、
やり過ぎない支援」で高い就職率を維持。

東京女子大学 キャリア・センター 課長 森田 光則さん
東京女子大学
1918(大正7)年に北米プロテスタント諸教派の援助を得て、「キリスト教の精神をもって人格形成の基礎とし、リベラル・アーツを柱とする女子高等教育を行う」という建学の精神のもとに創立された、東京女子大学。英語名“Tokyo Woman’s Christian University”の“Woman’s”にこめられた、学生を複数形で捉えるのではなく一人の人間として認め、一人ひとりとしっかりと向き合いたいという理念ともに、女性に高度の教養を授け、専門の学術を教授研究し、真理と平和を愛し人類の福祉に貢献する人物を養成することを目的としています。2018(平成30)年に創立100周年を迎え、グローバル化・情報化・多様化する社会に貢献できる女性の育成を目指して、次の100年に向けた一歩を踏み出している同校の就職・キャリア支援の方針・特徴等について、キャリア・センター課長であり、学生生活課課長も兼務しておられる森田さんにお伺いしました。
※記事の内容は取材当時のものです。

答えを与えるのではなく、自らが答えを出せるようにサポートする。

――貴校の就職・キャリア支援の特徴・方針についてお教えください。
本学のキャリア・センターは学生一人ひとりが目標をもって充実した生活を送り、自分の適性や希望に合った生き方を見つけることができるよう、入学と同時に4年間を通じて多くのプログラムを提供しています。その中で大切にしているのは、「キャリアを自分のこととして自分で考え決定する」という考えを、学生一人ひとりにしっかりと持ってほしいことです。キャリア・センターに相談に訪れる多くの学生は、「どうしたらいいか教えてほしい」と答えを求めがちですし、仮にその答えを与えると、その通りに行動するかもしれません。ですが社会人となってから苦難に向かった際に、あの時キャリア・センターから言われたから、という考えが少しでも頭をよぎるようであれば、それは自分の人生を生きているとは言えないのではないでしょうか。
――そのために「自分で考え決定する」ことを大事にしておられるのですね。
私達キャリア・センター課員は背中を押したり伴走はしますが、ゴールテープを切るのはあくまでも学生ですから、答えを与えるのではなく、自らが答えを出せるようにサポートし、本人が気付いていないことに気付けるようなアドバイスをするように心がけています。
――ですが、様々なタイプの学生がいらっしゃるでしょうから、指導する側もバランスが難しいですね。
本学ではキャリア・センター課員が学生一人ひとりを担当しており、学生への連絡や活動状況の確認等のサポートを行っています。担当制にすることで学生も誰に相談すればよいかわかって安心するでしょうし、学生の状況を的確に把握したアドバイスができることで、その学生が進むべき道が見つけられるように働きかけたり、学生が諦めてしまわないように寄り添いつつも自分のこととして考えさせる等、「細やかで丁寧でありながら、やり過ぎない支援」ができると思っています。

VRやチャットボットの導入を他大学に先駆けて実施。

――新型コロナウイルスの影響で、就職・キャリア支援も例年通りの実施が難しいのではないでしょうか?
例年であれば、3年生を対象に4月から就職ガイダンスと各種セミナーを実施しているのですが、今年は学生を集めることができませんので、動画配信で対応しています。また個別相談・カウンセリングについてもオンラインで実施しておりましたが、6月中旬より感染対策を万全にした上で、希望者には対面カウンセリングを再開しております。

また本学では、SNSのような文字を主体としたチャットカウンセリングを導入しました。これはチャットボットとキャリアカウンセラーが答える有人対応を融合させたもので、他大学に先駆けて行っています。チャットボットは24時間対応可能で、時間と場所を選ばず気軽に相談ができると、学生にも好評です。
――冒頭に「入学と同時に4年間を通じて多くのプログラムを提供しています。」と仰いましたが、1・2年生に対する施策も重要ですね。
1年生に対しては、就職という意味よりもこれから始まる大学生活を充実させてほしいと考えていますので、「学生生活の充実」をテーマにガイダンスを行っています。また2年生については「社会とのつながりや働くこと、自分の人生」を考えられるよう、社会で活躍している、例えばNPO法人で働く方の話を聞く機会を設ける等、働くことやワークライフバランス等に関して具体的に意識を持てるようにしています。今年度は新型コロナウイルスの影響でいずれも実施できていないのですが、後期は行いたいと考えています。

他にも全学年対象の「企業で働く先輩の話を聞く会」を毎年実施しており、企業で働く年齢の近い女性社員の話を聞くことで労働観やワークライフバランス、将来のビジョン等に関するより具体的なイメージを涵養すると共に、自身のロールモデルとなる方との出会いの場を作っています。
――そうした皆さんのご努力の成果が、就職率が近年99%以上を継続していることにつながっているんですね。
高い就職率は学生が努力している結果ということもありますが、それぞれの企業で活躍しておられる卒業生に対する評価の高さが本学に対する評価につながっていると思い、卒業生の皆様には本当に感謝しております。また、他にも様々な要因があると思います。例えば、長年本学の学生を見てくださっているキャリアカウンセラーの方々の力も大きいと思います。企業での経験や激変する就職状況に対する豊富な知識に基づく個別相談は学生にとって力強いサポートになっていますし、チャットカウンセリングの導入にもキャリアカウンセラーに力をお借りしています。さらに先ほどお話ししたキャリア・センター課員の担当制もあると考えています。毎年3月31日には最終的な就職率を把握できるのはキャリア・センター課員が担当学生の状況をしっかりと把握できているからと自負しています。

世の中の流れを把握し、状況の変化に応じた的確な支援を。

――キャリア支援やカウンセリングもオンライン・WEBを活用する時代になりましたが、就職活動においてもオンライン面接が当たり前になっています。
今後、新型コロナウイルスが沈静化したとしてもオンライン面接は続くと思われますので、対策を実施しなければと考えています。コロナに限らず採用をめぐる環境がどう変わろうと、我々の就職・キャリア支援はそれに合わせていき、学生が不利にならないようにサポートするのが責務だと考えています。そのためには常にアンテナを高く張って、世の中の流れを把握し、状況の変化に応じた的確な支援を継続していきたいと思います。
――では最後に貴校並びに貴校学生のPRをお願い申し上げます。
いつも本学及び本学の学生、卒業生に多大なご配慮をいただき、有難うございます。本学は100年以上の歴史の中で数多くの卒業生を輩出しておりますが、「問題点を客観的に整理し、課題に応じてどのような情報を収集すべきか判断する能力が備わっている」や、「コミュニケーションを大事にし、周囲との良好な関係を作りながら自分の力を発揮するタイプが多い」といった高い評価を多くの企業から頂戴しております。もちろんこれ以外にも様々な能力や可能性を持った学生が学んでおり、我々キャリア・センターはそれぞれの特性を活かし、社会で活躍できる素養を身に付けられるようなキャリア支援を行っております。今後もぜひ本学学生をお心にとどめていただけますようお願い申し上げます。

また最後に企業の皆様にお願いがございます。採用をめぐる状況が大きく変わろうとしている時期ですので、企業の皆様が様々な工夫や努力をされるのは当然のことと理解しております。ただそれが見えにくさにつながるようなことがあれば、学生にとって就職活動が不安なものになっていくのではないか、と心配しております。例えば本来は就業体験であるインターンシップと本採用とが実は関係しているとなれば、学生はやはり不安に感じます。インターンシップに行きたいが選考に落ちたり、インターンシップ中に低い評価をつけられたら、本採用に影響するのではないかと心配する学生も出てきますので、可能な限りわかりやすいシステムやプロセスをお願いできればと考えております。就職だけでなく社会に出るということは学生にとって人生の大きな転機だということを肝に銘じ、しっかりと学生一人ひとりと真摯に向き合って支援を続けていきたいと考えています。引き続き本学をよろしくお願い申し上げます。

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