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学情レポート 2019.05

企業の動向・学生の動向 【2019年5月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 弊社が4月初旬に実施した2020年卒学生対象の内々定率調査では、内々定率20.8%と前月から8.4ポイント上昇し、5人に1人が内々定を獲得しているという結果となった。また、複数の内々定を獲得している学生も31.1%と3割を超えており、企業による内々定出しのペースが例年よりも早いことが読み取れる。さらに長期休暇での学生の志望度低下を危惧し、多くの中堅・中小企業でゴールデンウィーク前の内々定出しが活発化した。一方、大手企業の内々定出しは例年通り6月上旬にピークを迎えそうで、4月~5月末にかけては人事担当者やリクルーターによるフォロー面談が広く実施される見込みだ。前年度、大手といえども想定外の内々定辞退に苦い思いをした企業も多く、学生の志望度の醸成やポテンシャルの見極めが進められている。

 2020年卒採用が進行する一方で、2021年卒学生向けの計画を例年より早く策定する企業が増えている。特に質の高い母集団形成の実現に向け、夏のインターンシップ集客を勝負どころと位置付ける企業も多い。6月に東京・名古屋・大阪・京都・福岡の5地区で開催される弊社主催のインターンイベントも例年よりも早いペースで出展申し込みが入っている。経団連の「採用選考に関する指針」の廃止により、採用活動のプレ期における大手企業の動きの活発化が見込まれており、その動きに学生も引っ張られ、就職活動全体がよりいっそう早期化するのではないかと予想される。実質的には2019年6月が2021年卒採用の活動(母集団形成)スタートとなりそうである。

(山中 健介)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 3月の採用広報解禁から2ヵ月が経過し、2020年卒就活の進捗には学生により大きな差が生じている。インターンシップに積極的に参加してきた学生の多くは、面接あるいは内々定獲得の段階へと進んでいる。4月初旬に弊社が実施した内々定率調査では、既に20%を超える学生が内々定獲得に至っている。その多くは就職活動を継続しており、自分が納得するまで活動を続ける意向だ。「早い時期に内々定を出す企業ってブラックなんですよね?」大学キャリアセンターには学生からのこうした相談が増えているという。早期に内々定を出す=採用に必死=離職率の高いブラック企業、というイメージを学生が抱いているようだ。また選考の早期化に伴い、3月中に卒業見込証明書やそれに類する書類の提出を求められたという声も増えている。通常、卒業見込証明書は3年次までの取得単位の結果を踏まえ、4年次以降に発行されるものであり、「4年次になる前にそれを求める企業は、常識が欠けている」と難色を示す大学もある。一方で、4月になって就職活動を本格的に始めたという学生も決して少なくはない。4月9日・10日に東京で開催された就職博の来場者アンケートによると、20%以上の学生が1社もプレエントリーをしていない状況であった。2019年卒以上に、学生の動きの二極化が際立っている。

 また各大学では2021年卒学生対象のインターンシップや就職活動に関するガイダンスが展開されている。夏のインターンシップ参加=就活準備完了という勘違いを減らすべく、前年まで秋以降に実施されていた内容を夏休み前に前倒しで実施する大学も増加している。

(豊田 侑輝)

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