• お問い合わせ

学情レポート 2019.04

企業の動向・学生の動向 【2019年4月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 3月1日、本来なら採用広報解禁日であるにもかかわらず、既に多くの2020年卒学生が内々定を確保しているという報道が世間を賑わせた。弊社が3月初旬に実施した内々定率調査でも、12.4%の学生が内々定を獲得しているという結果であった。同じく4月初旬の調査では20.8%に至っている。そのうちのおよそ3分の1は複数社から内々定を得ており、企業による早期内々定出しの動きが顕著となっている。こうした活動を早める動きは外資系やベンチャー企業に限ったことではない。昨年まで経団連の指針に従い、6月まで表立った選考活動を抑制していた大手企業などでも、今年に関しては動きを早める傾向がみられる。一つのポイントがゴールデンウィークであり、ゴールデンウィーク前に内々定出しを行い、一定数の学生の囲い込みを行っておきたいという意向の企業が目立つ。一部の就職情報サイトが事前応募予約機能をリリース。広報解禁前の2月のうちから、めぼしい企業に対して一括応募予約ができるようになった。そのため、売り手市場全盛の中、プレエントリー数が増えた企業も散見されるようになったが、学生の応募意思が希薄なプレエントリーも多く入っており、結果、セミナー参加に繋がらず有効な母集団は大幅に減少したという声も多数聞かれる。ある流通・小売企業では、応募数そのものは昨年同時期の150%以上あるにも関わらず、セミナー参加学生数は同50%以下だという。弊社が企業に対し1月に行った採用動向調査では、前年と比較し採用難を予想する企業が75.9%に達する。様々な要因が絡み合い、前途洋々の採用活動とはいかない状況だ。

(柳 亮太)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 3月の採用広報解禁を受けて、国公私立の別、また地域を問わず、多くの2020年卒学生が本格的に就職活動を開始した。例年、各大学では3月に学内での合同企業説明会を開催しているが、今年の来場学生数は昨年と比べて10~30%ほど減少している。インターンシップなどを通して既に多くの企業と接点を設けていることが一因とみられる。一方で来場した学生からは「2月までは全く就活をしていなかった」「3月の広報解禁に合わせて就職活動を始めた」「リクルートスーツを着て初めての外出が学内での合同企業説明会」といった声が多く聞かれた。当社調査やマスコミ報道などでも、早い時期から熱心に就活準備をする学生の増加が明らかになっているが、その反面、3月から動き始める学生も相当数いる。まさに就活生の二極化が進展している状況だ。早くから準備をしている学生は、既に内々定を得ていたり、業界・職種を絞り込んでいたりと順調に歩を進めているが、3月から活動を始めた学生の多くは業界研究・職種研究もこれからで、自己分析にも手がついていないという段階だ。そういった学生と接する企業には、説明会等でより丁寧な説明をし、業界や職種、企業理解を進めやすくする配慮が求められ、それにより自社への志望度を高める効果も期待できる。

 また4月以降、各大学では2021年卒学生を対象としたインターンシップ理解のためのガイダンスが始まっている。インターンシップを重視する企業が増える中、各大学でも早期のガイダンス実施に力が入れられている。

(岩本 和彦)

レポートダウンロード