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学情レポート 2019.03

企業の動向・学生の動向 【2019年3月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2月以降、2020年卒学生対象のインターンシップ実施はよりいっそう過熱している。採用広報解禁前に学生との接点を増やし、自社への興味・関心を高めてもらうことで、3月以降のセミナーや選考参加に繋げることが目的だ。昨年度、一昨年度と比較しても多くの企業がインターンシップに注力してきたが、目論んでいた接触数を下回る企業が目立つ。中堅クラスの小売A社では、インターンシップコンテンツに数百万円という予算をかけたが、接触できた学生数は目標値の50%以下という。当初、3月以降の合同企業セミナーは出展料のかからない学内セミナーのみの参加を予定していたが、「予算を費やしてでも学外の合同企業セミナーに出展するよう計画を見直している」ということだ。弊社が2019年1月に実施した「2020年3月卒業予定者採用動向調査」では、インターンシップと採用活動を何らかの形で連携するという企業が7割以上を占め、多くの企業でインターンシップと採用活動は切り離しがたい関係となっている。その分、インターンシップでの学生との接触が思い通りにいかない場合、それが採用活動に跳ね返ってくるという状況を生んでいる。一方で、従業員60名ほどの商社B社では、ターゲットを「運動系のサークル」や「体育会」の所属学生に絞ってインターンシップ告知を行った結果、「参加は20名ほどと多くはないが、これまでの採用活動では接点を持てなかった学生層が参加してくれた」と満足していた。数を追うのか、対象を絞るのかはインターンシップに何を求めるのかによるが、ターゲットを明確にした募集によってこれまで会えなかった学生層と接点を持てたことは、一つの成功事例と言えよう。

(四十山 聡)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2020年卒学生について、各大学では1~2月にかけ企業を招いての業界研究会などを実施してきたが、参加者数は前年度より減少傾向にある。インターンシップに参加する中で業界や企業を絞り込み、幅広く情報を収集する学生が減少したと見られる。中にはインターンシップ参加企業から既に選考の案内が届いていたり、あるいは内々定を得ている学生もおり、大学にもそうした報告や相談が寄せられている。3月を待たずに選考を受ける段階に達する学生が広がりを見せる中、学内の就職支援行事では模擬面接会などの実践的な講座が人気だ。こうした講座はすぐに予約定員に達してしまう状況で、目先の選考の突破法を体得しようと、就職活動の先陣を切る学生たちは準備に余念がない。一方、こうした状況を目の当たりにしたことで、準備が進んでいない学生も焦りを見せ始めている。キャリアセンターに寄せられる相談も、エントリーシート添削依頼もあれば、「これまで何もしておらず、これから何をすればいいのか」といった漠然としたものもあり、ここにきて様々な進捗状況の学生が動き出している状況だ。無論、まだ就職活動を意識していない学生もいる。このように、2月の学生の状況は(1)インターンシップに積極的に参加し、すでに本選考を受けている学生、(2)年明けから焦って準備を進めた学生、(3)インターンシップへの参加もなく、準備が不十分な学生、の3つに大別される。2019年卒学生にもこうした傾向が見られたが、3月より前に採用に関するプレエントリーや選考を開始する企業が増加している分、活動が進んでいる学生とそうでない学生との差は、前年度以上に広がりを見せている。

(江村 朋裕)

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