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学情レポート 2019.01

企業の動向・学生の動向 【2019年1月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2020年卒向けのインターンシップ実施状況は、11月頃から学生集客が急激に悪化し、早くも当初の計画通りにいかない企業が続出している。一部の大手著名企業には例年以上の参加申し込みが入る一方で、多くの中堅・中小企業に対しては学生の興味が薄らいでいる。ある中堅メーカーでは、対象となる理系学生の参加が想定の10分の1にも満たず、予定していた回を中止させるなど計画の見直しを余儀なくされている。今年のトレンドとして、インターンシップのコンテンツに力を入れる企業が例年以上に増加しているが、学生の見る目も肥えており、コンテンツの工夫だけでは効果を発揮できなくなってきている。インターンシップサイトだけではターゲット学生を集めきれず、後期試験を終えた学生が一斉に就活モードへとスイッチを入れる2~3月に照準を絞り、この時期にイベント露出を増やすといった対策を練る企業も出てきている。

 2019年卒については、新卒学生だけに固執せず、新卒と合わせて20代の既卒・第二新卒を通年で入社させる「20代通年採用」に本格的に乗り出す企業も増えてきた。2019年4月に10名の新卒入社を予定していたソフトウェア会社では、前年の秋から既卒・第二新卒へのアプローチを本格化し、6名の内定者を確保、4月の入社式には2019年卒学生と合わせて予定通り10名の社員を迎え入れる予定だ。経団連の指針廃止の動きも、新卒採用のあり方の再検討に向けた流れを生み出しており、次年度以降はこのような新しい採用手法を採り入れる動きがさらに広がりそうだ。

(柳 亮太)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2019年卒学生の就職活動は終息に向かっているが、一定数の学生は活動を継続しており、多くの大学では個別対応が続けられている。ただ、進路を把握できていない学生と連絡がつきづらく、そうした学生と接触を図るために、保護者への電話や手紙の送付といった間接的なアプローチも行われている。

 2020年卒学生については、11~12月にかけ多くの大学で学内業界セミナーが開催された。業界を代表する企業を誘致した企画であるが、ほとんどの大学において学生の参加状況が芳しくないようだ。前年比3~4割減という大学も目立ち、各大学では「夏のインターンシップに参加して満足している学生が多いためではないか」といった分析がなされている。また各大学では模擬面接等の実践的な講座も実施されているが、自己分析が不十分なためか「自己PR」や「学生時代に力を入れたこと」を、説得力を持って話せない学生が多いという。キャリアセンター主催の企画に積極的に参加している学生でも準備は万全ではなく、大学の担当者からは「このまま3月を迎えるのが不安だ」という嘆き節が聞かれる。インターンシップが続々と開催される環境下において、3月のスタートに向けて就職活動の基礎を固めていくという感覚が薄らいでいるようだ。一方で「インターンシップ選考のグループディスカッションが全く通過できず、このままでは就活本番もまずいことになる」と危機感を抱き、積極的に相談に訪れる学生も中にはいる。インターンシップを通して何かしらの気付きを得た学生、周りに流されて参加した学生、未参加の学生など様々な状況の学生がいる中で、3月の就職活動本番が近付いている。

(福井 健吾)

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