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学情レポート 2018.07

企業の動向・学生の動向 【2018年7月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 6月1日から大手企業の選考~内々定通知が本格的に開始され、6月中旬にかけて人事担当者はその対応に追われた。とは言え、もう少し早い段階から面談と称する学生との接触により、実質的な内々定候補者抽出が行われていた。そのため、企業の内々定通知ペースは前年以上に早く、1~2週間、ないしは1ヵ月前倒しといった印象だ。超売り手市場と言われる中でも、一定数の大手企業は6月末までには採用活動を概ね終了できそうだ。もっとも、大手企業といえども安泰ではない。今後は内々定辞退の増加を見越しての内々定者フォロー、採用しきれなかった職種の追加募集などの対応に追われることになる。ある大手企業の採用担当者は「一応の内定式である10月までひと時も安心できない」と口にする。中堅・中小企業はそれ以上に苦戦を強いられているが、内々定者数が目標水準に達している企業も見られる。成果を上げているのは、学生1人当たりの受験社数が減少することを読み、前年より早く深く学生と接点を持つことに注力した企業だ。対処方法の中心はやはりインターンシップである。そこでの接点作りが大きく寄与したことは間違いない。

 そうした状況を踏まえ、2020年卒採用におけるインターンシップへの期待感はいっそう高まっている。6月中下旬に開催された弊社主催の「インターンシップ博」では、東京・名古屋・大阪の3地区合わせて約7,500名が来場。これは前年同時期比の1.4倍であるが、同じく出展企業数も1.6倍と増加しており、学生・企業双方がインターンシップに目を向けていることがうかがえる。こうしたトレンドをいち早く掴み、採用活動計画の改善に繋げていくことが重要になるだろう。

(石谷 博基)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 これまで非常に活発だった2019年卒学生の動きは、6月も後半に差し掛かると徐々に落ち着きを見せている。本命企業からの選考結果が出揃い、就職活動にピリオドを打ちはじめたようだ。ただ、複数の内々定を保持しながら就職先を決めきれない学生も一定数おり、キャリアセンターではその対応に頭を抱えている。「複数の内々定を保持しながら活動を続けることは、同級生の就職機会を奪うことに繋がり得る」と学生には厳しい指導がされているものの、学生に内々定の重みが伝わらないケースも少なくない。また、キャリアセンターには新たな企業の探し方や第2クールの就職活動の進め方についての相談も多く寄せられるようになった。そのような学生には志望理由をうまく表現できないという傾向が見られる。「社名を知っている企業」や「憧れの業界」ではない企業選びも求められる中、具体的な志望理由を文字や言葉にできないケースが多いようだ。そうした状況も踏まえ、企業においては序盤の選考では志望理由を評価ポイントにしないといったことも必要かもしれない。

 一方、2020年卒学生については、インターンシップへの興味・関心が例年にも増して高い。企業独自のものに限らず、単位認定される大学主導のインターンシップ参加希望者も増加傾向にある。学生間で「インターンシップは参加するのが当たり前」という考えが定着していると言っても過言ではないだろう。ただし「とりあえず参加しておけばいい」「周りが参加するから自分も」など、目的意識を持たずに参加する学生も少なからずおり、インターンシップに懸ける思いは学生によって開きがある。

(福井 健吾)

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