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学情レポート 2018.05

企業の動向・学生の動向 【2018年5月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 採用広報解禁から約2ヵ月が経過し、各社の2019年卒採用活動の進捗には差が出始めている。大手企業については3月より前の母集団形成が順調に進み、概ね想定通りの進捗という企業が多い。ある大手銀行は、初めて秋以降にインターンシップを複数回実施し、学生接触数を増やすことで母集団を形成。さらにエントリーシートや1次選考の締切を昨年より早め、早期に関心を示した学生の志望動機醸成を図っている。ある大手商社でもエントリーシートの締切を前年より1ヵ月早め、選考活動の早期化を進めている。中堅・中小企業についてはインターンシップを実施していても、その後学生フォローに注力しなかった企業は形勢が悪い。さらにインターンシップを実施せず、3月より採用活動をスタートした企業については苦戦傾向が顕著で、エントリー数が前年比3~5割減というケースも少なくない。強い危機感を抱く企業は、大手企業の選考を通過できなかった学生が新たな企業探しに乗り出す時期を見据え、追加施策を講じている。特に5~6月に開催される「就職博」は全国的に出展企業数の上限に達する回が増えており、採用第2クールスタート時期として期待が高まっている。弊社が今年1月に実施した「2019年卒採用動向調査」によると、企業の内々定出しの開始時期は4月が26.9%、5月が24.0%、6月が23.8%と、4社中3社はこの3ヵ月だけで内々定出しを行う予定である。この時期にいかに多くの学生と出会い内々定者を確保できるかが、2019年卒採用の先行きに大きく関わりそうだ。

(三崎 公太)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2019年卒学生の就職活動が本格的にスタートした3月1日から約2ヵ月が経過した。3月中は多くの学生がエントリーシートの作成や提出に時間を費やし、頭を悩ませてきたが、4月に入るとそれが面接対策に移ってきた。東京で4月10日・11日に開催された「就職博」の就活相談コーナーに寄せられた相談について、3月には大半を占めていたエントリーシート関連のものは半分ほどになり、面接の受け答えなどの相談が増加した。特に「株式会社○○の面接で注意すべき点は」など具体的な社名や業種名を挙げての相談も増え、選考の進捗がうかがえる。ただし、エントリーシート添削に対する学生のニーズは継続しており、多くの大学のキャリアセンターでは面接に関する相談が増えつつも、4月以降も添削希望者が絶えない。もっとも文理によって差があり、文系と比べ速いペースで選考が進んでいる理系学生からの添削依頼が4月以降パタリと止まったという大学も見られる。また、3月以降に開催された合同企業セミナーの来場者は、学内外問わず2~3月から就職活動の準備を始めた学生が目立つ。インターンシップに積極的に参加していた学生は企業探しではなく選考のフェーズに入っており、インターンシップ参加の有無によっても就職活動の進度が異なっている。

 多くの大学では2020年卒学生対象の就職ガイダンスを既に開始しており、同一テーマであっても前年よりも実施日を前倒しする傾向が見られる。参加状況は前年並み~増で、2020年卒学生の夏のインターンシップに懸ける意気込みが伝わってくる。

(松柴 俊之介)

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