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学情レポート 2017.03

企業の動向・学生の動向 【2017年3月10日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2018年卒採用では3月の採用広報解禁を間近に控え、2月のインターンシップ実施が活況であった。ただし既に学生の意識は就活準備に向いており、2月中は多くの企業が参加者募集に苦労することとなった。準大手企業や中堅BtoBメーカーの多くは、学生の応募や参加が前年同時期の50~60%程度であった。中小企業においては、日程によっては学生参加が一桁やゼロというケースも少なくなかった。それでも、今年度から初めてインターンシップを実施したある中小企業では「3月1日の広報解禁前に学生と接触すること自体が新鮮であり、たとえ少人数であってもインターンシップを通じて当社に興味を持った学生が会社説明会に来てくれるなら実施した甲斐がある」と話す。インターンシップを採用活動本番前の種まきと位置付ける企業も少なくない。3月を迎え、まいた種を実らせられるかどうか、各社の力が試される。

 2017年卒採用は、終息に向かっている。それでも東京・名古屋で2月に開催された、2017年卒学生対象としては最後の「就職博」には、合わせて約80社が参加した。参加企業の大部分が2017年卒学生の補てんとして第二新卒・既卒者もターゲットにしている。こうした企業では、新卒学生と第二新卒・既卒者を同じ会社説明会に参加させることも多い。両ターゲットで就労条件がそれほど変わらず、特に採用担当者のマンパワーが限られる企業ではこうした効率的なやり方が採られている。引き続き売り手市場が続くとみられる2018年卒採用においては、より早い時期から第二新卒・既卒者へのアプローチを進め、定期的に中途入社させることで新卒採用を補てんする動きが広がりそうだ。

(四十山 聡)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2018年卒学生の就職活動は3月1日より本格的にスタートした。学生の状況は①「周到に準備ができている学生」、②「年明けから急ピッチで準備をした学生」、③「3月からやっと意識し始めた学生」の3つに大別される。①の学生はインターンシップや学内外での業界研究イベントにおいて多くの企業との接触を果たしている。そのため、3月から一斉スタートではなく、既に就職活動をしているという認識の学生もみられる。②の学生は就職活動スタート時期が近づいてきて焦りが生じ、1~2月に学内で実施されたOBOGが説明を行う業界研究会等に足を運んだような学生だ。そうした場で企業から直接「エントリーシートや筆記試験の必要性」が伝わることで、ようやく試験対策に取り掛かる、といった具合だ。そして③の学生は、周囲がリクルートスーツを着て活動している姿に触発され、ようやく動き出した学生である。いずれにしても3月前の活動状況が今後の進捗に影響を及ぼしていきそうだ。

 2017年卒業予定で就活継続中の学生は最後の追い込みを掛け、積極的に動いている。各大学は2017年卒学生の状況について、「例年より順調に内定獲得に至ったケースが多い」と評している。それは喜ばしいこととする一方で、「多くの学生は就職活動を通じて自分や社会と向き合い、様々な悩みを乗り越える中で成長していった。それが今年は悩まないまますんなりと内定を獲得してしまうケースも多く、成長度合いが小さいのでは」と、社会人になってからのことを心配する声も聞かれている。

(江村 朋裕)

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