• お問い合わせ

学情レポート 2016.09

企業の動向・学生の動向 【2016年9月10日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 今年の8月は昨年とは様相が異なるものとなった。大手企業の多くは2017年卒採用を終息させインターンシップに注力している一方で、中堅・中小企業は採用活動をなかなか終えることができず、追加募集を行うケースが多々見られた。特に大手企業は、8月選考解禁であった昨年度は夏期インターンシップに力を入れづらい状況であった。しかし今年度は6月選考解禁となったことで状況が一転、昨年よりも手の込んだプログラム策定やコンテンツのバージョンアップが図られていった。ネームバリューも相まって、募集段階から当日に至るまで、想定通りの学生数で実施できたというケースが多い。中堅・中小企業においてもインターンシップは実施されているが、エントリーが伸び悩んだり、特に8月は大手企業のインターンシップが本格化したことで参加率も悪かったりと、大手・中小で優勢劣勢の差が生じた。もちろん中堅・中小企業において、目下の課題はインターンシップではなく2017年卒採用というところが多い。徐々に採用活動を終える企業も出てきてはいるが多くは活動継続中だ。内々定辞退は出尽くしたと見ていた企業についてもお盆明けから辞退者が出るケースもあり、まだまだ予断を許さない状況が続いている。

 一方、「2018年卒採用は前年度と同じく3月採用広報開始、6月選考開始」という報道がされたこともあってか、来年3月以降の本格的な活動準備に入る企業もここにきて増え始めた。特に採用広報解禁日直後の大型イベントは、申込み締め切りが早く設定されているものもあり、先を見据えた動きが加速している。

(中村 秀和)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 8月は未内定の2017年卒学生の動きが大きく分かれた月となった。一方は夏休み明けまでには内々定を確保すべく会社説明会や選考に積極的に臨む学生。もう一方は大学が夏休みに入るとともに活動も中断してしまった学生だ。大学のキャリアセンターは夏休み期間もほぼ通常通り運営されているが、相談に訪れる学生は少なく、「訪問があったとしても同じ学生ばかり」という声が多い。大学側は相談に来る学生の状況は把握できているため新たに届いた求人の案内など様々なアドバイスができる。加えて、多くの企業が10月の内定式に間に合わせようと採用活動の追い込みを掛けており、積極的に動いている学生にとっては内々定を獲得しやすい状況だ。一方で動きを止めてしまった学生については大学側も「連絡が取れず手の打ちようがない状況。せっかくの好機なのに…」と嘆息をもらしている。大学や「就職博」の就活相談コーナー等へ寄せられる相談内容としては、選考対策に加え、志望業界などの見直しを始めているといった話が増えている。また、この時期になってようやく内々定辞退に関する相談に訪れる学生もおり、大学側は対応に苦慮している。

 一方、2018年卒学生は夏期インターンシップの参加に勤しんでいる。大学経由の単位取得型インターンシップ参加者が増加したという声も少なくない状況で、企業が公募するインターンシップと合わせ、例年以上に参加意欲は旺盛だ。その裏で、前年度就業体験を伴わない「名ばかりインターン」も一部見られたこともあり、大学としては受入期間や内容を注視、参加トラブルが無かったか学生に報告を促す取り組みもされている。

(江村朋裕)

レポートダウンロード