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学情レポート 2020.11

企業の動向・学生の動向 【2020年11月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2021年卒採用について、例年と比べると「今年は内定辞退が少ない」と採用担当者からよく耳にする。あさがくナビ会員を対象に10月初旬に行なったアンケートでも、内々定獲得後、内々定承諾をし、就職活動を終えた学生は61.0%に上る。一方で、内定式開催後に辞退が出るケースも少なからず聞こえてくる。特に今年はセミナーから内定式までオンラインで実施したことにより、学生の意向を掴み切れず、今後の内定辞退の増加を懸念しているようだ。そのため、採用予定数に到達してはいるが、水面下で活動を継続する企業も一部見受けられる。中には経営層が「コロナ禍だからこそ優秀な人材を確保できる」と判断し、活動を再開するケースもある。状況や考えは様々だが、一定数の企業が2021年卒採用を続けている状況だ。

 2022年卒採用では秋・冬のインターンシップ募集が活況を呈している。今年はオンラインでの実施が広がり、遠方の学生とも接点を持てるというメリットを感じつつ、「企業理解」や「他社との差別化」をどこまで図れるのかを懸念する企業も多い。そこで各社は「リアルとオンラインを選択できるようにする」「オンラインインターンシップ参加学生限定の特設ページや動画を閲覧できる特典を提供する」「手渡しできない分、パンフレットを学生のもとへ発送する」といった工夫を凝らしながら実施している。昨年度と異なり、今年度はインターンシップ期から学生と対面する機会が減少している。そうした中でいかに自社理解度や認知度を向上させられるか、各社の知恵と手腕が試されている。

(臼井 堅太郎)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 10月の内定式シーズンはいったん過ぎたものの、多くの2021年卒学生は就職活動を継続している。東京で10月14日・15日に開催された合同企業セミナー「就職博」には昨年同時期比1.8倍に上る学生が来場した。来場学生の約8割が未内定であり、昨年とは打って変わって苦戦を強いられる学生が増えている状況だ。大学からは「昨年のこの時期は3年生の支援にシフトしていたが、今年はまだ4年生の支援を続けている」という声が聞かれる。いずれも小規模ではあるが、学内での合同企業セミナーや選考直結型の企業マッチングイベント等を通して、学生のフォローを続ける大学も見受けられる。

 一方、2022年卒学生の就職活動準備も活発化している。弊社が10月10日にオンラインで開催した「Webインターンシップ博」は、参加企業45社に対し、延べ1万3,315名の学生が視聴した。ほぼ全ての都道府県から視聴があり、エリアを問わず就職活動準備に積極的な様子がうかがえた。一方、大学で開催されている就職ガイダンスの参加数は昨年よりも減少傾向にある。例年であれば、就職活動に意識が向いていない学生であっても「友達が参加するから自分も」と足を運ぶケースがあったが、オンライン開催が中心となったことで周囲の状況が分からず、参加に至らないケースが多いようだ。各大学では、同一プログラムを複数回実施したり、保護者への協力を依頼したり、ライブ配信したセミナーを録画してオンデマンド配信するなど、様々な手法で支援を行なっている。オンライン会議システムの整備等も含め、各大学ではウィズコロナ時代の新たな就活支援の模索が現在進行形で進められている。

(阪田 温子)

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