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学情レポート 2019.09

企業の動向・学生の動向 【2019年9月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 8月に入っても2020年卒採用の意欲は高く、東京・名古屋・京都・大阪・福岡で計13日間開催された合同企業セミナー「就職博」には、延べ約800社が出展した。当初の採用計画数に対して、内々定承諾学生の不足を理由に出展する企業も多いが、それを満たしている企業が多いのも実状だ。ある中堅メーカーの人事担当者は、「承諾した学生が本当に入社してくれるか、承諾書の提出があったからといって安心できない」と不安を抱えており、万が一辞退した時のためにもう少し内々定学生を増やしておきたい考えだ。実際にお盆明け以降、「家族と相談して別の企業への入社を決めた」、「公務員試験に合格した」などの理由で辞退の連絡を受ける企業も見られた。一方で早くから採用対象を新卒学生に限定せず、20代若手求職者もターゲットとした通年採用を取り入れる企業も見られる。7月入社や10月入社予定など入社時期は不規則だが、20代前半の中途採用が上手くいったことで新卒採用の不足分をカバーできたという事例も増えてきている。また、ある大手機械メーカーは2021年卒採用において、新卒採用予定数を例年の8割に落とし、残り2割を20代中途求職者から確保する計画だという。新卒採用かキャリア採用かの二択が多かった大手企業においても、今後、20代若手採用という新たな選択肢を取り入れる動きが広がっていきそうだ。

 2021年卒学生を主対象とするインターンシップは、例年通り8月下旬から大手企業を中心に長期間プログラムが実施されている。ただこの段階で「これが5社目です」など、既に複数のインターンシップに参加済みの学生も多いようで、短期・長期の入り混じったインターンシップ実施が過熱している状況だ。

(四十山 聡)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 東京・名古屋・大阪において2020年卒学生を対象に8月に開催された合同企業セミナー「就職博」には、いずれの地区でも7月下旬開催時を上回る学生が来場した。特に大阪では約3倍の来場となり、会場は賑わいを見せた。大学の前期試験に注力するため、7月中~下旬は就職活動を中断していた学生が再び動き出したようだ。また多く見られたのが公務員や教員志望から民間企業への転向組だ。そうした学生からは「民間企業への就活準備をしていなかったため、何から始めたらいいのか分からない」という初歩的な相談が多く寄せられた。また、公務員試験の結果発表が9月下旬になるケースもあり、「結果はまだだが、手ごたえがなかったので今のうちに民間企業を見ておこうと思い参加した」という学生も見られた。企業研究が進んでいない学生が多いことや、公務員試験の結果次第で状況が変わりうる学生もいることを、企業は考慮したほうがよさそうだ。

 一方で2021年卒学生は夏休みを利用し積極的にインターンシップに参加している。5日以上の長期インターンシップへ参加する学生も多いが、長い日程のインターンシップにはハードルの高さを感じるのか、「1日開催など短期間のものを好んで選ぶ学生が増えている印象」というキャリアセンターの声もある。長期休暇を利用してじっくりと仕事体験をしたい学生と、効率的に様々な業界に触れたい学生。インターンシップに求めるものは学生により異なるが、今夏も企業や仕事を直接知る機会として、多くの学生が積極的にインターンシップに臨んでいる。

(江村 朋裕)

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