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学情レポート 2019.08

企業の動向・学生の動向 【2019年8月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 夏採用のシーズンに入ったが、2020年卒採用では昨年並みかそれ以上の企業が活動を継続している印象で、採用活動の終息にはまだ時間を要しそうだ。無事に終了を迎えたのは、インターンシップ期より活動をしてきた、大手企業や一部の中堅・中小企業が主である。それ以外の多くの企業は3月以降の母集団形成に苦戦し、想定人数への内々定出しに至っていないケースも少なくない。インターンシップを実施しなかったある中堅機械メーカーでは「3月以降のプレエントリーが昨年と比べ半減したこともあり、内々定を出せそうな学生の数がなかなか増えない」という。また相次ぐ内々定辞退も活動継続の要因となっている。今年4月頃からの「新卒一括採用から通年採用へ」という一連の報道を機に、それまで新卒採用のみを予定していた企業も採用手法や採用ターゲットを見直す動きが出てきている。特に新卒採用の補てんに第二新卒・既卒者へアプローチする動きが急速に広がっている印象だ。

 一方、2021年卒学生を主対象とする夏期インターンシップは募集や実施が佳境を迎えている。BtoCの大手企業はインターンシッププレエントリーが増加傾向だが、中堅・中小企業は思うように集められていないのが現状だ。そのような中でいかに自社のインターンシップを選択してもらうか、各社は趣向を凝らしている。インターンシップの内容は1日完結型が主流であるが、2日間開催にして参加者同士で難易度の高いワーク等に挑むプログラムを設けたり、交通費や昼食費、宿泊費を補助したりと、昨年からの変化も見られる。

(安野 遼平)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 7月上旬に実施した弊社の内々定率調査では、2020年卒学生の内々定率は74.4%。実に4人に3人が内々定を獲得している状況だ。各大学からも「内々定率は昨年同時期よりも5~10ポイントほど高く推移している」という声が聞かれる。内々定獲得状況は順調と言える。ただし、内々定先に納得感を持てずに就職活動を続ける学生も少なくない。弊社の同内々定率調査でも5割近い学生は就職活動を継続している。もちろん活動を続ける学生は内々定者に限らない。大学キャリアセンターには「大手企業を中心に受けていたため、受験企業が底をついた」「業界を絞りすぎて上手くいっていないが、他に興味のある業界が見つからない」「公務員・教員を目指していたが、民間企業就職に転向したい」といった相談が寄せられている。7月下旬に東京で開催された「就職博」の来場学生へのアンケートによると、未内々定の学生が68.8%と過半数で、昨年同時期(62.0%)を上回った。

 一方、2021年卒学生について、夏期インターンシップに対する参加意欲は昨年以上に高まりが見られる。8月1日に東京で開催された弊社主催インターンシップイベント「Super Business Forum(インターンシップ)」の来場者アンケートによると、既に35.8%の学生がインターンシップの参加経験があるとのことだった。多くの学生はその先にある就職活動を見据え、業界や仕事理解を深めようと積極的にインターンシップを活用している。一方で、「インターンシップに参加しないと就職活動が上手くいかないと聞いて」「周りが行くから」という消極的な理由で参加する学生も一定数おり、早くも学生の意識には二極化が見られる。

(菅原 宏明)

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