
仕事に求めるものや価値観、企業選びの基準は、世代によって異なります。
現在の新卒・若手採用市場は、Z世代が中心となっています。採用を成功させるには、この世代特有の仕事観や行動特性を理解することが大切です。
本記事では、Z世代の特徴や価値観を紐解き、スカウトから選考、入社後の定着までのポイントを詳しく解説します。若手採用や早期離職に課題を感じている企業は、ぜひ参考にしてください。
Z世代とは:枠に収まらず、多様な価値観を持つ世代
Z世代とは、主に1990年代半ばから2010年代に生まれた層を指します。物心ついた頃からインターネットやSNSが身近にあるため、「デジタルネイティブ」とも呼ばれる世代です。
オンラインを通じて世界中の多様な情報やライフスタイルに日常的に触れているため、個人のアイデンティティや多様性を尊重する意識が高い傾向にあります。従来の枠組みに収まらない柔軟な価値観は、変化の激しい社会を生き抜くために欠かせない要素のひとつです。
Z世代の特徴と仕事観
Z世代の価値観やキャリア志向を理解することは、採用成功への第一歩です。ここでは、Z世代の特徴と仕事観を深掘りし、採用活動で押さえておくべきポイントを解説します。
デジタルネイティブ:ITを活用し、効率的な働き方を求めている
Z世代は幼い頃からSNSやスマートフォンが身近にあり、デジタル環境への適応力が非常に高い世代です。近年では生成AIも日常的に活用しており、情報収集や文章作成の効率化に長けています。
実際、株式会社学情の調査によると、20代転職希望者の46.5%が「転職活動でAIを活用したことがある」と回答。また、約4割の求職者が「転職先で生成AIなどの最新技術を活用できるか」を企業選びの重視ポイントに挙げています。
Z世代がAIを積極的に活用するのは、生産性を高めるためだけでなく「浮いた時間を自己研鑽に充てたい」「常にITスキルをアップデートしたい」という強い成長意欲の表れでもあります。
※参考:株式会社学情「20代転職希望者の半数近くが「転職活動でAIを利用」。「自己 PR 作成・添削」が最多。応募書類・面接対策・企業研究など様々な場面で活用」
タイパ・効率を重視:無駄を避け、仕事の目的や意味を重視している
Z世代が効率やタイムパフォーマンス(タイパ)を重視するのは、決して「楽をしたい」からではありません。限られた時間のなかで、自身の強みを活かしながら成果を出したいという前向きな姿勢によるものです。
そのため、目的が不明確なまま「昔からの習慣だから」と指示されることに疑問を感じやすい傾向があります。
Z世代の意欲を引き出し、組織で力を発揮してもらうためには、これまでの「なんとなく続けてきた業務習慣」を見直すことが重要です。
こうした業務の定義や目的を明確にする取り組みは、世代を問わず、既存の社員にとっても生産性を高めるメリットがあります。Z世代の視点をきっかけに、誰もが働きやすい環境を整えることは、組織全体の底上げにもつながるでしょう。
ワーク・ライフ・バランス:私生活を重視し、長く働き続けられるキャリアを望んでいる
ワーク・ライフ・バランスを維持することは、Z世代にとって「楽をするための手段」ではなく「長く働くための土台」です。安定志向の強いZ世代は、心身の健康を保ちながら、持続可能なキャリアを重視しています。
そのため、残業代を得るために長時間働くことはあまり好みません。自己研鑽やリフレッシュの時間を確保し、中長期的な視点で無理なく着実にキャリアを築く働き方を理想としています。
採用活動では「残業ゼロ」や「休日出勤なし」といった条件を強調するだけでは不十分です。「どう集中し、どう成果を出すか」という具体的な働き方や、そこで得られるキャリアパスまで併せて提示しましょう。
社会的意義:自分の仕事が、社会の役に立つことを重視している
Z世代は、正当な評価や報酬に加え「自分の仕事が社会にどう貢献しているか」という、いわゆるパーパス(目的)も重視しています。
株式会社学情の調査によると、就職活動において「パーパスを知ると志望度が上がる」と回答した学生が6割を超えました。社会や他者と良好な関係の構築を意識するZ世代は、仕事選びにおいても「自分が社会の一員として、どのような接点を持てるか」を見極めようとしています。
採用活動においては、自社の理念をいかに誠実に、そして熱量を持って語れるかが、他社との差別化のポイントです。
※参考:株式会社学情「「パーパス」を制定する企業は「好感が持てる」と回答した学生が約7割。「入社した時に自身がどのように社会貢献できるのか分かると、志望度が上がる」の声」
多様性の尊重:個性を認め合い、心理的に安全な環境を求めている
Z世代は幼少期から多様な価値観に触れ、「個人の違いを尊重すること」を自然と学んできた世代です。そのため、仕事においても上下関係にとらわれないフラットな関係性を好み、お互いを尊重しながら意見を発信することを大切にしています。
Z世代がそうした環境を求めるのは、ミスを恐れて萎縮するよりも、認めて改善するほうが自身の成長にとって有益だと考えているからです。
選考では、一方的な評価ではなく「個性をどう活かしたいか」といった対話を通じて、相手の志向を深掘りしましょう。安心して自分らしさを出せる場を設けることで、「この会社なら自分をさらけ出せる」という信頼の構築につながります。
Z世代が注目されている3つの理由
デジタル化や市場環境の激しい変化のなかで、Z世代が持つ多様性や価値観に注目が高まっています。
実際に株式会社学情の調査を見ても、キャリア採用で「20代前半(68.7%)」20代後半(85.8%)」を対象とする企業は非常に高い水準です。
Z世代が注目されている理由について、詳しく解説します。
※参考:株式会社学情「キャリア採用のターゲットは①20代後半②30代前半③20代前半。20代キャリア採用では、一定程度の業務経験重視の企業が6割超【企業調査】」
デジタル・AIネイティブとしての活躍への期待
価値観の多様化やIT技術の進化に伴い、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進は企業の急務です。そのため、デジタル環境で育った「デジタルネイティブ」であるZ世代には、この変革を主導する即戦力として大きな期待が寄せられています。
Z世代の強みは、ITの専門スキルの有無に関わらず、テクノロジーを積極的に活用して業務のあり方を改善しようとするマインドです。その柔軟な姿勢は、持続的な成長を目指す企業にとって、組織を大きく変える原動力となるでしょう。
深刻な人手不足における次世代リーダーの確保
歴史ある企業において、バブル世代の定年退職は大きな転換点といえます。ベテラン層の退職による知識や技術の喪失リスクは、今すぐ対処するべき課題です。
知識や技術の継承が滞れば、将来的な事業継続にも影響しかねません。また、現役世代の人口が減少するなかで、Z世代をはじめとする若手採用は、10年後・20年後の事業を支える人材を確保するために不可欠です。
企業側もその重要性を理解しており、株式会社学情の調査によると、キャリア採用で入社後に期待することとして「中長期的な戦力になること」が83.0%と高い割合を占めました。
若手層の育成には時間とコストが必要ですが、これは未来のリーダーを育てるための先行投資といえます。
※参考:株式会社学情「20代キャリア採用は「キャリア採用強化」と「新卒だけで若手充足できない」ため。入社後期待することは「中⾧期的な戦力になること」がトップ」
新しい風による、停滞した組織の活性化
前例を踏襲するだけでは、新たなアイディアや改善案が生まれにくくなり、組織の停滞を招いてしまいます。変化の激しい社会で持続的に成長するには、従来の枠組みにとらわれない新たな価値観や柔軟な発想を取り入れることが重要です。
Z世代は経験が浅いからこそ、柔軟な発想とフラットな視点を持っています。新しいものを積極的に取り入れようとする姿勢は、停滞した組織を活性化する起爆剤となるはずです。
また、Z世代が意見を出しやすい環境づくりは、組織全体の風通しを良くするきっかけにもなります。若手が発言しやすくなることで、中堅・ベテラン層にとっても意見を出しやすい空気が生まれ、既存の枠を超えた新しい価値の創出にもつながるでしょう。
Z世代の心に響く採用アプローチ

売り手市場が続くなか、従来の「応募を待つ」採用スタイルでは、優秀な人材を獲得するのは難しくなっています。自社とマッチする人材を採用するには、Z世代の価値観やキャリア志向を把握し、戦略的なアプローチを取ることが欠かせません。
ここでは、Z世代の採用において意識すべき具体的な施策を解説します。
透明性のある情報発信で信頼を築く
デジタルネイティブであるZ世代は、目的に応じて情報を収集・発信することに長けています。単にインターネットやSNSに詳しいだけでなく、膨大な情報のなかから必要なものを見極める高いリテラシーを持っていることも大きな特徴です。
そのため、求人票や会社説明会で並ぶ「きれいな言葉」だけでは、Z世代の信頼を得ることはできません。むしろ、完璧な企業を演じようとする姿勢は、かえって求職者の不信感につながる可能性があります。
Z世代が企業に求めているのは、理想を凝縮したような情報よりも「ありのままの姿」です。
選考やカジュアル面談では、企業の強みや魅力だけでなく、今抱えている課題やリアルな働き方もオープンに共有しましょう。この情報の透明性こそ、Z世代との信頼関係を構築するための第一歩です。
スピード感のある選考で他社への流出を防ぐ
急速なデジタル化によって効率的に情報へアクセスできるZ世代にとって、物事にかける時間は重要な投資対象です。従来はコストパフォーマンス(費用対効果)を重視されてきましたが、Z世代はタイムパフォーマンス(時間対効果)を重んじる傾向にあります。
転職活動においても、企業からの返信が遅いと「意思決定が遅い組織」「自分への優先度が低いのではないか」と受け取られかねません。優秀な人材を獲得するうえで、レスポンスの速さは重要な評価指標となります。
実際、20代採用に注力する企業の多くも、このスピード感を最優先課題としています。株式会社学情の調査によると、応募者との接触率を高めるための取り組みとして、76.6%の企業が「選考案内を迅速に行う」と回答しました。
レスポンスの速さそのものを「自社の誠実さ」として示すことで、他社への流出を防ぐことにつながります。
※参考:株式会社学情「20代対象の採用で「Z世代」ならではの価値観を感じると回答した企業が過半数。「キャリアと成長に対する意識明確」「タイパ重視」「転職が当たり前」の声」
社会的意義や会社の存在価値を伝える
Z世代は、インターネットやSNSを通じて世界の情報をリアルタイムでキャッチできる世代です。そのため、環境問題や貧困といった社会課題に対する感度が高く、「自分が何にお金や時間を使うべきか」という意識が非常に強くなっています。
転職活動における企業選びでも、給与や待遇だけでなく、その企業がどのような社会的意義(パーパス)を掲げ、実際にどのような貢献をしているかを重視しています。
これは単に社会的に影響力のある企業を見極めているのではなく、入社後の自分自身の仕事が社会にどのような影響を与えるのか、その貢献の道筋を自分ごととしてイメージしたいという姿勢の表れでもあります。
Z世代の共感を得るには、企業の利益追求だけでなく「事業成長が具体的にどのような社会貢献につながっているのか」という具体的な道筋を示すことが重要です。
ダイバーシティを尊重する組織文化を提示する
Z世代は、インターネットやSNSを通じて多様な価値観に日常的に触れてきた世代です。お互いを尊重することを大切にしており、転職活動でも企業のダイバーシティ&インクルージョン(D&I)に注目しています。
ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)とは、多様な人材を受け入れ、誰もが自分らしく力を発揮できる環境や文化のことです。
株式会社学情の調査によると、D&Iを推進する企業に対し75.0%の学生が「好感が持てる」と回答しました。半数以上の学生が企業選びの判断材料にしており「多様な視点があるほうが新しい発見がある」「自分らしく働けそう」といった期待を寄せています。
採用活動では、多様な働き方が実現できる制度の紹介や、さまざまなバックグラウンドを持つ社員との面談などが非常に有効です。単なる制度の説明にとどまらず、多様性を尊重する組織文化が根付いていることを具体的に示しましょう。
※参考:株式会社学情「【27卒学生調査】ダイバーシティ&インクルージョン推進企業、4人に3人が「好感持つ」。「生き生きと働ける」「新しい発見が豊富だと思う」の声」
市場価値を高めるキャリアパスを明示する
Z世代は、変化の激しい時代を過ごしてきたからこそ、仕事に対して非常に現実的でシビアな視点を持っています。将来を会社だけに委ねるのではなく、「自分自身でキャリアを切り拓きたい」という自立心が非常に強いのが特徴です。
転職活動においては、年収や待遇の良さだけでなく「この会社で働くことで、何が身につくのか」「市場価値を高められるか」といった視点で企業を見極めています。
実際に、株式会社学情の調査では、20代の91.5%が「ポータブルスキル(業種を問わず通用するスキル)」の習得に関心があると回答しました。
転職理由に「市場価値を高めたい」を挙げる層も一定数おり、単なる待遇以上の成長機会を求めていることがわかります。
成長意欲の高い層にアピールするには、入社後の具体的な成長プロセスや、習得できるスキルを提示することが重要です。
※参考:株式会社学情「ポータブルスキルを身に着けることに「関心がある」と回答した20代が9割超。
「転職が当たり前の時代なので、他社でも通用するスキルを身につけておきたい」の声」
※参考:株式会社学情「20代転職希望者の転職理由は「給与・年収アップ」が最多。ヤングキャリアは「やりがい」「残業減」、第二新卒は「人間関係」「風土」重視の傾向」
無駄な工数を削り、理想の若手に出会うための媒体活用術
現役世代の減少により、採用市場では人材獲得競争が激化しています。それは若手採用や未経験採用も例外ではなく、求職者が自ら「自分を成長させてくれる企業」を慎重に見極める傾向が強まっています。
優秀な人材を獲得するには、従来の「応募を待つスタイル」から、企業側が主体的にアプローチする「攻めの採用」へのシフトが不可欠です。
ここでは、限られたリソースを最大限に活かし、無駄な工数を削減しながら、理想の若手と出会うための媒体活用術を解説します。
応募を「待つ」採用から、直接声をかける「攻めの採用」へシフトする
これまでの採用活動は、求人広告を出して応募を待つスタイルが主流でした。しかし、この方法は大手企業や知名度の高い企業に応募が集中しやすく、知名度の低い中小企業では質の高い母集団形成が難しいケースも少なくありません。
中小企業が効率的に人材を獲得するには、企業側から求職者に直接アプローチする「攻めの採用」へのシフトが不可欠です。スカウト機能を活用することで、企業の知名度に左右されることなく、自社の魅力や強みを伝えられます。
ターゲットを厳選し、選考工数を最小化する媒体を選ぶ
採用活動が難航しているときほど「まずは応募数を増やし、そのなかから優秀な人材を見極めよう」と考えがちです。しかし、ターゲット外からの応募が増加すると、書類選考や面接調整の工数も増大し、本来注力すべき選考業務を圧迫してしまいます。
採用活動を効率的に進めるには、自社のターゲットに適した媒体選びが重要です。
Z世代の採用を目指すなら、20代採用に特化した「Re就活」のような媒体が有効です。会員の93.3%が20代であるため、ターゲット外からの応募を自動的にスクリーニングでき、狙った層へ効率的にアプローチできます。
また、20代採用に精通した営業担当者のサポートを活用すれば、最新の市況に基づいた採用戦略の立案・アップデートが可能です。
定型文ではなく、特別感が伝わるスカウトメールを送る
スカウトメールの効果を最大化するには、送る通数以上に内容が重要です。
一斉送信のように見えるスカウトは、求職者に「自分に向けた連絡ではない」と受け取られてしまう懸念があります。特に優秀な人材ほど膨大なスカウトを受けており、定型的な内容は開封されずに埋もれてしまうケースも少なくありません。
Z世代の興味を引くには、「あなただから連絡した」という特別感を伝えることが不可欠です。
- NG:「あなたの素晴らしい経歴を拝見し、ぜひお会いしたいと思いました」
- OK:「〇〇さんの接客経験が、弊社の営業現場にぴったりだと思い、ご連絡しました」
また、大げさな表現で過度な期待を抱かせたり、焦燥感をあおったりするメッセージは避けましょう。まずは一人の人間として「あなたのキャリアに興味がある」というスタンスで声をかけるのがポイントです。
スカウトの熱量を逃さない。Z世代向けカジュアル面談のコツ

カジュアル面談とは、選考を目的とせず、企業と求職者の相互理解を深めるための対話の場です。ミスマッチの防止や人材定着を図る手段として、多くの企業が導入しています。
株式会社学情の調査によると、20代求職者の9割近くが「カジュアル面談の機会があれば参加したい」と回答しています。キャリア形成を重視するZ世代にとって、カジュアル面談はリアルな企業情報を得られる貴重な機会です。
ここでは、求職者の志望度を引き上げ、採用につなげるためのコツを解説します。
※参考:株式会社学情「20代転職希望者の9割近くが「カジュアル面談」を希望。志望度上がる情報は「未経験者でもやっていけるか」。研修などサポート体制重視」
評価を目的とせず、価値観のすり合わせを意識する
カジュアル面談の主な目的は、スカウトで生まれた小さな興味を、入社への確かな志望度へ育てることです。そのため、求職者を一方的に評価しようとせず、対話を通じて価値観をすり合わせることに注力しましょう。
相互理解を深めるには、求職者のスキルや実績に関する質問だけでなく、キャリア観や仕事において大切にしていることなど、より深い対話が欠かせません。
企業側は良い面だけでなく、あえて今抱えている課題や泥臭い部分を伝えることが大切です。ネガティブなことも包み隠さずに伝える誠実さが、求職者との信頼構築につながります。
また、自社の課題を理解した上で入社を決めた求職者は、入社後のギャップが小さく、結果としてミスマッチや早期離職のリスクを大幅に抑えられます。
同年代の社員を交えることで、入社後の自分をイメージしてもらう
カジュアル面談では、求職者の年齢やキャリアと近い現場社員に同席してもらいましょう。身近なロールモデルと話すことで、求職者は数年後の自分の姿をより具体的にイメージしやすくなります。
求職者に企業理解を深めてもらうには、成功体験だけでなく「同年代ならではの悩み」や「それをどう乗り越えたか」など、リアルな課題や苦労したエピソードを取り入れるのが有効です。
ここで活躍できる姿をイメージできれば、給与や待遇といった条件面以上の動機づけにつながり、他社との競合時にも強力な後押しとなります。
また、現場社員から仕事の進め方や職場の雰囲気を聞いておくことで、入社後の「こんなはずじゃなかった」という後悔を未然に防ぎ、ミスマッチの防止にもつながります。
条件の提示に留まらず、入社後のやりがいを言語化する
株式会社学情の調査によると、20代の転職理由は「年収アップ」が最多ですが、一方で「仕事のやりがい」や「人間関係」「社風」も上位を占めています。
こうした数値化しにくい要素は、求人広告やスカウトメールだけで伝えるには限界があります。相互理解が不十分なまま選考を進めれば、入社後の早期離職を招きかねません。
マッチング精度の高い採用を実現するには、求職者の希望と企業側の環境を照らし合わせ、具体的な活躍イメージを共有することが重要です。その際は、Will・Can・Mustのフレームワークを活用しましょう。
- Will:求職者が実現したいこと
- Can:求職者が今できること
- Must:自社が期待する役割
この重なりを深掘りすることで、求職者は「自分の強みを活かして貢献できる」という確信と、「長期的な活躍を見据えてくれている」という安心感を得られます。
※参考:株式会社学情「「20代転職希望者の転職理由は「給与・年収アップ」が最多。ヤングキャリアは「やりがい」「残業減」、第二新卒は「人間関係」「風土」重視の傾向」
Z世代の教育コストを最小化するための見極めポイント
教育コストを最小化するには、新卒と第二新卒で見極めるべきポイントを分けましょう。
新卒と第二新卒では、これまでの経験が異なります。適性に合わない教育はコストの増加に加え、ミスマッチによる早期離職を招きかねません。
ここでは、新卒・第二新卒とで異なる見極めポイントについて解説します。
新卒:学びを力に変える「学習への意欲と誠実さ」
新卒採用では、スキルの有無ではなく、学習意欲や誠実さといったポテンシャルを見極めることが重要です。
特に学習意欲は、入社後の成長速度を大きく左右します。自ら学ぶ姿勢があれば、現時点で知識や技術が不足していても、結果として教育コストの最小化につながります。
具体的な見極めポイントは次の通りです。
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カテゴリ |
具体的な行動・意識(評価基準) |
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素直さ・誠実さ |
⬜︎不足していることや失敗を正直に話し、報告・相談できるか |
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⬜︎知らないことを曖昧にせず、納得いくまで質問できるか |
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フットワーク・スピード |
⬜︎助言をもらったら、すぐに行動に移せるか |
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⬜︎指摘を「否定」と捉えず、改善のヒントにできるか |
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工夫・主体性 |
⬜︎業務を効率化するツールや方法を自ら提案できるか |
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⬜︎指示された作業に「なぜやるのか」という目的意識を持てるか |
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好奇心・学習意欲 |
⬜︎気になったことを、まずは自分で調べてみる習慣があるか |
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⬜︎新しい知識に触れることを、純粋に楽しめるか |
第二新卒:経験を成長につなげる「柔軟性と、学び直す謙虚さ」
第二新卒採用において重視すべきは、現時点でのスキル以上に、自身の「できる・できない」を正しく把握できているかという客観性と、新しい環境に馴染もうとする柔軟性です。
社会人経験があるからこそ、前職のやり方に固執せず、新たに学び直す謙虚さが欠かせません。こうした柔軟な姿勢を持つ人材は新しい環境に素早く順応できるため、教育コストの削減につながります。
具体的な見極めポイントは次の通りです。
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カテゴリ |
具体的な行動・意識(評価基準) |
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社会人の基礎能力 |
⬜︎挨拶や敬語など、社会人の基本が身に付いているか |
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⬜︎結論から伝える「正確な報連相」ができるか |
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自分を知る力 |
⬜︎前職の経験を自分の言葉で前向きに振り返れているか |
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⬜︎自分の得意・不得意を把握し、素直に助けを求められるか |
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組織への適応力 |
⬜︎自社のやり方をまずは受け入れ、素直に試してみる柔軟性があるか |
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⬜︎チームの文化を尊重し、自ら馴染もうとする姿勢があるか |
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前向きな主体性 |
⬜︎「今の自分にできること」を自発的に探して動けるか |
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⬜︎足りない知識を、自ら進んで吸収しようとしているか |
Z世代の採用成功事例
Z世代の採用に成功した企業の事例をご紹介します。これまで解説した見極めのポイントが、実際の選考現場でどのように活かされているのか、その実践的なアプローチを確認してみましょう。
東昭化学株式会社
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課題・ニーズ |
若手人材の採用 |
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活用したサービス |
Re就活 |
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効果 |
応募数30人以上、カジュアル面談20人実施、3人の採用に成功 |
東昭化学株式会社は、水処理薬品や環境衛生薬剤を中心とした化学品の専門商社です。
同社はこれまで、ハローワークへの求人掲載やリファラル採用を中心に中途採用を行ってきました。しかし、母集団の形成に苦戦しており、若手人材の確保が大きな課題となっていました。
そんな組織の若返りを図るために導入したのが、20代採用に特化した「Re就活」です。
「Re就活」導入後は、営業担当者のアドバイスをもとにターゲットを抽出し、1〜2週間で50〜60人へスカウトメールを送付しました。その結果、ハローワークの10倍にあたる30人以上の応募を獲得しています。
また、応募者のうち約20人とカジュアル面談を実施したことも大きな成果です。求職者と年齢の近い若手社員が同席し、普段の働き方を率直に伝えることで、応募者の不安や疑問を軽減。その結果、選考移行率の大幅な向上につながっています。
※参考:株式会社学情「求人媒体の初導入で応募数10倍へ。スカウト機能で母集団形成に成功し若手3人を採用」
淺田鉄工株式会社
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課題・ニーズ |
理系・技術職の新卒採用に苦戦。質の高い若手人材を確保したい |
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活用したサービス |
Re就活 |
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効果 |
6人(営業職・技術職)の採用に成功 |
淺田鉄工株式会社は、分散機や攪拌機の製造・販売を行う企業です。
これまでは広告投資を控え、「待つ採用」が中心となっていました。しかし、将来を見据え「採用にしっかり投資し、質の高い人材を獲得しよう」と決意。
20代採用に特化した「Re就活」の導入とともに、選考プロセスの抜本的な見直しに踏み切ります。
重視したのは、求職者との相互理解です。カジュアル面談では、あえて事前のトークスクリプトを決めず、その場の雰囲気や相手の反応に合わせて会話を広げることを大切にしました。
さらに、求職者の「この会社で長く働けるのか?」という不安を払拭するため、財務データを可視化。「自己資本130億円」や「賞与実績」といった強固な財務状況を包み隠さず提示しました。
こうした誠実な情報開示と、対話を重視した選考プロセスにより、求職者の安心感と志望度を高めることに成功しています。
※参考:株式会社学情「カジュアル面談を積極的に活用し「隠れた適性」を発掘。若手6人の採用に成功」
Z世代の特徴を活かした採用戦略で、理想の人材を獲得しよう
Z世代は、多様な価値観と柔軟性を兼ね備えた世代です。転職活動においても「自分らしい働き方」や「自己成長」を求めており、それを実現できる企業かをシビアに見極めています。
キャリアに対する価値観も多様化するなか、応募を待つスタイルの採用手法では、Z世代の希望やニーズを満たすことはできません。
優秀な若手層を獲得するには、求職者が求めていることに対して、企業がどのように応えられるのかを募集の段階で明確に提示することが重要です。
20代採用に特化した「Re就活」なら、求職者のキャリア志向に適したスカウトメールを送付することで、マッチング精度の高い出会いを創出できます。
Z世代の採用にお悩みの方は、株式会社学情へお気軽にご相談ください。

株式会社学情 エグゼクティブアドバイザー(元・朝日新聞社 あさがくナビ(現在のRe就活キャンパス)編集長)
1986年早稲田大学政治経済学部卒、朝日新聞社入社。政治部記者や採用担当部長などを経て、「あさがくナビ(現在のRe就活キャンパス)」編集長を10年間務める。「就活ニュースペーパーby朝日新聞」で発信したニュース解説や就活コラムは1000本超、「人事のホンネ」などでインタビューした人気企業はのべ130社にのぼる。2023年6月から現職。大学などでの講義・講演多数。YouTube「あさがくナビ就活チャンネル」にも多数出演。国家資格・キャリアコンサルタント。著書に『最強の業界・企業研究ナビ』(朝日新聞出版)。
