注目企業の人事インタビュー 

人事・採用戦略も失敗を恐れず、「挑戦」の気持ちを忘れずに。

株式会社エイチ・アイ・エス 中部事業部 営業人事・採用・教育チーム チームリーダー 松河真穂さん
株式会社エイチ・アイ・エス
「もっと多くの人に世界を知ってほしい」という想いを実現すべく、1980年に創業した株式会社エイチ・アイ・エス。「格安航空券」という新たな市場を開拓し、今では国内267店舗、海外69ヵ国164都市264拠点(2019年10月15日現在) のネットワークを有する国内有数の旅行会社に成長しています。現在では「旅」を軸に多角的に事業を展開する同社の人事・採用戦略の今、そして今後について、中部地区で採用活動を行う松河チームリーダーにお話しいただきました。
※記事の内容は取材当時のものです。

旅行以外の分野で、専門性や個性を発揮してくれる人財に期待。

――20年卒の採用活動の現状についてお教えください。
当社では私が担当している中部地区以外に、北海道、東北・新潟、関東、関西、中四国、そして九州の7拠点で新卒採用を行っており、入社予定人数は全国で約600名となっております。
――旅行経験が豊富である、ということが選考基準になるのですか?
いえ、決してそういうことではありません。ただ私が長く人事・採用に携わってきて言えることは、旅の経験が豊富で、海外で様々な体験をしている方ほど、広い視野と深い見識、そして創造力と行動力に優れ、コミュニケーション能力が高い、すなわち当社が求める人物像に近いということです。

一方で現在の当社は旅行業だけでなくホテル事業やテーマパーク事業、さらには電力事業等を展開しており、今後さらに事業領域を広げていく予定ですので、海外旅行の経験には乏しいけれど、そうしたジャンルで高い専門性や優れた個性を発揮したい、という方、当社で「誇りとやりがいを胸に、新しいことに挑戦したい」という気概を持った方にも、ぜひ当社の門を叩いていただきたいと考えています。

「挑戦」する精神を育む、様々な人財育成制度。

――「挑戦」という言葉は、御社がとても大切にしているキーワードですね。
当社は創業以来、常に新しいことに挑戦し続けてきた会社です。創業者である会長からも「夢・目標を常に持ってほしい」と言われておりますし、会社全体がどんどん新しいことに挑戦して、例え失敗してもまたそこから立ち上がればいい、といった前向きな姿勢に満ち溢れています。たとえ困難に直面したり失敗したとしても、明るく前向きに乗り越えられる精神力と、お客様や仲間を大切にし、正々堂々と新しいことに挑んでいく人間性、この2つをバランスよく兼ね備えた社員が多いのが、当社の自慢のひとつですね。
――そうした社員を教育・育成するためには、やはり制度面の充実が不可欠だと思います。
その通りで、当社では、一人ひとりが尊重され、活き活きと、誇りややりがいを持って働ける職場環境の実現を目指すために、様々な部署からマネジャーが集まり検討していくマネジメント研修や、中期経営戦略の構想や次世代の未来創造につなげていく選抜研修、旅行業に関する知識やスキルをより磨き、お互いの経験を共有していく場など、検討の場づくりをどんどん増やしていく挑戦を行っています。
――新卒向けにもユニークな制度があるとお聞きしました。
「社員である前に、旅人であれ。」という理念のもと、入社日を卒業から半年後の10月1日に設定できる「入社月選択制度」を用意しています。この制度を利用できる条件はただひとつ、入社日まで「海外を経験する」こと。学生時代に部活や研究に時間を費やし、なかなか海外へ行く環境がなかった方に入社前に出来なかった事を経験してから入社してもらいたいと考えております。例えば海外での短期留学や海外インターンシップ、また旅人としてバックパッカーで旅をするといった経験を積むことで、感受性の高い時期に創造力を養い、「未来を創る人」を目指していただきます。

ただし誰もが利用できるわけではなく、希望者本人・会社ともに意義のある時間になると選考で判断できない方は利用できない制度となっています。
――それだけの苦労をしても挑戦したい、という方だけが利用できる制度ということですね。
はい。行くまでもそうですし、行ってからも苦難の連続ですが、その経験を積むことが後々の社会人生活にきっと役立つでしょうし、本人にとって大きな自信になることは間違いないと思います。

多様な人財、価値観を受け入れ、さらなる成長を目指す。

――では御社が現状抱えている人事・採用面での課題や、それに向けた取り組み等についてお教えください。
2点あるのですが、1点目は新卒採用の早期化対策です。21年卒学生に関しても例年以上にプレ期の動き出しが早くなっており、インターンシップの重要性はますます高まってくると感じています。

旅行業界はネット業界大手のOTA(Online Travel Agent)への参入等により、これまで以上に人財獲得競争が激化しています。その中で当社としては早期にインターンシップ等で学生と接点を持ち、会社、そして仕事の魅力をしてもらうことで、まずは就職先の選択肢のひとつに加えてもらえるよう、これからも積極的に働きかけていきたいと考えています。

そしてもう1点が働き方改革の推進です。当社では働きやすい職場の実現に向けた「4つの多様な働き方」として、副業解禁、フレックスタイム制度の時短社員への拡大、再雇用制度導入、そして在宅勤務制度の試験導入を2018年5月からスタートしております。ただし、これらは働きやすい職場環境を追求するだけでなく、社員が誇りとやりがいを持って働けているかを大切にし、「働きやすさ」と「働きがい」の両立を目指した制度となっています。
――時代に合わせた柔軟性、そして多様性が人事・採用戦略にとって重要だという事ですね。
当社がさらなるグローバルカンパニーを目指し、世界相手に戦っていくには、日本の考え、価値観だけでは太刀打ちできません。多様な人財、多様な価値観を受け入れて、社員一人ひとりが活き活きと仕事ができる環境が不可欠です。そのために、人事・採用担当である私たちも失敗を恐れず、「挑戦」の気持ちを忘れずに、いまある制度の深堀、拡大はもちろん、新たな制度の導入も意欲的に進めていきたいと思います。

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