キャリアセンター訪問

「『自走できる人材』の輩出を目指して」
~ひとりひとりと向き合い、ひとりひとりに合った支援を~

日本体育大学 学生支援センター 副センター長/学修・キャリア支援部門 部門長 藤田将弘さん
日本体育大学
1891(明治24)年に設立された体育会(翌年、日本体育会に改称)を母体とし、1893(明治26)年に設立された日本体育会体操練習所から歴史を歩み始めた日本体育大学。建学当初から広く国民の体位・体力の向上を図るために“国民体育の向上”を目指しており、その精神は現在でも同校のミッションである「体育・身体活動・スポーツを通じた健康で豊かな社会・人づくりの実現」として脈々と受け継がれています。
1949(昭和24)年に大学設立が認可、体育学部体育学科が設立された後、1953(昭和28)年に女性の社会進出を背景に短期大学初の体育科である日本体育大学女子短期大学を設立、さらにその後も時代の変化、社会の要請に歩みを合わせるように児童スポーツ教育学部、保健医療学部、スポーツ文化学部、スポーツマネジメント学部といった学部を新設してきた同校は、現在では5学部を有する体育スポーツの総合大学として多くの役割を担っています。今回は同校の卒業生であり、実業団バスケットボールの選手・監督として活躍された後、現在は同校のバスケットボール部監督であり、体育学部体育学科准教授として教鞭を執っていらっしゃる藤田さんに、日本体育大学ならではのキャリア・就職支援のお考えに関してお話しいただきました。
※記事の内容は取材当時のものです。

体育・スポーツを軸とした、幅広い学びや経験が得られる総合大学へと進化

――今年(2021年)で創設130年を迎えられた貴校ですが、長い歴史の中で時代と共に様々な変遷を遂げてこられていますね。
本学の建学の精神は創設者の日高藤吉郎が掲げた「體育富強之基(たいいくふきょうのもとい)」で、これは「体育は富国強兵の基本である」を意味しています。本来、体育は心身共に健康で豊かな生活を過ごすためのものであるはずなのですが、当時の世相、またその後の戦争という呪縛から逃れることができなかったという悲しい歴史は、決して忘れてはならないことだと私たちは考えています。

その反省を踏まえ本学では1949(昭和24)年の大学設立に際し、国際平和の実現に寄与する国づくりに資するために、建学の精神を「体育は肉体をより強靭に富ます基礎である」と解釈するようになりました。全ての人々の願いである“心身の健康”を育むためには、平和で安全・安心な社会が何より欠かせないことは、今回のコロナ禍の中の東京オリンピック・パラリンピックを通じて、私自身も改めて痛感いたしました。スポーツを通じ、健康で豊かな社会・人づくりの実現のため、本学及び本学学生・卒業生が何をしなければならないのかを、これからも時代の変化を見据えて、柔軟に追い求めていく必要があると考えています。
――近年ではスポーツマネジメント学部や、保健医療学部といった体育・スポーツを軸とした、幅広い学びや経験が得られる大学へと進化を遂げられています。
本学の教育理念は、「科学とヒューマニズムに裏打ちされた『研究』と『人間教育』」です。お気付きかもしれませんが、本学の英語表記は“Nippon Sport Science University”で、「身体に纏わる文化と科学の総合大学」でありたいと願い、このような表記としています。かつては当たり前だった“根性練習”は、昨今ずいぶんと見直されるようになりましたが、残念ながら体育指導における体罰といった悪習が根絶されたわけではありません。研究と人間教育に基づく競技力の向上、そしてスポーツの振興・普及といった科学・文化の両面から貢献し、人々の健康と体力向上、そして人間性豊かな社会の実現と世界の平和と民族の友好のため、私たちは国内有数の体育総合大学としての役割と責任を果たしていく重責があると認識しています。

「自分の人生を自分で進められる」ことを、学生と一緒になって目指す。

――民間企業への就職者が増える等、学生の進路選択にも変化が生じてきているそうですね。
約8割が教員志望で入学してくるのですが、4年間で科学・文化の両面からスポーツや心身の健康に関する学びを深め、時代に合った社会貢献のあり方を考える傾向が強くなったからでしょうか、進路決定時には教員が約20%、民間企業への就職が60%となっています(昨年度実績)。またこの数字は本学で培った忍耐力や協調性、リーダーシップ等を社会で大いに発揮してくれているOB・OGの活躍が、高く評価されているという証でもあると考えています。
――一方で貴校の学生支援センターでは、「私たちは就職支援部門ではありません」と明言しておられます。
本学では学生ひとりひとりがこれからの激動の時代を「どう生きるか」、そのための生き抜く力や挑戦する力を養うことを最も大切にしており、「就職」はその手段のひとつでしかないと考えています。そのために私たちはひとりひとりと向き合い、ひとりひとりに合った支援を通じて、卒業までに「自分の人生(自転車)を自分で進められる(漕げる)」状態になることを、学生と一緒になって目指しています。
――ひとりひとりに合った支援を進めていく上で、新型コロナの感染拡大は大きな障壁になったのではないでしょうか?
仰る通りで、それまでは当たり前のように対面で会って支援をしていたのが急にできなくなってしまい、オンライン化への対応を要した際は本当に大変でした。また本学では実技の授業も多く、教員も大変苦労しながらなんとか授業を行ってきました。現在は多くの授業が対面で実施されるようになり、学生支援センターをはじめ、キャンパスにかつての賑わいが戻ってきて本当にうれしく思っていますが、この間の苦難を糧にしながら、今後に向けて大学・学生双方により有意義な支援の在り方を模索していきたいと思います。

「自走できる人材」の輩出のために、まず教職員が変わる。

――貴校では運動部に所属し、競技に打ち込んでいる学生も少なくないと思うのですが、競技と就活の両立をさせるのは難しくないですか?
これまではクラブ活動が一区切りついてから就活をスタート、という風潮が強かったのですが、早期化・長期化が進む中ではどうしても不利になってしまいます。しかしなかなか学生支援センターからの案内だけでは学生の興味を惹くことが難しいので、本学では運動部単位で指導者等を通じてキャリア・就職支援に関する情報を提供するようにしています。やはり指導者から言われると学生はその気になりますし、本学の特徴であるOB・OGネットワークも強みを発揮しやすくなりますので、今後もより注力していければと考えています。

また本学では各地区の同窓会や保護者会と連携し、UIターンを希望する学生への情報提供や、公務員・教員試験対策支援等を行っています。学生ひとりひとりに合った支援とはすなわち、学生をひとりにしない支援と考え、これからも大学が中心となって様々な団体・企業と連携を図りながら、きめ細かいサポート体制を構築していきたいと思います。
――では最後に、貴校並びに貴校学生のPRをお願い申し上げます。
平素より本学並びに本学学生、また本学卒業生がお世話になっており、誠にありがとうございます。本学では先ほど申し上げました通り、自分の人生を自分で進められる、「自走できる人材」の輩出を目指して、社会情勢を見据え、変化を敏感に察知しながら力強く生き抜いていく力の涵養に最も重点を置いて取り組んでいます。しかし一方で、その実現のためには我々教職員がまず変わらなければなりません。これまでの常識にとらわれることなく、柔軟な発想と広い視野で学生のキャリア・就職を支援できる人材を大学内で育成するために、皆様のお力をぜひお貸しいただきたく、いまはまだコロナ禍で直接お目にかかることが難しいのは承知しておりますが、ぜひこの記事をお読みの方で本学に興味をお持ちの方は、ぜひ色々と情報交換をさせていただく機会をいただけますと幸いです。今後とも本学並びに本学学生へのご支援を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

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