注目企業の人事インタビュー 

「ヤマハらしさ」を大切にし、採用活動でも「次の感動」を。

ヤマハ発動機株式会社 新卒採用担当/ヤマハ発動機ビズパートナー株式会社 人事総務ユニット 人材採用部採用課 課長 清水淳一さん/鈴木雄一朗さん/内山哲美さん
ヤマハ発動機株式会社
1955(昭和30)年に日本楽器製造株式会社(現:ヤマハ株式会社)のオートバイ製造部門を分離独立させ、設立されたヤマハ発動機株式会社。同社は世界シェア3位のオートバイや世界シェアトップの船外機、ウォータービークルをはじめとする様々な製品やサービスを通じて、世界の人々に新たな感動と豊かな生活を提供する「感動創造企業」を企業目的としており、社会や環境との調和を図りながら、世界の人々の喜びや驚き、高揚感、そして豊かさや幸福感の実現を目指しています。
昨今のモビリティの電動化やデジタル技術の急速な進展によってビジネスの潮流が大きく変革する中、これまで積み上げてきた先進技術や幅広い事業基盤、そして独創的なアイデアや想いをかたちにできる人間力を成長の源泉とし、「次の感動」の創造に挑み続けるヤマハ発動機株式会社の人材採用・育成のご方針について、同社の採用業務を受託しておられるヤマハ発動機ビズパートナー株式会社の清水課長(写真中)、鈴木さん(写真左)、内山さん(写真右)のお三方にお話をお聞きしました。
※ヤマハ発動機ビズパートナー株式会社 https://www.yamaha-motorbiz.co.jp/
ヤマハ発動機グループの一員として、人事、総務、財務経理等のスタッフ業務に関するシェアードサービスをはじめ、人材サービス業、保険代理店業、モバイル通信業等、幅広い分野にわたって事業展開しています。
※記事の内容は取材当時のものです。

「感動創造企業」として、お客様の期待を超える感動の創造に挑戦し続ける。

――1955年のご創立以来、世界有数のシェアを誇るオートバイや船外機、そして世界に先駆けて開発・発売した電動アシスト自転車等、独創的且つ魅力的な製品を次々と世に送り出してきた貴社ですが、その秘訣はどこにあるのでしょうか?
清水:ヤマハ発動機は「感動創造企業」という企業目的に向け、“Revs your Heart(レヴズ ユア ハート)”というブランド・スローガンを掲げています。これにはRev―エンジンの回転を上げるように、心躍る瞬間、そして最高の体験をYAMAHAと出会うすべての人へ届けたい、そしてイノベーションへの情熱を胸に、お客様の期待を超える感動の創造に挑戦し続ける、という想いが込められており、さらにこの想いを実現する上で大切にしている「ヤマハらしさ」を「発・悦・信・魅・結」という5文字で表しています。

「発」Innovation/独創のコンセプトで、革新に挑む。

「悦」Excitement & 「信」 Confidence/卓越した技術で、悦びと信頼を。

「魅」Emotion/感性に訴え、魅了する。

「結」Ties/人や社会とつながり、絆を結ぶ。

加えて当社には「人」と「機械」を高い次元で一体化させることにより、「人」の悦び・興奮を作り出す技術を表す「人機官能」という独自の開発思想があります。こうした「ヤマハらしさ」をモノづくりの現場はもちろん、企業活動や事業活動の全てのプロセス、全ての階層に注ぎ込むことで、ヤマハはよりヤマハらしくなっていくことができ、それが競争力を高める糧となり、お客様のご期待を上回る「次の感動」を生み出す原動力になっています。

会社と個人が「ビジネス・パートナーシップ」を構築し、Win-Winの関係を築く。

――技術や製品で人々を感動させ、人と人とのつながりを強くしていく、そうした貴社のモノづくりへの姿勢が世界中で支持され、連結売上の約90%を海外で占める、日本を代表するグローバル企業となっています。
清水:当社は創立者が当時から「海外に雄飛する」という構想を描いており、一貫して世界に通用するモノづくりに取り組んできました。オートバイや船外機といった優れた製品を送り出すだけでなく、地球環境に配慮した「低炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた取り組みにもいち早く着手しており、こうした「感動と環境の両立」を目指す姿勢が、世界中のお客様からご支持いただけているのではないでしょうか。
――貴社の採用情報が掲載されているWebサイトでは、「超える、を創る。」というメッセージを発信しておられます。
清水:先ほど“Revs your Heart”というブランド・スローガンをご説明する際に「お客様の期待を超える感動の創造に挑戦し続ける」という想いが込められている、とご説明しましたが、それを実現するにはまずご期待を超えるための目標を設定し、そしてそれを凌駕する技術・製品を生み出していく必要があります。さらにそのためには、これまでの常識を超えたり、国境を超えたりする必要もあるでしょう。当社が企業目的である「感動創造企業」であり続けるためには、こうした様々なものを「超える」ことができる方を仲間にお迎えすることが不可欠ですので、この想いをメッセージに託しています。
――先ほど仰っていただいた通り、採用活動でも「ヤマハらしさ」を大切にされているということですね。では、貴社の採用方針や求める人物像についてお聞かせください。
鈴木:当社では「会社と個人は対等」という考え方のもと、会社と個人が高い志を共有し、研鑽しあい、協力しあい、喜びを分かちあえる関係である「ビジネス・パートナーシップ」の構築を目指しています。この実現に向けて「個人は自己責任を持ち市場価値を高め、会社は個人に対して魅力ある環境づくりを行う」という考えのもと、様々な人事施策を実践しているのですが、これには「指示を待ち、指示通りにしか行動できない人にとっては、成長することが難しい環境」だという、厳しいメッセージも含まれています。自ら考え、自ら行動しようとする人だけが、この環境の中で成長することができますし、会社が「自立した個人」の集団となることではじめて、会社と個人が「ビジネス・パートナーシップ」を構築し、Win-Winの関係を築くことができると考えています。

入社4年までの社員全員が海外経験を積むプログラムを実施。

――21年4月入社の採用数等についてお教えください。
鈴木:技術系総合職が80名、事務系総合職が24名、技術系業務職が17名、事務系業務職が13名、そして技能職が40名の計174名の新入社員が入社しました。このうち技術系総合職と事務系総合職は大卒以上、また技術系総合職に関しては理系学部出身者のみを対象とさせていただいています。

清水:社名にある「発動機」というイメージが強いからでしょうか、機械系専攻の学生からは数多くのご応募をいただけているのですが、CASE(Connected:コネクテッド、Autonomous:自動運転、Shared & Service:シェアリング/サービス、Electric:電動化)に代表されるような次世代モビリティを支える技術革新に対応するために、電気・電子系や制御系、情報系といったより幅広い学部・学科の学生を採用したいと考え、数年前から大学訪問等を通じて積極的にPRを行っています。

鈴木:インターンシップに関してもより注力したい領域の学生に合ったテーマを増やして実施するようにしています。おかげさまで22卒採用についても注力学部を含め、順調に推移しておりますので、今後もこうした動きをより進めていきたいと考えています。
――では続いて、貴社の人材育成のご方針についてお聞かせください。
内山:先ほど申し上げた「ビジネス・パートナーシップ」の構築のために、会社としても自らの価値向上を目指す社員のために様々な制度を用意しています。例えば当社では、グローバルに活躍できる人材の育成を目的に、入社4年までの社員全員が海外出張・海外駐在・海外での研修等の海外経験を積むプログラムを実施しています。10年以上前から続いており、海外売上比率約90%という当社ならではの制度ではないでしょうか。その影響か、昨今の学生は内向き志向で海外赴任はもちろん、国内での転勤すら嫌がる方が多いと言われていますが、当社を志望する学生に関しては海外志向の強い方が多いですね。

「ヤマハらしさ」はやはり「人」、社員の中に連綿と受け継がれてきたDNAにある。

鈴木:他にも当社には「セルフ・バリュー・チャレンジ制度」という社内人材公募制度があります。これは「新しい経営課題への取り組み」や「新分野への取り組み」等に際して、その要員を全社から広く募集し、最適な人材を発掘することを目的としており、私もこの制度を利用してプロスポーツ選手のセカンドキャリア支援の仕組みを検討したく、Jリーグのジュビロ磐田に3年間出向しました。書類審査と面接による選考があり、もちろん全員の希望が叶うわけではないのですが、自ら成長しようとする社員にとってこうした挑戦の場があることは有難いですね。
――では最後に、貴社の今後の採用のご方針についてお教えください。
内山:当社では今後の持続的な成長を確保するために、異なる経験、スキル、属性を反映した多様な視点や価値観が重要と考え、ダイバーシティの推進をより加速化させていくことを目指しており、例えば「外国人採用を全体の10%にする」や「女性の管理職登用数を3倍に」といった目標に取り組んでいます。国籍や性別を問わず、多様な人材の採用を通じて「ヤマハらしさ」をより強固なものにできるよう、これからも努めていきたいと考えています。

清水:新型コロナウイルスの感染拡大を受け、ほぼすべての採用活動がオンライン化せざるを得なくなっている今、まずはその流れに乗り遅れないことが大切です。ですが「ヤマハらしさ」はやはり「人」、社員の中に連綿と受け継がれてきたDNAにありますので、直接ではなくオンラインでもその「らしさ」をどうやって伝えていくか、改めて考えないといけないフェーズに入ったように感じています。人と人とのつながりも大切にしつつ、時代に即したこれまでにない手法で、学生の心を動かす「次の感動」を創造できるよう、私たちも挑戦したいと思います。

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