キャリアセンター訪問

多彩なサポートプログラムで
「個性を活かしたキャリア支援」を実現。

甲南大学 キャリアセンター 課長 西川直宏さん
甲南大学
甲南大学と甲南高等学校・中学校の3校を運営する学校法人甲南学園は、1919(大正8)年にいまの甲南大学岡本キャンパスの地に開校された甲南中学校に端を発しており、2019(平成31)年に創立100周年を迎えています。甲南大学は1951(昭和26)年に開学し、現在では岡本・西宮・ポートアイランドの3キャンパスで8学部14学科、約9,000名が学ぶ総合大学となっています。1995(平成7)年の阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けたにもかかわらず見事に復興を成し遂げる等、数々の苦難を乗り越え、10万名を超える卒業生を輩出してきた同校の教育方針、そしてキャリア支援の取り組みについて、同校の卒業生でもあるキャリアセンターの西川課長にお話をお伺いしました。
※記事の内容は取材当時のものです。

「一人ひとりの顔が見える少人数教育」を推進。

――貴校の教育・人材育成のご方針についてお教えください。
学校法人甲南学園の創立者である平生釟三郎(ひらおはちさぶろう)が主唱した「人格の修養と健康の増進を重んじ、個性を尊重して各人の天賦の特性を啓発する人物教育の率先」という建学の理念にあるように、本学では個性を尊重しながら人物重視の教育をおこない、社会に貢献できる専門性を持った人材の養成を目指しています。「知・徳・体」という言葉をよく耳にされるかと思うのですが、本学ではこれを「徳・体・知」と言っており、人物教育率先の理念をより高いレベルで実践すべく取り組んでいます。次なる100年に向けた「甲南新世紀ビジョン」では「圧倒的な教育力により、人物教育のクオリティ・リーダーと呼ばれる大学になる」を目標に掲げ、新たな伝統を創造するための革新を始めています。
――その中心となるのが「ミディアムサイズの総合大学」としての特長を活かした取り組みとのことですが、具体的にはどのような内容でしょうか?
本学は人文科学、社会科学、自然科学の8学部14学科を有しており、学生数は約9,000名、またキャンパスのサイズも広すぎず狭すぎず、ちょうどよいスケールで施設がレイアウトされているミディアムサイズの総合大学です。キャンパスを歩けば友だちや教職員、海外からの留学生とのコミュニケーションの輪が自然と広がっていきますし、身近に触れ合うことで新たな発見が次々と生まれてきています。学部学科の枠にとどまらず、興味や関心を持ったことにどんどんチャレンジできる、そんな密度の濃い学生生活を過ごせるのもミディアムサイズの総合大学の強みでしょうし、そうした学生のチャレンジを大学としてもどんどんサポートしています。

またそうした利点を活かし、授業規模を最適化した「一人ひとりの顔が見える少人数教育」を推進しており、学生一人ひとりの個性をしっかりと把握し評価する各種制度や、学部学科に関係なく社会人として必要とされる知識や実践的な能力を身につけるための「共通教育」の一層の充実を図っています。

「個性を活かしたキャリア支援」で一人ひとりを徹底サポート。

――では、キャリアセンターの支援方針についてお教えください。
本学では学生が講義や課外活動で身につけた専門知識・経験を活かして、自分が目指す仕事に就き、充実した人生を送れるよう、1年次は「自己発見」、2年次は「進路選択」、3年次は「進路活動準備」、そして4年次は「進路決定」とテーマを設けて、キャリア・プランの確立をトータルでサポートしています。正課では1年次の「ベーシック・キャリアデザイン」をはじめとする専門教育科目を通じて、また正課外ではキャリアセンターが実施している各種サポートプログラムに参加することで早期から「働くこと」について考える機会を提供し、悔いのない充実した学生生活を送ってもらえるよう指導・支援しています。

また大学の教育方針と同様、「個性を活かしたキャリア支援」を重視しており、個別面談や少人数ゼミナール等で一人ひとりを徹底サポートしております。19年3月卒業生の就職率は98.6%で、「就職に強い」と各方面からご評価いただけているのも、こうした支援方針の成果だと考えています。
――学生の多様な要望に応えられるよう、サポートプログラムを数多くご用意しておられますね。
例えば昨年の2月11日・12日に本学主催で開催した「業界・企業研究講座 in TOKYO」では、就活を目前に控えた3年生を対象に、8社の人事担当者による業界説明会や模擬面接、グループディスカッション演習といった実践的なプログラムを東京で開催しました。また本学以外にも首都圏9大学及び北九州市立大学からも学生が参加しており、就活本番さながらの緊張感を体験できたのは学生にとってとても有意義な時間になったのではないでしょうか。

また本学では東京で就職活動を頑張る学生の活動拠点として、「甲南大学ネットワークキャンパス東京」を東京駅すぐの場所に開設しています。個室や更衣室、リラックスエリアといった施設の利用や、スタッフによる個別相談対応等、不慣れな東京でも臆することなく持っている実力を十分に発揮してもらえるよう様々なサービスを提供しています。
――残念ながら新型コロナウィルスの影響で、今年の「業界・企業研究講座 in TOKYO」は開催を見送られるそうですね。
はい、他にも前期の個別面談は全てオンラインで、ガイダンス等もインターネット配信で行う等、従来とは全く異なる対応を余儀なくされています。ただし後期に入って授業も原則対面で行われるようになりましたので、個別面談は対面かオンラインかを選べるようにしたり、面接対策講座に関しては対面・オンラインの両方で実施するようにしています。今年も一部の大手企業では最終面接まで全てオンラインで実施されたようですが、対面での面接を行っている企業も数多くありますので、その場になって緊張したりうまく話せない、ということがないよう、しっかりと経験を積ませておきたいと考えています。

学生の就活の進み具合に応じたタイミングの多様化が重要。

――いざという時に学生が困らないようにするために、サポートプログラムもよりきめ細かくしていく必要がありますね。
メニューの多様化ももちろん大切ですが、学生個々の就活の進み具合に応じた、タイミングの多様化も重要になってくると考えています。全体として就活が早期化しているのは間違いないのですが、早期から活動しない学生もいますので、いつ始めても充実したサポートが受けられるような体制を整えていくことがこれからより求められるのではないでしょうか。
――まさにそれこそが「個性を活かしたキャリア支援」につながるのでしょうが、キャリアセンターの皆さんのご負担も大きくなりますね。
そうですね。ですがそうやって学生一人ひとりに寄り添って支援をし、満足度を高めること、「甲南大学に入って良かった」と感じてもらえることが我々職員の仕事の醍醐味ですし、全く苦にはならないですね。就職活動をやると、ほとんどの学生が何かしらの壁にぶつかります。そんな時にすぐに「キャリアセンターに相談しよう」と思ってくれるような存在でありたいと考えています。

ただ一方で私たちがサポートできるのは学生の間だけですから、就活もなるべく自走できて、将来的に自立した人間に成長できるような指導・支援を常に心掛けています。
――では、ご父母に対する支援・取り組みについてお教えください。
大学及び地方主要都市で開催している教育懇談会というご父母が参加するイベントで、就職情報を提供する講演や個別相談等を実施しています。また今年は実施できませんでしたが、例年大学祭の実施に合わせてご父母対象の就職説明会を実施しています。その他、個別に相談がある場合は随時対応しています。
――最後に貴校並びに甲南大学生のPRをお願いします。
本学の卒業生は「明るい」「発想が独特」「協調性に富んでいる」等、社会から高い評価を受けています。また私の目から見ると「素直さ」が一番の魅力で、与えられた場所でしっかりと頑張れる芯の強さ、そして社会に出てからの伸びしろが大きい学生が多いように感じています。企業の皆様にはぜひ本学生のそうした魅力にご期待いただき、より多くのチャンスをいただけますようお願い申し上げます。

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