グローバル人材採用のススメ

多様性の促進、そして会社の成長。
グローバル人財はHORIBAにとって欠かせない存在。

株式会社堀場製作所 管理本部 グローバル人事部 採用チーム ジョブリーダー 島津悠貴さん/グローバル人事部 採用チーム 瀧本朋未さん/岸上奈緒さん
株式会社堀場製作所
1945(昭和20)年、創業者である堀場雅夫さんが大学在学中に立ち上げた「堀場無線研究所」からスタートした、株式会社堀場製作所。創業以来「はかる」技術を軸とし、国産初のガラス電極式pHメーターを皮切りに、現在では分析・計測機器の総合メーカーとして自動車計測、環境・プロセス、医用、半導体、科学分野において多彩な製品を世界各国に送り出しています。また同社は90年代後半からグローバルなM&Aで企業規模と事業エリアを拡大し、今や社員の約6割が外国人従業員、売上高の約7割が海外というグローバル企業へと成長を遂げています。2013年から留学等で1年以上の海外経験を持つ方を対象にした「グローバル人財コース」を設けて、海外を舞台に活躍したいという学生を積極的に募集している同社のグローバル人財採用の現状や狙いに関して、グローバル人事部採用チームに所属しておられる島津さん(写真右)、瀧本さん(写真左)、そして岸上さん(写真中)にお話をお伺いしました。
※記事の内容は取材当時のものです。

「おもしろおかしく」を実現するための5つの“おもい”

――HORIBAグループの社是は「おもしろおかしく」だそうですが、とてもユニークな社是ですね。
島津:当社が上場を機に社是を制定する際に、創業者自身の人生哲学から発案した言葉で、「人生の最も活動的な時期を費やす仕事にプライドとチャレンジ精神を持って主体的に取り組むことにより、『やりがい』や『働きがい』を感じ、人生そのものの満足感を高めてほしい」という想いが込められています。

瀧本:当社ではこの「おもしろおかしく」を実現するために、「誰も思いつかないことをやりたい」や「技を究めたい」といった5つの“おもい”を強く持ち、実践していくことを掲げています。ユニークな言葉だけが印象に残るのではなく、社是に込められた真の想い、そしてそれを全社員が共有し、実現に向けて日々の努力、そして挑戦を続けていることを知ってもらえるように、学生に説明することを心掛けています。

岸上:また当社では採用サイト上で「舞台に立つ。」というメッセージを学生に発信しています。会社は自らの人生を輝かせるための舞台であり、社員はその舞台の主役である、という創業者の話をヒントに作成しました。これから社会に出ていく学生にはぜひそういう観点でも企業選びをしていただきたいと思いますし、当社もこの言葉に恥じないだけの舞台、環境を用意することを企業の責任と捉え、社員に対して様々な価値を提供していきたいと考えています。
――求める人財像にも、そうした想いがよく表れています。
島津:当社では「HORIBAが求める6つの人財」を制定しているのですが、まず重要視しているのが「チャレンジ精神があり、自主的・積極的に活動できる人」になります。当社では選考時に学生に対して「HORIBAで何がしたい?」と必ず聞くようにしており、そこで何かしらのビジョンや夢、野望を熱く語ってくれる方、言い換えれば何でもいいからこれだけは他人に負けないといった熱意に溢れた、「尖った人財」にぜひ入社いただきたいと考えています。

瀧本:そこで大切なのが、受け身ではなく自分からやりたい、という主体性・積極性です。手取り足取り教えるというよりは、自ら学び、成長しようとする社員にはどんどんチャンスを与えていくのが当社の育成方針のコアになっていますので、学生時代に何かに打ち込んだ方は、その熱意をぜひHORIBAにぶつけていただき、自らの可能性をさらに広げていっていただきたいですね。

岸上:他にも「グローバルなステージで、一流のスペシャリストとして活躍したい人」という点を重視し、採用活動を行っています。当社は売上の約7割が海外というグローバル企業ですので、ゆくゆくは海外を舞台に仕事をする気概を持っている方に、ぜひお越しいただきたいと考え、2013年から「グローバル人財コース」を設ける等、海外志向の強い学生の募集を強化しています。

「グローバル人財コース」を新設し、人財獲得を加速。

――それでは、2020年4月入社の新入社員について、お教えください。
瀧本:国内のグループ4社で理系84名、文系31名の計115名を採用いたしました。そのうち11名が外国籍となっており、ほぼ例年通りの採用となっています。男女比はおよそ7:3となっておりますが、特に近年、女性が働きやすい環境になっていることや、ダイバーシティ推進プログラムへの取り組み等をアピールしてきた結果、文系はほぼ5:5、理系に関しても徐々に女性の割合が増えてきています。

岸上:新入社員研修は入社後約2週間の全体研修の後、職種別の研修に分かれて実施しています。職種によって期間が異なるのですが、技術系職種が一番長く、ものづくり実習や品質保証の実習、生産実習等を順番にまわり、半年から長ければ1年近く研修が続きます。

島津:当社では新入社員研修を人事だけで実施するのではなく、様々な部署の社員と連携し、そこに関わる全ての人々の成長を目的に、お互いに感謝と期待の想いを持った関係を築く場として実施しています。例えば新入社員1人ひとりに対してジョブコーチや育成責任者といった職場の先輩社員の他に、メンターとして職場の異なる先輩社員が担当するようにしています。第三者の立場である先輩社員とコミュニケーションを深めてもらうことで、より立体的な企業風土の理解を図ると共に、先輩社員の成長も促す仕組みとなっています。
――外国籍の方が11名いらっしゃるとのことですが、こうしたグローバル採用に力を入れ始めたのはいつ頃からでしょうか?
島津:当社は1960年後半から徐々に海外に事業を展開し始めており、その頃から外国籍の方の採用は行っていたのですが、明確に打ち出すようになったのは2013年からになります。すでに社員数も売上比率も海外の方が多くなっている中で、グループの中枢である当社が果たすべき役割を考えた時に、ガバナンス機能を高めることでよりリーダーシップを発揮し、グローバル展開を牽引できる存在でなければならないと考えるようになりました。それを実現するために人財の獲得をより加速していこうという狙いから「グローバル人財コース」を新設することになりました。

瀧本:このコースは、1年以上の留学を経験し、将来は「日本と世界中の国との架け橋となる仕事をしたい」「世界でスペシャリストとして活躍したい」といった方を対象としています。国籍は問わないため、海外留学を経験した日本人学生だけでなく、日本に留学にきている外国籍の学生からも数多くの応募をいただいています。

岸上:これ以外にも「スペシャル人財コース」も同時期に新設し、専門分野や部活動、社会活動等、分野を問わず「一番を目指して夢中になった経験がある」「誰にも負けない強みがある」といった「尖った人財」の採用にも力を入れてきました。どのコースから応募するかは学生の自由ですが、国籍問わずグローバルな視点や経験を持つ学生、それから個性豊かな学生の応募増につながっており、当社が求める人財の採用に貢献できていると感じています。

チャレンジできる機会がフェアに提供されているのが強み。

――外国籍の学生に関して、特別な募集方法や選考等は行っているのでしょうか?
岸上:いえ、日本人学生とほとんど同じです。ひとつだけ挙げるとすれば、日本語ができない方に関しては、英語での選考を実施するようにしていますが、それによって基準が異なることはありません。
島津:当社では従来から「オープン&フェア」な風土をとても大切にしており、選考の過程や評価についてもできる限りオープンでフェアな採用を実施するよう心掛けています。この考えは入社後も変わりなく、外国籍だからと言って配属で特別扱いすることはありませんし、もちろん言語面でのフォローや異文化を理解した上での配慮は行いますが、日本語が話せなくても基本的には他の新入社員と同じ研修を受講してもらっています。

瀧本:日本企業で働くには、ある程度の覚悟を持って乗り越えてもらわないといけませんが、かといって日本語が話せない方に対して門戸を閉ざす、ということはせず、国籍や性別を問わずチャレンジできる機会がフェアに提供されているのがHORIBAの強みの一端だと考えています。

島津:当社では2014年から独自のダイバーシティ推進プロジェクトである「ステンドグラスプロジェクト」に取り組んでおり、多様な人財を色とりどりのステンドグラスに例え、それぞれが個性を活かすことで新たな価値創造を目指しています。昨今、ダイバーシティと並んでインクルージョンという言葉も注目されていますが、当社では早くからこの考え方を取り入れており、多様性を受け入れ一体化することで輝きを放つステンドグラスのように、HORIBAの強みをさらに磨きあげていきたい、そのためにも外国籍社員は欠かすことのできない重要な人財だと考えています。
――グローバル企業として多くの知見を積み上げておられる貴社でも、やはり外国籍社員から学ぶことがあるのですね。
島津:グローバル展開が進めば進むほど、新たな文化との出会いが増えるわけですから、学びや気付きが終わることはないでしょうね。当社では「従業員の意識と行動の変革」を目的とした業務改善活動(ブラックジャックプロジェクト)を実施しており、毎年約800件もの提案が社員から出されます。この活動のひとつとして、あるイスラム教徒の社員からイスラム教独自の文化を社内に浸透させるプロジェクトの提案があり、お客様をお迎えするときのマナーや礼拝スペースの用意、また社員食堂ではハラール食を提供するといった様々な対応を会社として実施しています。

岸上:イスラム教徒の方々が先日工場見学にお越しになった際にご案内をしたのですが、日本国内でここまで配慮がなされている企業がまだまだ少ないようで、とても驚かれたのと共に、たくさんの感謝のお言葉をいただきました。知識として知っているだけでなく、当事者が社内にいるからこそ進む改善もあると思いますし、こうした積み重ねが会社の成長に繋がっていくと強く感じました。

「フィロソフィーワークショップ」で全世界にHORIBAイズムを発信。

――多様な人財を受け入れつつ一体感を醸成していくには、貴社が創業から守り続けてきたHORIBAイズムやDNAを共有・浸透させていくのも重要ですね。
島津:仰る通りで、HORIBAのフィロソフィーや、社是である「おもしろおかしく」、英語では「Joy&Fun」と訳しているのですが、そうした想いを日本で働く社員だけでなく、全世界のHORIBAグループの社員である「ホリバリアン」に伝えていくのも私達グローバル人事部の重要なミッションになります。

瀧本:当社では現地法人の人事担当にHORIBAのイズムやDNAについてレクチャーし、そこからさらに現地で働くホリバリアンへの共有・浸透の促進を図る「フィロソフィーワークショップ」を実施しており、「Joy&Fun」は100%知ってもらっているといっても過言ではない程、同じ価値観を持ち、同じベクトルを向いたグループの一体化が図れています。

岸上:2013年には「One Company Song “Joy&Fun”」というタイトルで、世界中の社員が歌える英語の社歌を制作しました。世界中のホリバリアンからOne Companyへの想いを込めたキーワードを募集し、国籍や文化の違いを超え、心をひとつにできる歌になりました。国内ではカラオケでも配信されており、世界中で歌われています。
――では最後に、今後の貴社の新卒採用の方針等についてお教えください。
島津:まず新卒採用から通年採用へ、という動きに関しては、当社は海外の大学を卒業する学生や国内でも秋卒業の学生にはすでに通年で採用しており、さほど抵抗感はなく対応できるのではと考えています。

瀧本:通年採用に移行することで早期化が予想されており、まだどうなるかは定かではありませんが、当社としては「HORIBAらしさ」を大切にし、情報発信に努めていきたいと考えています。例えばインターンシップにおいても、学生と当社双方にとって新たな学びや気付きが得られるような場にできないかと考え、検討を進めているところです。なるべく学生の主体性を尊重しつつ、創造力や好奇心、挑戦心を刺激するようなプログラムを用意して、お互いに価値提供ができるような機会を創出できるよう、難易度は高いですが、諦めずに取り組んでいきたいと思います。

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