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学情レポート 2017.12

企業の動向・学生の動向 【2017年12月10日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2018年卒採用では、特に小売やサービス業、建設関連の業界において採用継続企業が目立つ。元々採用人数が多いほか、今年度は特に2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に伴うインバウンド需要や施設建設ラッシュに備えた人材確保に向け、採用活動に区切りを付けられない企業が多い。各社から聞かれる声は厳しく、「年内で終わらせる予定だったが年明け以降も2019年卒採用の準備と並行して継続することになるだろう」といった声をよく耳にする。企業によっては第二新卒や既卒といった層を採用ターゲットに加え、若手人材確保に尽力している。

 2019年卒採用については各企業ともインターンシップに尽力している。前年度まではどちらかと言えば3月以前に学生に自社を知ってもらう「広報」という意味合いが強かった。ただ2018年卒採用でインターンシップ参加者からの内々定出しや内定承諾に繋がるケースが増え、今年度はより「採用」を意識したインターンシップ実施が広がった印象を受ける。例えばインターンシップイベントに参加するにしても、特定の業界や学校層が対象のイベントに出展したり、インターンシップ内容も短期間であっても仕事の疑似体験を通して学生の素質を読み取ったり、社員の価値観を共有させるようなものが増加している。秋~冬は大手企業であってもインターンシップ参加者の募集に苦労しているという声を耳にするが、3ヵ月後の採用広報解禁を見据え、集客からプログラム考案、当日の運用まで各社の試行錯誤が続いている。

(四十山 聡)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2018年卒学生について、各大学で把握している内定率は80%前後で推移している。各大学の課題は未内定者のフォローである。未内定者をキャリアセンターに呼び、大学に届いた求人情報を紹介するなど個別対応しているが、連絡が取れないケースが多いのが悩みの種だ。特に2019年卒学生の相談も増えており、心理的にキャリアセンターに足を運びづらくなっているようだ。一方で、就職活動を継続している学生は未内定者ばかりではない。11月に東京で開催された「就職博」参加学生のうち、4割弱が内定保有者であった。より自分が働きたいと思える企業を探して活動を続ける学生も一定数いるようだ。

 2019年学生については前年同時期と比べ後期就職ガイダンスの参加状況が芳しくない。インターンシップへの関心は強く、積極的に参加したりキャリアセンターに相談したりしているが、インターンシップ参加だけで十分と考えているのか、就職活動準備に対しての関心が薄い。その一方で「夏と比べ、秋~冬のインターンシップは応募者が減少している」という声を多くの企業から耳にする。ただ参加希望者が減っているわけではない。授業等のある平日にインターンシップを実施する企業も多く、物理的に参加しづらい状況になっている。インターンシップ実施企業は増加する一方で、インターンシップに費やせる時間が限られる。そのため、興味の持てないプログラムは早々に選択肢から除外する、あるいは自身がよく知るBtoCの企業ばかりを選択するといった傾向が強まっている。キャリアセンターでは今の興味だけに捉われず、少しでも視野を広げるよう指導を強化している。

(江村 朋裕)

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