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学情レポート 2017.05

企業の動向・学生の動向 【2017年5月10日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2018年卒採用は4月を迎え、選考や内々定出しが駆け足で進められている。既に採用第1クールの佳境を迎えているという企業も少なくない。各社は懸念している内々定辞退の防止に向け、手間暇をかけた取り組みを行っている。中堅・不動産A社は、インターンシップで集めた母集団と3月以降にエントリーを募った母集団で採用フローを変えている。特に3月以降のエントリー者に対してはインターンシップ参加者ほど企業理解が進んでいないことを念頭に選考途中で先輩社員との面談会を挟むなど手厚いフォローを行っている。中小・商社B社ではリクルーターの数を増やし、面接と面接の間の個別フォローを徹底。既に内々定を出しているが、昨年よりも良いペースで承諾に至っているということだ。一方、採用予定数が多い企業は選考と並行して説明会を行っているが、4月は学生が他社の選考に集中しており、思うように予約者を集められていない状況だ。選考がうまくいかず新たな企業を探す学生に対し、いかに自社を知ってもらうかが次の課題となりそうだ。

 2018年卒採用と並行して、2019年卒学生を主対象とするインターンシップの検討も進んでいる。4月10日に経団連が発表した「採用選考に関する指針」の手引きでは、それまでの指針に記されていた「5日間以上」という日数要件が削除された(※)。実質的なインターンシップの単日開催容認を受け、大手・食品メーカーC社では長期間の受け入れが難しくこれまで実施を見送ってきた夏の開催について、単日のプログラムを検討している。こうした動きは今後も広がっていきそうだ。

※・・・経団連は「採用選考に関する指針」に対する見解として、インターンシップの日数要件の削除について、「教育的効果が乏しく、企業の広報活動や、その後の選考活動につながるよう1日限りのプログラムは実施しない」と明示していることを付記しておく

(後藤 千博)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2018年卒学生の就職活動が本格スタートし2ヵ月が経過した。企業の採用意欲の高さも相まって、3月のスタート前までは就職活動へと意識が向かない学生も多かったが、今は活発に動いている状況だ。大学のキャリアセンターでも相談予約枠が埋まっているとの声を頻繁に聞く。3月下旬に東京・名古屋・京都・大阪で開催された合同企業セミナー「就職博」には合わせて10,000名を超える来場があり、そこでも就活相談コーナーは盛況であった。相談内容はエントリーシート添削が9割以上を占めた。弊社が今年1月に調査した「2018年卒採用計画アンケート」によると、43.8%の企業がエントリーシートの提出期限を3~4月に設定している。こうしたことから、3~4月は多くの学生がエントリーシート提出に追われ、それが活動の中心となっている。エントリーシートの中身を見ると、「自己PR」「学生時代に頑張ったこと」はある程度書けてはいるが、「志望理由」は抽象的な内容であったり、企業の採用ページ内の文言を切り貼りしているだけのケースも多い。目先の提出期限に追われ、「なぜ働くのか」「どういった仕事がしたいのか」というところまで落とし込めていないようである。またキャリアセンターには既に内々定の報告が寄せられており、「昨年よりも早いペース」とよく耳にする。「インターンシップに参加した企業から1次面接を免除されたが大丈夫か」といった、今年の特徴を示すような相談も寄せられており、インターンシップ参加による選考優遇が学生の内々定獲得ペースも早めていると言える。

(森 郷)

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