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学情レポート 2017.04

企業の動向・学生の動向 【2017年4月10日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2018年卒採用の広報開始から1ヵ月余り。エントリー募集や説明会などがめまぐるしく行われている。まだ1ヵ月ではあるが、早くも活動状況の明暗が分かれている。BtoCの大手企業については順調に母集団を形成できており、前年同時期比並~増のエントリー状況である。一方で中堅・中小企業のエントリー数は同10~50%程度減少、説明会の予約も伸び悩んでいる。ただ、単純に大手企業ならば有利、中堅・中小企業ならば不利という構図になっていないのが今年の特徴だ。ある中堅クラスのサービス業の人事担当は「今年は前年同時期比60%増の母集団を集められている。また既に前年の5倍程度の内々定を出せている」と話す。これは極端なケースであるにしても、規模によらず前年と比較して遜色ない状態の企業も見られる。その共通点は『2月以前のインターンシップ実施によって学生との接点を作っていた』ことである。企業理解がある程度進んでいるインターンシップ参加者を、限定セミナーに案内したり、選考で優遇するといった措置を取ることで採用活動を推進させている。弊社が今年1月に調査した「2018年卒採用計画アンケート」においても、「インターンシップ参加者は通常選考で優遇する」という企業が、前年比5.7ポイント増の43.4%に及ぶ。通常通りに採用活動をしていては苦戦を強いられていたであろう状況を、インターンシップを通じたアドバンテージによって補っている状況が見受けられる。この状況は2019年卒採用にも影響を与えると見られ、今後もインターンシップ実施企業の増加が見込まれる。

(石谷 博基)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 3月に本格的なスタートとなった2018年卒学生の就職活動。3月上旬には弊社主催「Super Business Forum」をはじめとする大型就活イベントが連日のように開催された。時を同じくして各大学では学内合同企業説明会も開催され、学生が直接企業の話を聞ける多くの場が提供された。しかしながら、就活イベントや学内合同企業説明会でよく見られたのは、一部の人気企業や、知名度のあるBtoC企業のブースに集中する学生の姿である。「学生優位の就職活動」という趣旨の報道や先輩からの声が学生の安心感に繋がっているのか、面談数の多い企業とそうでない企業の差が、今年はさらに開いた印象だ。大学関係者は、学生が狭い視野で就職活動をすることに危機感を強めており、業界や企業を幅広く研究するよう指導している。

 またこの1ヵ月間の状況をみると、学生の就職活動の取組みや進み具合が二極化している印象だ。2月以前より就活準備を進めていた学生は、3月に入って、志望業界や志望企業が具体的になっており、動き方も迷いがない。このような学生は、企業からも好印象で、今後は6月を待たずに選考・内々定獲得へと進む可能性が高い。一方で、3月になってから就活を始めた学生は、大量の企業情報の中から的確な選択ができず、3月末までにエントリーシート締切を設定する企業が多い中で、焦りながら、迷いながらの就職活動を続けている。ただ、そういった学生も時間の経過とともに、自分のやりたいことや目指す方向が固まってくるものである。企業としては、学生がこうした気付きを得るのを待ちながら、長期戦も視野に入れた採用活動をしていくことも求められそうだ。

(岩本 和彦)

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