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学情レポート 2016.08

企業の動向・学生の動向 【2016年8月10日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2017年卒採用において、7月以降、中堅・中小各社には内々定に対する承諾や辞退の連絡が相次いだ。大手企業に先駆け春先に内々定出しを行った企業の多くは、6月には承諾の是非に関する返事が来ることを想定していた。しかし6月中に大きな動きは無く、白黒が付き始めたのは7月。「学生からの返事をここまで待つことになるとは予想外だった」と思わぬ状況に困惑する企業も少なくなかった。弊社が1,345社を対象に行った採用動向調査によると、7月上旬段階で約半数の企業は「採用予定数に占める内々定承諾者数の割合が40%以下」であり、多くの企業が採用活動継続を余儀なくされている。長丁場を覚悟し、今後開催される合同企業セミナー出展や、新卒採用の補てんとしての既卒・第二新卒採用など様々な手段が検討されている状況だ。一方、大手著名企業については海外留学からの帰国学生に対する選考などが一部で行われているが、概ね活動終息に向かっている。もっとも採用活動終了に漕ぎ着けた企業は一握りであり、前述の弊社調査でも活動を終えた企業は10.3%に留まる。多くの企業にとってこれからが正念場だ。

 2018年卒採用においては、夏のインターンシップ受け入れに向けての準備が着々と進んでいる。早い企業では6月から7月にかけて1日単位の実践型インターンを数多く実施。大手企業のサマーインターンに参加予定の優秀な学生に接触するため、前のめりで実施する企業が目立った。昨年は選考スケジュールの兼ね合いで夏のインターンを実施できなかった大手企業においても、続々と8月以降の実施予定を組んでいっており、エントリーも好調。例年以上にインターン熱が高まっている。

(目野 健一)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 7月に東京、名古屋、京都、大阪、福岡で開催された2017年卒学生対象の合同企業セミナー「就職博」には5会場合わせて12,500名が来場した。選考解禁が8月であった昨年の同時期と比較すると数パーセントほど減少してはいるが、様々な状況の学生たちがまだまだ活動を続けている。イベントに足を運ぶ学生の大半が頭を抱えるのが「企業探し」についてだ。志望企業の選考に漏れた学生が再度企業探しを始めるにあたり、自身の「実力・適性」と「やりたい事」の狭間で、自分に合った企業を見出せずに悩んでいる。合わせて、内々定を保持したまま、より条件の良い企業を探す学生や、公務員から民間企業への志望変更組などの参加も一定数あり、2017年卒学生の就職活動終息にはまだ時間を要しそうだ。

 2018年卒学生の就職活動準備も本格的に始まっている。各大学ではサマーインターンシップへの参加を希望する学生のエントリーシート相談が絶えない状況だ。かつてインターン参加者と言えば低学年時から自身の将来を意識するような学生がほとんどであったが、このところ「インターン参加者は就職活動時に優遇される」という噂が流布するまでになり、参加学生層は広がりを見せている。この状況に対し「今年は学生達が『インターンに参加しなければ就職できない』という強迫観念に駆られているようだ」と語る大学担当者も多い。企業と直接接する機会が増えたことは歓迎すべきと言えなくもないが、就職活動の早期化を招いている面もあり、課題は絶えない。いずれにしても、就活本番が近づく秋、冬のインターンはより一層盛り上がりを見せそうだ。

(松柴 俊之介)

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