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学情レポート 2018.12

企業の動向・学生の動向 【2018年12月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2019年卒採用は内定式前後の時期と比較すれば終息に向かいつつあるが、一部の業界や中堅・中小企業、採用予定人数の多い企業では依然として活動が続けられている。11月開催の「就職博」(東京・名古屋・京都・大阪・福岡)では、5エリア合わせた出展社数が前年同時期の120%に及んだ。ただしその目的は2019年卒学生との接触だけではない。若手人材確保は新卒一括採用だけでは限界にきており、「就職博」でも新卒学生と合わせて第二新卒や既卒なども採用対象として面談するケースが広がっている。また、ある中堅メーカーでは、人材紹介サービスを利用して新卒の内定者を確保したが、採用コストが大幅に高騰するなどの課題が浮き彫りとなった。採用コストを抑えるという面からも、新卒にこだわらず既卒者や第二新卒者をターゲットとした採用活動の検討が広がりを見せている。

 2020年卒学生対象のインターンシップは、企業規模に関わらず学生募集が過熱している。例年以上の実施企業増加に伴い、学生の応募が分散。学生との接触数が前年同時期を割り込んでいる企業も多い。ある中堅の専門商社では、前年度よりもインターンシップの開催日程を増やしたが、どの日程も予約数は一桁という状況が続いている。このため、より多くの学生に直接会って認知してもらおうと、インターンシップイベントへの追加出展を検討している。実施企業が増えたことでコンテンツ等の中身が似通うケースも増えており、「インターンシップの質や差別化」も学生募集の上で重要なポイントとなっている。

(四十山 聡)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2019年卒学生の就職活動について、11月を過ぎ、大学キャリアセンターに相談に訪れる学生は減少の一途をたどっている。各大学で把握している内定率は80~90%と高水準。未内定者も一定数いるが、連絡が付かず、なかなか接触が図りづらい状況のようだ。3年生の就活準備に関する相談や個人面談が始まったこともあり、4年生は相談に行きづらい状況となっている。企業からの求人そのものは途切れることなく届いていることもあり、ゼミの教員と連携しながら未内定者との接触を図り、求人紹介をする取り組みもされている。また、キャリアセンターには呼び出さないまでも、学外で実施されている「就職博」のような合同企業セミナーや学内での企業面談・選考会など即効性のあるものへの参加を促し、フォローを続ける大学も見られる。

 また各大学では2020年卒学生対象の就職ガイダンスが実施されているが、参加状況は総じて芳しくないようだ。前年比半減という大学もある。参加不振の理由は様々だが、学生からは「夏のインターンシップで就活準備が進んだ」「インターンシップ参加が忙しく、ガイダンスに参加している時間がない」といった話をよく聞く。本来すべき就活準備が疎かになっていることもあり、平日開催や就業体験とはほど遠い内容のインターンシップを実施する企業に対し、自粛を求める大学も出てきている。学生としても選択肢の広がりによりプログラム内容を吟味する傾向が強まっているため、プログラムの改善は企業にとってもメリットがあるだろう。1月中~下旬には後期試験が始まるため、学生の活動は一時中断となるが、試験後は気持ちを新たに活動に臨む学生が増えそうだ。

(江村 朋裕)

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