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学情レポート 2017.11

企業の動向・学生の動向 【2017年11月10日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 10月初旬、各地で内定式が開催され、街中にはリクルートスーツに身を包んだ学生が多く見られた。厳しい採用環境の中、ここまで来られたことに安堵する企業がある一方で、内定式の直前・直後の内定辞退も少なくない。ある中堅サービス業の企業担当者は「内定式には例年よりも予算を掛けたが、後日、他社からの内定を理由に2名から辞退の申し出があった」とため息を漏らしている。採用活動の軸足を2019年卒に移行できず、人事担当者からは年内は採用活動を続けるという声がまだまだ聞かれる。

 2019年卒学生対象のインターンシップは夏休みが明けてからも精力的に実施されている。ある中堅IT企業では2018年卒内定者の8割がインターンシップ経由であり、採用活動本番以上にインターンシップを重要視している。このようにインターンシップを採用に欠かせない活動と位置付ける企業は増加傾向にある。ただ、後期の授業がスタートし、学生がインターンシップに時間を割きづらくなったこともあってか、「インターンシップの応募が鈍化してきた」という声を企業担当者から耳にするようになった。そうした企業は学生の応募を増やすため、インターンシップイベントへの出展に強い意欲を見せている。秋~冬に開催する弊社主催の「インターンシップ博」についても引き合いが急遽増加している。また10月に開催された「インターンシップ博」の出展企業からは「夏のインターンシップを経験しているからか、採用広報解禁直後に出会うような意識の高い学生が多かった」という感想が挙げられた。優秀な学生に出会うという意味でもインターンシップには強い期待が寄せられている。

(安野 遼平)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 10月の内定式を済ませ、2018年卒学生のうち内定獲得者のほとんどは就職活動を終了させている。「昨年同時期比で10ポイントほど内定率が高い」というのが各大学の情勢だ。一方で「世間で言われているほど順風満帆ではなく、まだまだ動いている学生は多い」「地方公務員試験がうまくいかずに民間企業に切り替える学生や、体育会系の部活動一本だったが今になって就職活動スタートという学生もいる」という声も少なくない。10月に開催された「就職博」にも、東京で約1,000名、大阪で約800名の来場があり、一定数の学生は活動を続けている状況だ。

 一方、2019年卒学生は夏休み終了後もインターンシップへの申し込みや参加に余念がない。昨年までは「インターンシップは就活に有利」という見方の学生が多かったが、今年は「参加しないと就職できない」という考えにシフトしている印象を受ける。10月に開催された弊社主催インターンシップ&仕事研究イベント「インターンシップ博」には、東京で昨年比6割増の約2,300名が、名古屋では同2倍以上の約1,200名が来場するなど、情報収集に積極的な様子が見られる。一方で、各大学で実施されている後期就職ガイダンスの参加学生数は昨年と比べ減少傾向にある。大学からは「インターンシップに参加しただけで業界・仕事研究ができたと勘違いしている学生が多いのでは」と不安視する声が聞かれる。売り手市場が今後も継続した場合、一学年上の先輩たちと同様、多くの学生が内々定を獲得してからの進路決定に悩むことになりそうである。そうした状況を軽減すべく、各大学では業界や仕事理解をいかに進めるかが今後の課題だ。

(森 郷)

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