

第二新卒とは、社会人経験3年未満で25歳以下の若手人材のことを指します。第二新卒採用を成功させるには、ターゲットに適した採用手法を選ぶことが大切です。
本記事では、第二新卒採用におすすめの採用手法やそれぞれのメリット・デメリット、採用を成功させるポイントなどを解説するので、採用手法を選ぶ際の参考にしてください。
第二新卒とは
第二新卒とは、社会人経験3年未満で25歳以下の若手人材のことです。近年、即戦力採用が難しくなり、多様な人材を採用するべく、第二新卒採用に取り組む企業が増えています。
若手人材は、第二新卒の他に既卒・ヤングキャリア・キャリアの4種類に分けられます。
それぞれの違いは次の通りです。
年齢 |
社会人経験 |
定義 |
|
既卒 |
なし |
学校卒業後、留学やボランティア活動に力を入れるなどして、進学も就職もしていない人材 |
|
第二新卒 |
25~26歳 |
3年未満 |
1~2年の社会人経験を持つポテンシャル人材 |
ヤングキャリア |
26~29歳 |
3年以上 |
3~7年の社会人経験があり、同業種でのステップアップまたはキャリアチェンジを考えている人材 |
キャリア |
30歳以上 |
8年以上 |
高いスキルと経験がある即戦力人材 |
第二新卒の採用手法6選

第二新卒向けの採用手法は次の通りです。
- 求人サイト
- 人材紹介
- 合同企業セミナー
- ダイレクトリクルーティング
- リファラル採用
- 大学キャリアセンター
それぞれのメリット・デメリットや費用も併せて解説します。
求人サイト
求人サイトに求人情報を掲載し、応募者を募る採用手法です。
一度に多くの求職者にアプローチできるため、上手く活用できれば、効率的に母集団形成ができます。一方で、大手求人サイトは掲載社数が多いので、求人情報が埋もれてしまうリスクがあります。
第二新卒採用を目指すなら、20代転職に特化した「Re就活」がおすすめです。ヘッドハンティング機能を活用することで、採用要件に適した人材に直接スカウトメールを送れます。
費用 |
65万〜185万円(12週間) |
メリット |
・幅広い求職者に求人情報が届けられる ・母集団形成に役立つ ・ヘッドハンティング機能を使って個別にアプローチできる |
デメリット |
・求人情報が埋もれてしまう可能性がある ・採用できなくても費用がかかる |
多くの応募を集めたい場合におすすめ
とにかく多くの応募を集めたい企業には、求人サイトがおすすめです。
一度の掲載で、多くの求職者に求人情報を届けられるため、母集団形成に役立ちます。ただし、大手求人サイトなど掲載社数が多い媒体では、自社の情報が埋もれてしまうリスクがあります。
第二新卒採用に特化した求人サイトを活用し、求人情報が埋もれるのを防ぎましょう。
人材紹介
人材紹介とは、人材紹介会社から採用要件に適した人材を紹介してもらうサービスです。
企業の採用要件を熟知したキャリアアドバイザーが、求職者の抽出や面談、日程調整などを行うため、採用工数の削減につながります。
また、料金は成果報酬型の場合が多く、採用するまで費用がかかりません。そのため、採用要件に適した人物をじっくり見極めることができます。
第二新卒を採用するなら、20代転職に特化した「Re就活エージェント」がおすすめです。20代専門のキャリアアドバイザーが企業の採用活動をサポートします。
費用 |
採用する人材の想定年収の30〜35% |
メリット |
・採用工数を削減できる ・採用するまで費用がかからない ・求職者をじっくり見極められる |
デメリット |
・採用単価が高くなりやすい ・自社に採用ノウハウが蓄積されにくい |
採用の工数を削減したい場合におすすめ
採用活動に十分な労力を割けられないとお悩みの企業には、人材紹介がおすすめです。
キャリアアドバイザーが求職者の抽出や面談、選考の日程調整、クロージングなどを行うため、採用の工数が削減できます。人材紹介を上手く活用するには、最初にリクルーティングアドバイザーと採用要件や課題を十分にすり合わせることが大切です。
合同企業セミナー
合同企業セミナーとは、採用活動を行っている企業が集まり、求職者に対して会社説明や面談を行うイベントのことです。自社のことを知らない求職者にも、積極的にアプローチできます。
第二新卒の採用を目指すなら、20代転職希望合同セミナー「転職博」がおすすめです。来場者の約90%が20代なので、採用要件に適した人材との出会いが期待できるでしょう。
費用 |
75万〜160万円(1日あたり) |
メリット |
・一度の出展で多くの求職者と出会える ・自社の強みや魅力を直接アピールできる ・転職潜在層にもアプローチできる |
デメリット |
・出展や準備に費用がかかる ・イベントを運営する人員が必要 |
テキスト情報だけでは企業の強みを伝えられない場合におすすめ
テキスト情報だけでは、仕事内容や企業の強みを伝えきれない場合は、求職者に直接アプローチできる合同企業セミナーがおすすめです。
取り扱う製品を展示したり、現場の社員と面談をしたりすることで、求職者の企業理解が深まります。出展する際は、ブースの装飾や動画など、視覚的なアプローチを工夫しましょう。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者に直接アプローチする採用手法のことです。採用要件に適した求職者を抽出し、スカウトメールやヘッドハンティング機能を使って、企業の魅力や強みをアピールします。
第二新卒は社会人経験が浅く、自分のキャリアに自信がない傾向が高いです。そのため、スカウトメールで「求職者のどこに惹かれたか」を伝えることで、応募のハードルを下げられます。
費用 |
成功報酬型:採用する人材の想定年収の15〜35%、初期費用など 定額型:130万〜250万円 |
メリット |
・マッチング精度の高い出会いが期待できる ・転職潜在層にも積極的にアプローチできる ・採用コストをおさえられる |
デメリット |
・採用担当者の負担が増える ・転職意欲が低い場合、採用活動が長期化する可能性がある |
採用のマッチング精度が低いと悩む場合におすすめ
採用のマッチング精度を高めたい企業には、ダイレクトリクルーティングがおすすめです。
採用要件に適した人材を抽出し、個別にアプローチできるため、自社に適した人材との出会いが期待できます。また、転職潜在層にも積極的にアプローチできるため、質の高い母集団形成にも役立つでしょう。
リファラル採用
リファラル採用とは、従業員から採用要件に適した人材を紹介してもらう採用手法のことです。自社の採用要件や企業文化をよく知る人から紹介してもらうので、マッチング精度の高い採用が期待できます。
採用に至った場合、紹介してくれた従業員にインセンティブとして報酬を支払うケースが多いです。ただし、職業安定法では労働者の募集にあたって報酬を与えることは原則禁止しているため、インセンティブを支払う場合は、賃金や給与として支払いましょう。
費用 |
1万〜30万円 |
メリット |
・自社の採用要件や求職者をよく知る人物から紹介を受けられる ・採用の工数やコストを削減できる |
デメリット |
・採用までに時間がかかる傾向にある ・人材の質が偏る可能性がある |
採用コストを削減したい場合におすすめ
採用コストを削減したい企業には、リファラル採用がおすすめです。
従業員から求職者を紹介してもらうため、求人サイトや人材紹介と比べて、採用コストをおさえられます。
期限の決まった採用には向いていませんが、求職者をじっくり見極めながら、採用コストを削減したい企業に適した採用手法です。
大学キャリアセンター
大学キャリアセンターとは、大学に設置されている就職支援を行う部署のことです。在学生だけでなく、卒業生が就職や転職相談のために利用することもあります。
大学キャリアセンターに求人情報を出すことで、転職を希望している卒業生を紹介してもらえるかもしれません。即効性には欠けますが、大学とのコネクションは新卒採用にも役立つため、ネットワークを構築しておくと良いでしょう。
費用 |
無料 |
メリット |
・費用がかからない ・大学とのコネクションが作れる |
デメリット |
・紹介を受けるまでに時間がかかることが多い ・採用要件に適さない人材から応募がくる可能性がある |
第二新卒採用を成功させるポイント

第二新卒採用を成功させるには、採用課題に適した手法を選定することに加え、求職者のニーズに適した対策が必要です。
応募のハードルを下げる
株式会社学情が実施した「転職すべきか迷った理由」に関する調査において、最も多い回答は「転職をするにもアピールできるスキルや経験がないと思ったから(56.3%)」でした。
十分な応募数を獲得するには、ただ応募を促すだけでなく「あなたの◯◯の経験が活かせます」「あなたの◯◯に魅力を感じました」など求職者の長所に触れ、応募のハードルを下げることが大切です。
※参考:株式会社学情「転職意識調査レポート2024」
カジュアル面談を実施する
相互理解を深め、質の高い採用を目指すならカジュアル面談の導入がおすすめです。
カジュアル面談とは、選考前に企業と求職者がリラックスしながら対話し、相互理解を深める面談のことを指します。
いきなり応募するのではなく、まずは会って話してみる機会を作れるので、求職者と接点を持つハードルが下げられます。実際に株式会社学情の調査でも、第二新卒が選考過程で実施してほしいことの1位は「カジュアルな面談(65.7%)」の実施でした。
※参考:株式会社学情「転職意識調査レポート2024」
自社に適した採用手法を取り入れて第二新卒採用を成功させよう!
第二新卒採用を成功させるには、自社の課題に適した採用手法を選ぶことが重要です。採用手法の選び方を間違えてしまうと、期待する効果が得られない可能性があります。
また、採用手法を選ぶ際は、第二新卒に特化した媒体を選びましょう。特化型の媒体を選ぶことで、効率的にアプローチできます。
株式会社学情では、第二新卒の採用に特化した媒体を運営しています。採用にお困りの方は、ぜひご相談ください。

株式会社学情 エグゼクティブアドバイザー(元・朝日新聞社 あさがくナビ(現在のRe就活キャンパス)編集長)
1986年早稲田大学政治経済学部卒、朝日新聞社入社。政治部記者や採用担当部長などを経て、「あさがくナビ(現在のRe就活キャンパス)」編集長を10年間務める。「就活ニュースペーパーby朝日新聞」で発信したニュース解説や就活コラムは1000本超、「人事のホンネ」などでインタビューした人気企業はのべ130社にのぼる。2023年6月から現職。大学などでの講義・講演多数。YouTube「あさがくナビ就活チャンネル」にも多数出演。国家資格・キャリアコンサルタント。著書に『最強の業界・企業研究ナビ』(朝日新聞出版)。