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人材獲得競争が激化し、多くの企業がエンジニア採用に苦戦しています。エンジニア採用を効率的に進めるには、エンジニア採用が難しい理由を把握し、自社に適した対策を講じることが重要です。
本記事では、エンジニア採用が難しい理由やおすすめの採用媒体、採用を成功させるコツなどを詳しく解説します。エンジニア採用にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
エンジニア採用が難しいとされる理由
エンジニア採用が難しいとされている理由は次の通りです。
- エンジニアの需要拡大
- 優秀なエンジニアの獲得競争が激化している
- IT技術の進化が速い
- 採用手段が多様化している
- ほかの職種と比べてスキルの見極めが難しい
- 求人内容が求職者の希望と合っていない
それぞれ詳しく解説していきます。
エンジニアの需要拡大
ビックデータやAIの活用が広がったことで、エンジニアの需要が拡大しています。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)により幅広い業界でエンジニアが求められるようになったのも、慢性的なエンジニア不足を引き起こしている要因のひとつです。
厚生労働省が発表した2024年8月の一般職業紹介状況によると、ITエンジニア(情報処理・通信技術者)の新規求人倍率は3.59倍で、全体の2.22倍を大きく上回っています(※1)。
一方、経済産業省が発表したレポートでは、2030年には最大で79万人のIT人材が不足すると試算されています。(※2)
※出典:
(※1)厚生労働省「一般職業紹介状況(令和6年9月分)」
(※2)経済産業省「IT人材需給に関する調査」
優秀なエンジニアの獲得競争が激化している
エンジニアの獲得競争が激化したことも採用を難しくしている要因のひとつです。優秀なエンジニアを獲得するため、取引先や競合他社に勤めるエンジニアに好条件を提示し、自社へ引き抜くケースも珍しくありません。
積極的に採用活動を進めると同時に、どの企業も雇用条件や労働環境を改善するなど、エンジニアの流出防止策を打ち出しています。エンジニアの囲い込みが強化されたことも、採用が難しい要因になっています。
IT技術の進化が速い
近年、IT技術の進化が速く、人材の成長が追いついていません。求められるスキルがどんどん変わってしまうため、技術を習得するまでに時間がかかり、十分なスキルを持った人材が不足しています。
とくに、最新技術に関する知識や経験を持っているエンジニアは少ないので、取り合いになってしまいます。
採用手段が多様化している
エンジニアの職種に限らず、採用手法が多様化していることも、採用を難しくしている要因のひとつです。
これまでは求人サイトや人材紹介が主流でしたが、現在は企業が直接アプローチするダイレクトリクルーティングや、社員を経由して紹介を受けるリファラル採用など、さまざまな採用手法が活用されています。
自社に適した採用手法を選びやすくなった一方、その採用手法が自社に適しているか判断できないまま採用活動を行っている場合も少なくありません。
専門知識が必要なためスキルの見極めが難しい
エンジニアは、専門知識が必要なためスキルの見極めが難しい傾向にあります。
開発環境や使用言語によって得意分野や経験が異なるため、技術スキルを正確に見極めるには、IT関係の専門知識が必要です。
採用担当者が専門知識を持っていない場合、応募者のスキルを正確に判断できず、ミスマッチを誘発したり、効果的なアプローチができなかったりする可能性があります。
ターゲットの絞り込みが難しい
経験者を採用する場合、スキルや経験、保有資格などを細かく設定することが重要です。エンジニアは開発環境や使用言語によってスキルが異なるため、経験年数や役職だけではターゲットを絞り込めません。
採用要件を設定する際は、スキルや経験だけでなく、求職者に求める性格や資質、コミュニケーション能力などパーソナリティ面も細かく設定します。
ターゲットの絞り込みができていないと、採用活動を効率的に進められなかったり、ミスマッチを誘発したりする可能性があるため、注意が必要です。
求人内容が求職者の希望と合っていない
エンジニアを採用できない背景に、企業が提示する条件と求職者が求める条件のミスマッチがある可能性があります。
現在、エンジニアの市場価値の上昇に伴い、求職者が求める給与や待遇などの条件の水準も高まっています。従来の水準からアップデートしていないと、採用は難しくなるでしょう。
また、給与や福利厚生だけでなく「やりがい」や「働きやすさ」などを重視するエンジニアも多く、条件面の合意が難しいケースも多いです。
エンジニアの採用手法4選
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エンジニアを採用するには、採用手法の選び方が重要です。採用手法が適切でないと、期待する効果が得られない可能性があります。
エンジニア採用に向いている手法について詳しく解説していきます。
エンジニアに特化した求人サイトを活用する
エンジニアを採用するには、エンジニア採用に特化した求人サイトを活用しましょう。
求人サイトには「総合型」と「特化型」があります。総合型は幅広い求人情報を取り扱っているため、登録者の属性も多様です。一方、特化型は特定の業界や職種などに特化しているため、登録者の属性が絞れます。
たとえば、若手エンジニアの採用を目指すなら、20代後半~30代に特化した「Re就活テック」がおすすめです。求職者の登録情報をもとに、マッチする人材へ直接アプローチできます。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者に直接アプローチする採用手法です。採用要件に適した人材を抽出しスカウトメールを送ることで、効率的に採用活動を進められます。
そのため、求職者と直接コミュニケーションをとり、適性を見極めて採用を進めたい企業におすすめです。
即戦力のITエンジニア採用を実現するダイレクトリクルーティングサービス「Re就活テック」では、Web履歴書や自己PRをチェックし、採用要件に適した求職者に直接アプローチできます。
人材紹介
人材紹介とは、人材紹介会社に依頼し、採用要件に適した人材を紹介してもらう採用手法です。
基本的に成果報酬型なので、無駄なコストが削減できます。一方、他の採用手法と比べて一人あたりの採用コストは高くなりやすいため、求人サイトでは出会うのが難しいハイクラスのエンジニア採用に向いています。
ただし、手数料は求職者の年収が高いほど高額になるため注意が必要です。
リファラル採用
リファラル採用とは、社員や取引先から採用要件に適した人材を紹介してもらう採用手法です。
自社の開発環境や雇用条件などを把握している社員から、社風に合いそうな人材を紹介してもらえるため、マッチング精度の高い採用が期待できます。
人材紹介と比べて採用コストは抑えられますが、面接や選考スケジュールの調整などまで紹介してくれた社員に担当してもらうと、負担が大きくなってしまいます。紹介後のやり取りは人事部が引き受けたり、紹介料やインセンティブ報酬などを導入したりしましょう。
エンジニア採用を成功させるコツ
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エンジニア採用を効率的に進めるには、いくつかのコツがあります。エンジニア採用を成功させるコツについて詳しく解説していきましょう。
採用要件を明確にする
採用要件を決める際には、自社で活躍中のエンジニアや経営陣にヒアリングし、採用ペルソナを想定したうえで設定します。
採用要件を設定する際に、おさえておきたい項目は次の通りです。
- 扱えるプログラミング言語
- これまでの業務領域
- 使用できるソフトウェアやツール
- パーソナル面(性格や志向)
求めるスキルや資格だけでなく、求職者の人柄やキャリアビジョンなども明確に設定します。採用担当者だけでスキルや技術を判断するのが難しい場合は、現場のマネージャーやリーダーにスキルを見極めてもらうのも効果的です。
事業の成長性や働きがいなどの魅力を発信する
自社の成長性やスキルアップの支援環境、働きやすさなどを積極的にアピールしましょう。
スキルが同等のエンジニアであっても、キャリアアップを重視している人や柔軟な働き方を目指している人などさまざまです。
SNSや採用ホームページなどを活用し、幅広いエンジニア層にビジョンやポリシー、企業文化を発信していきます。とくに、次の内容の発信は、エンジニア採用を成功させるのに効果的です。
- キャリアアップ制度
- 自社社員のキャリアパス例
- 働き方の自由度
- 開発環境・オフィス内の様子
ただし、必要以上に良く見せる必要はありません。ミスマッチを防ぐためには、正確な情報を発信することが大切です。
カジュアル面談を実施する
企業と求職者のマッチング精度を高めるには、カジュアル面談を行うのも効果的です。
カジュアル面談とは、選考前に企業と求職者がリラックスして情報交換を行う機会です。選考の合否には関係ないため、お互いに本音で話しやすく、相互理解が深められます。
選考前に双方向のコミュニケーションを行うことで、よりマッチング精度の高い採用が期待できます。
採用スピードを上げる
求職者が競合他社に流れるのを防ぐには、採用スピードを上げることが重要です。
優秀なエンジニアほど複数社から内定を獲得し、選択肢を多く持っています。応募後や選考後に長く連絡しない期間があると、より好条件を提示する他社に入社意欲が移ることも少なくありません。
応募後や選考後の採用候補者への連絡は、時間を空けずにできるだけ早く行いましょう。また、面接の日程調整もなるべく日にちを空けないことがポイントです。
エンジニア採用媒体は「Re就活テック」がおすすめ!
IT技術の発展や人材不足の影響で、エンジニア採用の状況は年々厳しくなっています。エンジニア採用を成功させるには、採用ターゲットに適したアプローチをしましょう。
20代後半~30代のITエンジニア経験者を採用するなら「Re就活テック」がおすすめです。求職者の登録情報をもとに、マッチする人材へ直接アプローチすることができるので、効率的にアプローチできます。
また、求職者とのマッチ度を算出するアシスト機能が備わっているため、初めてダイレクトリクルーティングを活用される方でも、簡単に操作可能です。
エンジニア採用にお困りの方は、株式会社学情へお問い合わせください。
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株式会社学情 エグゼクティブアドバイザー(元・朝日新聞社 あさがくナビ(現在のRe就活キャンパス)編集長)
1986年早稲田大学政治経済学部卒、朝日新聞社入社。政治部記者や採用担当部長などを経て、「あさがくナビ(現在のRe就活キャンパス)」編集長を10年間務める。「就活ニュースペーパーby朝日新聞」で発信したニュース解説や就活コラムは1000本超、「人事のホンネ」などでインタビューした人気企業はのべ130社にのぼる。2023年6月から現職。大学などでの講義・講演多数。YouTube「あさがくナビ就活チャンネル」にも多数出演。国家資格・キャリアコンサルタント。著書に『最強の業界・企業研究ナビ』(朝日新聞出版)。