企業の動向

 弊社の調査では、2024年卒学生の内々定率は11月末時点で8.7%と、昨年同時期と比べて2.5ポイント高い。夏季インターンシップ等で接触した学生に対し、各企業は選考スピードを加速させてアプローチしている。その影響は学生側にも及んでおり、駆け足で就職活動を進める動きが見られる。内々定が1社の学生のうち、当該企業を第一志望とするのは18.0%に留まり、昨年同時期の35.8%を大幅に下回った。学生の志望度が高まらないまま内々定に至るケースも珍しくなく、企業側には内々定出し後も継続的なフォローが求められるだろう。また、リアルな場で企業と出会える機会を求める声は依然多く、12月に開催された弊社主催の対面型インターンシップイベントには東京・大阪合わせて3,195名もの来場があった。このようにリアル回帰が著しい一方、オンラインも採用活動の手法としてその地位を確立している。実際、順調に採用活動の歩を進めているのは、最初の接触やフォロー面談といった学生との接点作りにオンラインを活用している企業が目立つ。リアルとオンラインを織り交ぜながら、自社への興味喚起を継続させられるかが採用成功の一つの鍵になりそうだ。
 一方で2025年卒採用についても、企業側は着々と準備を進めている。ある中堅の専門商社は「早い段階から」「リアルで」学生と接触すべく、対面形式の合同企業説明会への出展回数を倍増させる方針だ。条件を満たしたインターンシップの採用直結もいよいよ解禁となり、多くの企業から「夏季インターンシップには例年以上に力を入れる」という声が上がっている。採用活動のさらなる前倒しが進みそうだ。
(フィールドセールス本部 片井 宏一)

学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 売り手市場と言われる2023年卒学生の就職活動であるが、一定数の学生は活動を継続している。11月中~下旬に、東京と大阪で開催された合同企業セミナー「就職博」にはそれぞれ500名超の学生が来場。企業の話に真剣に耳を傾ける姿が見られた。一方で大学からは「11月から12月にかけては内定報告数があまり伸びていない」という話も耳にする。キャリアセンターに届く求人数は増加の一途を辿っており、各大学では企業との接点作りの機会をいかに設けるかが課題となっている。ある大学では、学内で選考直結型の求人マッチングイベントを実施するという。いずれにしても、各大学では年明け以降も積極的に学生のフォローを続けていく意向だ。
 2024年卒学生については、11月末に弊社が実施した調査によると内々定率は8.7%。昨年同時期を2.5ポイント上回っている。インターンシップの平均参加社数も約6社と活発に動いている様子が見受けられる。一方でキャリアセンターの担当者からは「動いているのは一部の学生で、就職活動準備が進んでいない学生も多いのでは」と懸念の声も増えている。昨年同時期と比べ、就職支援行事への参加やキャリアセンターへの来訪者ともに減少しているという。要因としては、サークル活動や大学祭といった学内行事の対面回帰、さらにリモート授業と対面授業の掛け持ちが増え、その対応に追われるなどにより、就職活動の優先順位が低下している点が挙げられる。こうした状況を踏まえ、各大学では学生個々の進捗に応じた就職支援に切り替えるといった取り組みも広がっている。
(キャリアサポート部 斎藤 寛武)