デジタルネイティブとは、子どもの頃からスマートフォンやSNSが身近な環境で育ち、デジタルツールに慣れ親しんでいる人のことです。インターネットが普及した1990年代以降に生まれた人の総称とされます。
この記事では、デジタルネイティブの特徴と採用に効果的なアプローチ方法をご紹介します。
デジタルネイティブとは|子供の頃からスマートフォンやSNSが身近にあった世代
デジタルネイティブとは、子どもの頃からスマートフォンやSNSが身近な環境で育ち、デジタルツールに慣れ親しんでいる人のことです。
この言葉の定義は定まっていませんが、一般的にはインターネットが家庭に普及し始めた1990年代以降に生まれた人の総称とされます。
アメリカの作家であるマーク・プレンスキー氏が使い始めたことで、2000年代後半から広まった言葉のようです。
デジタルネイティブとZ世代
デジタルネイティブは、おもに1990年代後半~2012年に生まれたZ世代がこれに当てはまります。
Windows95の発売日は1995年、2008年には日本で初めてiPhone 3Gが発売されました。このことからデジタルネイティブ世代は、生まれたときには既に各家庭にPCが普及していて、学生時代にはスマートフォンを使いこなしている世代と考えられます。
インターネットがあって当たり前という感覚を持つ世代です。
デジタルネイティブとほかの世代間との違い
デジタルネイティブに関連するワードには以下が挙げられます。
- デジタルイミグラント|X世代
- デジタルパイオニア|Y世代(ミレニアル世代)
- さらに高度なデジタルネイティブであるα世代
詳しく説明します。
デジタルイミグラント|X世代
デジタルイミグラントとは、インターネットに後年触れるようになった人のことです。
「イミグラント」とは「移住者」や「移民」を表す英単語です。
1965年~1980年代序盤に生まれたX世代がこれに当てはまります。
デジタルパイオニア|Y世代(ミレニアル世代)
デジタルパイオニアとは、インターネットの発展と共に成長してきた人のことです。
「パイオニア」とは「開拓者」や「先駆者」を表す英単語です。
1981年~1990年代後半に生まれたY世代(ミレニアル世代)がこれに当てはまります。
Z世代の後は?さらに高度なデジタルネイティブであるα世代
α世代とは、2010年代~2020年代中盤にかけて生まれた世代のことです。X・Y・Z世代とアルファベットが尽きたため、ギリシャ文字を使ってα世代と呼ばれています。
この世代は、Z世代の上をいくデジタルネイティブと言われています。デジタルパイオニアであるY世代(ミレニアル世代)を親に持ち、デジタルを活用したやり取りに、より違和感なく接します。
たとえば、この世代の子どもたちは、おままごとでおもちゃのお金を出すのではなくQRコード決済の音声を真似するそうです。親の行動を見て、キャッシュレス決済やオンラインショッピングなどのデジタルでのお金のやり取りさえ当たり前と捉えていると考えられます。
プログラミング教育の必修化も、小学校では2020年度から、中学校では2021年度から始まりました。デジタルツールを使う側だったZ世代よりも、プログラミング的思考能力と素養をもったα世代では、さらにデジタルへの理解が進むことが予想されます。
デジタルネイティブの特徴
デジタルネイティブの特徴をご説明します。主にZ世代、α世代を想定して書いています。
ただし、これらはデジタルネイティブ世代すべての人に当てはまるものではなく、あくまで傾向です。
身の回りにあふれる情報から信頼できるものを選び取る力がある
デジタルネイティブは、TVや動画配信サービスなどに加え、SNSやwebメディアといった情報源が豊富な環境で育っています。積極的に自分から取りに行かなくても多くの情報を享受できる状況の中で、本当に自分にとって有益な情報を得るために情報の取捨選択を繰り返し行ってきています。このことから、デジタルネイティブは情報の取捨選択に長けているといえるでしょう。複数の情報を比較して、より信頼性の高いものを選び取る力があります。
多角的な情報収集をする
調べたいものの特性によって、検索エンジンでのフリーワード検索とSNSなどでの「#(ハッシュタグ)」を活用したキーワード検索を併用する傾向があります。
たとえば旅行の情報収集をする際を例に挙げましょう。
- まずは観光地の情報を網羅的に知るために、検索エンジンでのフリーワード検索を行う
- その中で気になった場所や店のレビュー・最新情報を知るためには、SNSでのキーワード検索をする
- 実際の雰囲気を知るためには、動画投稿サイトでVlogなどを視聴する
というように使い分ける傾向があります。
最近ではChatGPTやBardなどの対話型AIを使って旅行先の情報収集をするケースもあるかもしれません。
ビジネスネイティブ世代はこれらのツールに日常的に親しむ中で、無意識にツールごとの特性を熟知しているのです。多角的に情報を調べ、最短距離で自分の求める情報に辿り着くことができます。
オンライン上でのコミュニケーションに慣れている
生まれたころからSNSが身近にあったため、オンライン上でのコミュニケーションを他の世代より直感的に行うことができます。
総務省が実施したSNSの利用率調査では、デジタルネイティブ世代が群を抜く結果でした。(参考:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/pdf/n1100000.pdf)
デジタルネイティブであるZ世代は学生時代をコロナ渦で過ごしたこともあり、オンラインでの授業や就職活動に慣れているといえるでしょう。
デジタルネイティブに効果的な採用手法
特徴を踏まえたうえで、デジタルネイティブを採用する際に効果的な手法をご紹介します。
オンラインツールを活用した説明会やweb面接
webでの合同セミナーや、オンライン会議ツールを用いた面接は、求職者が直接足を運ぶことなく参加できるため、リアルよりも参加率アップが狙えます。
しかし、会社の雰囲気やどんな社員が働いているかなど、実際の雰囲気を感じることはオンライン上では難しいため、プラスアルファで何かしらの対策が必要です。
企業や社員の雰囲気をリアルに伝えられる動画発信
デジタルネイティブはYouTubeやTikTokなどの動画コンテンツに慣れ親しんでいることから、動画発信は相性が良いといえます。
また、web上での訴求を効果的に行うためにも、テキストベースだけでなく動画を併用すると直接オフィスに足を運んでもらわなくても企業や社員の雰囲気をリアルに伝えられます。
あさがくナビ2023で実施した「Web セミナー・Web 面接で不安なこと」に関するアンケートでは、「企業や社員の雰囲気が分かりにくい」と答えた学生が49.9%で最も多い割合でした。
企業紹介の動画コンテンツはオンラインパンフレットのような使い方もでき、デジタルを利用した採用活動に効果的です。
チャット形式の連絡方法
デジタルネイティブ世代はメールよりもチャット形式の連絡に慣れ親しんでいます。
デジタルネイティブ世代にとっては、フォーマットが決まっているビジネスメールよりも心理的ハードルが下がり、返信率アップを狙えるでしょう。
メールよりも速いテンポでやりとりができる点は、採用担当者の工数削減という面で企業にとってもメリットといえます。イベントや会社紹介などの一斉配信もでき、効率的に採用活動を進めることができるでしょう。
まとめ|デジタルネイティブに効果的な採用活動をしよう
ビジネスネイティブであるZ世代は生まれたころからデジタルツールに慣れ親しんでおり、情報の取捨選択に長けていること、より自然にオンライン上でのコミュニケーションを行えることが特徴でした。
これらの特徴を踏まえてビジネスネイティブ世代を効果的に採用しましょう。Z世代の他の特徴についても知りたい方はぜひこちらの資料をご覧ください。
就職・転職・採用を筆頭に、調査データ、コラムをはじめとした担当者の「知りたい」「わからない」にお応えする、株式会社学情が運営するオウンドメディアです。