
企業の動向
「ストーリー」が学生を引き付ける 第二新卒採用、広がる可能性
2027年卒学生の内々定率は、1月末時点の学情調査で48.5%と早くも5割に迫った。3年夏以降のインターンシップ等からの早期選考が進んでいる。ただ早期選考が一般化し、いまやインターンシップを実施するだけでは不十分だ。「参加して企業理解が深まり、納得して選考に進む」といったストーリーを与えられる企業のプログラムが学生を引き付けている。学生側もフィードバックなど「自分が選ばれるプロセスの明確化」を求める傾向が強い。
この流れはインターンシップ等の実施日数にも表れている。学情の昨年10月の企業調査では、「半日以下」が前年の68.8%から57.6%に減少。一方で「2日〜5日未満」は25.1%と前年比4.2ポイント増え、複数日程で学生理解を促す動きが広がった。
マンパワー不足で5日連続のインターンシップが難しい中堅企業であっても、座談会や個別面談の日程を分散して実施するなど工夫を凝らす会社がある。26・27年卒採用で早期接触の重要性を実感し、28年卒ではこの3〜4月から母集団形成を始める企業が増えそうだ。出会いの時期を前倒しして志望度を積み上げるプロセス設計が一層重要になっている。
一方、最終盤の26年卒では、大手グループ会社や中堅企業を中心に「採り切れなかった」との声が多く上がる。あるIT企業では内々定辞退が続き、昨年8月に新卒採用を終了し第二新卒採用に切り替えた。採用担当者は「第二新卒採用は短期間で成果が出やすい。新卒ほど工数をかけずに母集団確保・内定出し・内定承諾と、一定の成果を得ることができた」と話す。インターンシップを実施できない企業を中心に、第二新卒活用が今後さらに広がる可能性が高い。
(フィールドセールス本部 洲見 彩希)
学生の動向
「早期選考組」「年明けに動き出した層」に二極化
28卒生の動きも活発に
「夏~秋のインターンシップからの早期選考に忙しい学生」と「年明けから業界研究や企業探しを始めた学生」――年末から1月末にかけて、2027年卒学生の二極化がはっきりしてきた。
各大学では学内の個別相談枠が模擬面接希望者で2〜3週間先まで埋まる状況で、早期選考がピークを迎えている。一方、1月17日に東京・池袋で開催された学情の「就職博 就活準備編」の相談コーナーでは、「業界の選び方」「自己PR・ガクチカ添削」など就活初期段階の相談内容が多く、夏〜秋のインターンシップ等の波に乗り切れなかった学生が年明けから動き出した様子が見られた。学情の内々定率調査でも、「まだ活動していない」学生は12月末の8.8%から1月末は3.8%に減った。こうした状況を受け、「おさらい講座」など基礎的な内容を改めて実施する大学もある。
1月以降は学内で合同企業セミナーが多数開催されているが、学生1人あたりの企業ブース訪問数が少ないという課題も浮上。このため、開催時間の見直し、複数ブース訪問特典の導入、教授との連携による周知強化、保護者へのハガキ案内など、大学ごとに工夫を凝らしている。
28年卒学生の動きも活発化している。先にあげた「就職博 就活準備編」では、来場者の3分の1ほどが28・29年卒生で、参加者からは「なんとなく不安」「周囲が動き始めて焦る」といった声が目立った。大学では来期のスケジュールを検討する時期に入り、28年卒向け支援を前倒しする傾向が見られるほか、学内企業セミナーや各種講座を全学年対象とする動きも出ている。
26年卒学生については、少数ながら未内定者からの相談が続く。引き続き学年別・進捗別のきめ細かな支援が求められている。
(キャリアサポート部 小島 千裕)
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