企業の動向
2026年卒学生対象の夏季インターンシップが本格的に開催されているが、今年はある特徴がみられる。ある機械メーカーでは、7~8月に1day形式のプログラム以外に5日間のインターンシップを取り入れたところ、後者のほうが学生の応募数も参加率も良かったという。また、リース業界のある企業でも数日間のプログラムのほうが学生の反応が良く、1day形式のものと比べ倍ほどの予約を獲得できているという。学生にとって、「説明を視聴する」ことがメインのオープン・カンパニーよりも、「就業体験や実務ができる」インターンシップのほうが就職活動のプラスになるという考え方が浸透しているように思われる。また1day形式では、対面よりもオンライン開催のほうが予約が集まる傾向にあり、「気軽・タイパ・就活の身になる」が学生を集めるキーワードと言えそうだ。
一方、8月以降も依然多くの企業において2025年卒採用目標に到達していない状況だ。例年10月に実施している内定式を予定通り執り行えるかも不透明で、延期を検討するケースも出てきている。7月に東京で開催された学情主催の合同企業セミナー「就職博」には70社以上の企業が参加。来場者は内々定未保有者や就職活動を始めたばかりの学生が大半を占めた。就職活動を終える学生が増加する中、面談者数は少ないながらもその分深いコミュニケーションを図ることができ、内々定出しにつながったという声も多く聞かれた。また、まずは目前の人手不足解消のため、25卒採用は継続しつつも第二新卒採用に着手・拡大をする動きも広がる。加速する売り手市場に対応すべく、企業は悪戦苦闘しながらも採用活動に尽力している。
(フィールドセールス本部 小野 竜弥)
学生の動向および学生を取り巻く就職環境について
夏休みに入り、各大学で実施されてきた2026年卒学生対象の前期インターンシップ・就活準備ガイダンスもひと段落した。こうしたキャリアセンター主催のガイダンスや講座に参加してくれれば、就活準備の基礎が習得できるようキャリアセンターでは設計して用意している。しかし、実際にはガイダンス参加学生の減少が目立つという。4月のスタートアップガイダンスから徐々に参加者が減少していくのはここ数年の傾向ではあるが、多くの大学から「昨年よりも減り幅が大きくなった」という声が聞かれた。そうした中ではあるが、面接やグループディスカッションを模擬形式で実施する講座は学生の人気が高いようだ。背景にはインターンシップ選考の実施時期の早まりのほか、対面形式の選考の増加により「場慣れしたい」というニーズがあるようだ。タイパという言葉に代表されるように、無駄を嫌い、自分にとって必要なものに時間を費やす学生気質もあり、意中のインターンシップに確実に参加できるよう着実に力がつく実践形式の講座は今後も学生ニーズが高まることが予想される。
一方、2025年卒学生の状況であるが、学情調査による内々定率は7月末時点で86.8%。前月末調査時から2.1ポイントの伸びにとどまり、高止まりしている。キャリアセンターに寄せられる25卒学生の相談は「複数の内々定先からどのように1社を選ぶか」「内々定辞退の連絡方法」等が目立ち、就職先を決めきれず迷っている学生も少なくないようだ。
(キャリアサポート部 萩原 聡士)
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