HR用語の基礎知識
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リスキリングの語源は「Re-skilling」で、日本語では「スキルの再取得」という意味があります。
経済産業省ではリスキングを、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定義しています。
つまりリスキリングとは、会社全体で社員のスキルアップにとりくむ、人材育成の概念です。
実施したアンケート(2022年3月)によると、リスキリングに取りくみたいと考える20代ビジネスパーソンは8割以上です。
なぜリスキリングが注目を集めるようになったのか、背景について解説します。時代の変化を知り、自社の人事戦略に活かしてください。
経済産業省が『DXレポート〜ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』を発表してから、「2025年の崖」という言葉が話題になっています。
レポートでは、現在日本で使用している既存システムは2025年までに老朽化・複雑化・ブラックボックス化するので、速やかなDX化により問題を解消する必要があると提言しています。
これからの時代はICT(情報通信技術)が社会に浸透して、会社にも大きな影響を及ぼすといわれています。
政府主導でDX化が加速するなか、会社はデジタル技術を取り入れてビジネスを改変しなければ、生き残ることはできないでしょう。
日常的に行われてきた業務プロセスを見直す必要がありますが、新しいシステムを取り入れても、既存の社員がツールを使いこなせなければ意味がありません。
そこで新しいシステムや職種、デジタルツールなどに対応できる人材を育てるためにリスキリングが注目されています。
Re就活による20代ビジネスパーソンへのアンケート「リスキリングの際に身に付けたいスキル」のアンケートを取った結果、プログラミングスキルが最多でした。若手社員は今後プログラミングスキルが必要になると考えているようです。
プログラミングを学んで習得できるスキルは、簡単にいうと「コンピューターに指示を出すスキル」です。コンピューターは、人間の言語がわかりません。そのためコンピューターがわかる言語を習得し、指示を出す必要があります。またエラーが出た際に対処できるのもプログラミングスキルです。
プログラミング言語を学ぶと、Webサイトやアプリの開発、AI・機械学習の開発、会社の顧客管理や売上計算処理の開発などができるようになります。会社にICTの導入を進めていくなら、会社にとって重要なスキルを持つ人材となるでしょう。
リスキリングを行う際は、まずプログラミングに関する資格取得を目標にするのがおすすめです。資格にはAWS認定資格、PHP技術者認定試験、C言語プログラミング能力検定などがあります。