
企業の動向
27卒早期化で年内の内々定4割近くに 多彩な採用ツール活用が課題
2027年卒の新卒採用市場は早期化が一段と進んでいる。「年内に就職活動を終えたい」と考える学生が増加し、企業側も年内に一定数の内々定者を確保しようと早期選考を競った結果、25年12月末時点での学情の調査では内々定率37.4%に。同時期の過去最高値を更新し早くも4割に迫った。さらに「3年生のうちに内々定を得たい」学生も多く、3月の採用広報解禁と事実上の本選考スタートを控える1~2月もインターンシップ等からの早期選考が続く見通しだ。
一方で、26年卒採用は、企業・学生ともに例年以上に早く落ち着きを見せている。採用目標人数に達していない企業の中には、中途採用で補完しようとする動きも出てきている。
企業の間では、すでに28年卒採用計画の具体化が進む。採用難が続く中、従来の手法だけでは十分な母集団形成が難しいとの危機感から、新たな取り組みを模索する企業もある。これまで合同企業説明会を軸にしていた不動産業界の大手企業は、就職情報サイトの活用を強化する方針。100人近い採用目標を掲げるだけに面接数が多く、人的コスト削減のためにAI面接導入も検討している。
採用ツールは、ナビサイトや合説だけでなく、SNS、スカウトサービスやエージェントサービス、理系学生や体育会系学生に特化したツール、さらにAIによる新たなテクノロジーも加わり、どんどん多彩になっている。採用活動は従来の延長線では立ち行かず、常に新しい手法を試し続ける姿勢が求められる。今年は、企業にとって採用の在り方を再定義する転換期となりそうだ。
(フィールドセールス本部 橋本 昂汰)
学生の動向
「まだ動いていない優秀層」多数 低学年から情報収集始める動き顕著に
各大学のキャリアセンターには秋から年末にかけて、2027年卒の学生から早期選考で内々定を獲得したという報告が相次いだ。報告数は前年より増え、早期内々定を出す企業・業界は一部にとどまらず多様化している。
一方で年明けから本格的に活動を始める学生も多く、大学によっては「半数の学生はまだ動いていない」という。ゼミやサークル、部活動、アルバイトなどを優先して就活を後回しにしているだけで、能力に差があるわけではないものの、早期から活動し就活慣れしている学生と比べると緊張度や自己表現の面で見劣りする場合もある。今後の就職・採用戦線では、大学にとってはこの層をどう動かしどう指導していくか、企業側としてはこうした学生との出会いや適切な選考がとても重要になる。あるキャリアセンター職員は「学業など様々な理由で年明けから動き始める優秀な学生はかなり多く、彼ら彼女らにはこの時期からでも優良企業にチャレンジしてほしいし、企業からは有益な情報を与えてほしい」と語る。
秋から年末にかけてのもう一つのトピックは、各大学でのガイダンスや就活支援講座、学内合同企業説明会に、学部1・2年生の参加が目立ったことだ。中には出席者の半数を占めるケースもあり、低学年時から情報収集を始める学生層の広がりが顕著になっている。学情の内々定率調査でも、インターンシップ等に初めて参加した時期について、「2年生の夏頃」との回答が前年から倍増し8.5%に上った。「低年次生が業界や仕事内容を深く知ることで、自身のキャリアを考えるきっかけになってほしい」と考える大学は多い。28年卒以降に向けて、インターンシップ等やガイダンス内容の充実度が問われている。
(キャリアサポート部 岩本 和彦)
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