ChatGPTの最大の特徴は、なんといっても人間のように自然な会話を返してくれることです。
ただし、ChatGPTに「ChatGPTとは何か」と聞くと返ってくる回答(添付画像ラインマーカー部分を参照)の通り、時には誤った情報や不適切な応答を返す可能性もあります。この点には注意して利用しましょう。
2023年7月現在、GPT-3.5バージョンは無料で利用でき、画像や音声も扱えるGPT-4は有料プラン(ChatGPT Plus)にて月額20ドルで提供されています。まずは無料のGPT-3.5から利用を始め、活用イメージや使い勝手を掴んでみるのはいかがでしょうか。
株式会社学情が実施した20代社会人対象のアンケートでは、「名称も内容も知っている」が76.2%、「名称は知っている」が17.9%と、合わせてChatGPTの認知率は94.1%との結果でした。
さらに、約半数がChatGPTを日常生活で使用したことがあると回答しています。
ChatGPTを使ったことがない半数に関しても、認知度は高いことから、きっかけさえあれば使い始める人も多いのではないでしょうか。
将来的には、就職活動において志望動機や自己PRをChatGPTで作ることが一般的になる可能性もあります。自らの業務でもChatGPTを活用することで知識と理解を深め、採用環境の変化に対応していけるでしょう。
2点ご説明します。
How we collect data
Conversations may be reviewed by our Al trainers to improve our systems.
Please don’t share any sensitive information in your conversations.
データ収集方法
機能改善のため、OpenAIのAIトレーナーが会話を見る可能性があります。
機密情報をシェアしないでください。
ChatGPTに入力したデータを学習させない設定も可能です。業務で活用する際は、基本的にはこの設定をしたほうが無難でしょう。方法を2つご紹介します。
オプトアウト申請をする
ユーザーが個人データの提供に許可することを「オプトイン」、反対に、許諾しない意思を示す行為を「オプトアウト」といいます。
OpenAIに対して、入力したデータが利用されないように申請できる「オプトアウトフォーム」が用意されています。
チャット履歴の保存をオフにする
2023年4月25日から、チャットの履歴を無効にする機能が公開されました。1の方法より簡単にオプトアウトの設定が可能です。
画面左下の名前横の三点リーダーから「Settings」>「Data controls」>「Chat history & training」をオフにすると、履歴を無効にできます。
これによりOpenAIのサーバーにデータが保存されることはなくなります。
上記の設定を行ったうえでも、トラブル防止のために情報漏洩に繋がる内容は送信しないことをおすすめします。
今度は、背景や前提などの情報を含めて質問してみます。
より前提や背景情報に沿ったタイトルが提案されました。このように情報を細かく提示すれば、ChatGPTはこちらの意図を汲み取った内容を返します。
また、ChatGPTはある程度前の会話内容も覚えていてくれるので、自然な会話をする中で徐々に回答の精度を高めていくことも可能です。
では、仕事では実際にどのような場面でChatGPTが活用できるのでしょうか。採用業務に即した例を6つご紹介します。
各項目にChatGPTへの質問例を掲載していますが、要件に合わせて文章を再検討してください。
私の会社では新卒採用を行っています。求人広告を出したいので原稿のたたき台を考えてください。
業種は人材サービスで、営業職・マーケティング職・事務職を募集しています。企業規模は300人程度で、想定月収は東京本社の総合職で240,000円~です。
会社で中途採用をしているので、私の会社に興味を持ってもらえるようスカウトメールを打ちたいと思っています。ターゲットは、1~2年ほど社会人経験のある若手人材です。webデザインのスキルを持っている人を募集しています。自分で課題発見ができ、周りに相談する能力を持っている人を採用したいと思っています。スカウトメールのテンプレートを考えてください。
当社では、顧客システムの開発を担うシステムエンジニアを募集しています。スカウトメールを打ちたいのですが、案を考えてもらえますか。30字程度で、10個案を出してください。
今度、新卒学生向けにインターンシップを実施する予定です。内容のアイディア出しをお願いします。開催期間は5日間、そのうち半分以上を職場体験にしなければなりません。
私は採用担当者です。書類選考において、応募者から提出された書類のどの部分をどのように評価すべきでしょうか。理由も合わせて教えてください。
私は採用担当者です。私の会社では中途採用を行っています。
以下の<前提>を踏まえ、どのような人材を採用したら適切か、要件定義をしてください。
<前提>
採用を行っているマーケティング課は、上司と中途社員、新卒社員の計3人です。
webデザインの経験がある人材を1人採用したいと思っています。
現状、マーケティング課にはwebデザインについて知見がある人間がいないので、
ある程度自分で考えて行動できる人材であれば問題なく業務が遂行できるのではないかと考えています。
質問例を実際にChatGPTに入力した際の回答では、具体的にどのような技術(HTML、CSS、JavaScriptなど)を持っていれば条件を満たすのか、コミュニケーションスキルの明文化(ノンデザイナーのチームメンバーに対しても、デザインの概念をわかりやすく伝えるコミュニケーション能力を持っていること)などを出力してもらえました。
1. ChatGPTのwebサイトにアクセスし、左下の「Try ChatGPT」をクリックする。
2. OpenAIのアカウントを持っていない場合、「Sign up」を選択する(持っている場合は「Log in」)。
3. メールアドレス、Googleアカウント、Microsoftアカウント、Appleアカウントのいずれかで登録する。
4. 今回はメールアドレスで登録したため、届いたメールからURLをクリックし、続きの手順をおこなう。
5. 名/姓と生年月日を入力する。
6. SMS認証をおこなう。
7. 初回起動案内時のアナウンスを確認する。
入力されたデータが人に見られる可能性があることへの注意や、フィードバックはdiscordというチャットツールから送れることなどが記載されている。
8. ChatGPTとの対話画面が開くので、下の入力欄(「Send a message」)に質問を入れて開始する。
ChatGPTは文章の土台作成やアイディア出しの際に非常に役に立つツールです。下記の二つをしない限り、ChatGPTは業務において敏腕な助手になってくれることでしょう。
質問の仕方に多少コツがいりますが、まずは試しに使ってみることをおすすめします。
記事でご紹介した以外にも、議事録の調整やテキストのブラッシュアップ、または簡単なコーディングもできるなど、ChatGPTの活用方法はさまざまです。使っていくうちに「こんな使い方もあった」などの発見があるかもしれません。ぜひ活用方法を模索してみてください。