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学情レポート 2018.03

企業の動向・学生の動向 【2018年3月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 2月、2019年卒学生を主対象とするインターンシップの実施がピークを迎えた。採用広報解禁直前における学生との接点作りの機会として期待されていたが、2月は多くの企業において想定の半数程度の参加学生数だった。傾向として、参加予約は定員の80~90%程入るが、開催直前もしくは当日のキャンセルが多発した。要因として2月にインターンシップを実施する企業が相当数増えたことや、大学内でも業界研究セミナー等が頻繁に開催されたことが考えられる。従業員数60名程度のある専門商社では、8月、11月、2月にインターンシップを実施し、8月と11月は参加想定数の学生を確保できたが、2月は定員を大きく下回る人数での開催となった。2018年卒採用では3月以降の応募者数や会社説明会参加者数の明暗を分けたものの一つがインターンシップ実施の有無であったが、今年度はインターンシップ実施企業の裾野が広がり、学生の選択肢が大きく増加したことで、実施するだけでは3月以降に期待が持てなくなっている。

 弊社が2018年1月に企業に対して行った2019年卒採用に関するアンケートにおいて、採用予定数は「増やす」(26.1%)が「減らす」(4.6%)を21.5ポイント上回るなど、2019年卒採用は学生優位の売り手市場が継続されそうだ。この状況に危機感を抱いている一部の企業では、3月以降の就職情報サイト掲載数や合同企業セミナー出展数を当初予定よりも増やしたり、新卒学生だけでなく既卒者の採用も並行して行うといった追加施策実施に向け動き出している。

(四十山 聡)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2019年卒学生の就職活動が本格スタートとなる3月を前に、2月は多くの大学において企業を招いての業界研究セミナーが実施された。しかし、参加学生数は前年同時期と比べ2~3割減というケースが目立つ。年内に様々なテーマで実施された就職ガイダンスも同様に減少傾向にあり、キャリアセンターの担当者は学生たちが準備不足のまま就職活動に突入してしまうことに危機感を抱いている。インターンシップが就職活動準備の役割を果たしていると言えなくもないが、学生に対し不安な事を聞くと「就活マナー」や「筆記試験対策」を挙げる学生が目立つ。短期間のインターンシップに参加するケースが多い今年度においては、マナー面をきちんと学べなかったり、筆記試験を課せられなかったことで対策を怠り、今になって焦りが生じているようだ。こうした状況を考えると、3月のスタートタイミングでは「周到に準備ができている学生」、「年明けから付け焼刃的に準備をした学生」、「3月以降周囲の状況に促されようやく動き出す学生」の3つに大別されると見られる。ただ、いずれの学生も不安は抱えつつも、順調に就職活動を終えた先輩たちの姿を目の当たりにしており、全体的に切羽詰った感じは見られない。あさがくナビの会員学生に対して2018年1月に行ったアンケートにおいても、「内々定を獲得する自信の有無」について「自信がある」(23.8%)という回答が前年同時期から1.6ポイント増加している。就職活動本格スタート前の先が見えないタイミングにも関わらず自信を持つ学生が増えたことは、学生優位の状況を表していると言えよう。

(江村 朋裕)

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