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学情レポート 2021.02

企業の動向・学生の動向 【2021年2月15日号】

企業の動向・学生の動向

■企業の動向

 1月7日より大都市圏を中心に発出された緊急事態宣言は、2022年卒採用にも影響を及ぼしている。特にインターンシップに関して、昨年より強まっていたオンライン化傾向がいっそう加速。対面型を重視する一部の企業は中止や延期を余儀なくされている。ある中堅不動産企業は、多くの社員が参加する対面型プログラムを導入していたが、「これまでのプログラムを短期間でオンライン形式に組み直すのは容易ではない」とこぼす。一方、政府要請の3月採用情報解禁を待たずに、インターンシップと入れ替わる様に会社説明会や選考を実施する動きも広がっている。弊社が実施している「内々定率調査」では、1月末時点での内々定率は14.7%と昨年同時期の12.2%を2.5ポイント上回り、早期の内々定出しも進む。2月から説明会に注力し始めたある大手IT企業は「オンライン形式の説明会が主流になる中、どの程度の学生が選考に進んでくれるか予測しづらい」と、昨年よりも面接回数を大幅に増やして対応していく予定だ。

 目下、各企業の懸念材料は「コロナの影響がいつまで続くか」である。採用担当者に対し弊社が実施したアンケートによると、「2021年卒採用で課題に感じたこと」の最多は「母集団の質の向上」(50.3%)であった。オンライン中心のコミュニケーションでは企業理解を深めづらいと考える企業が多く、対面を重視したいという本音がうかがえる。そのため、説明会や選考はオンラインと対面のハイブリッド型で臨む企業が増えそうだ。弊社が提供している“職場体感型”採用動画『JobTube』は企画リリースから5ヵ月間で100社を超える申込みが入るなどニーズが高く、こうした企業理解促進に特化したオンラインツール導入を強化する動きが広がりそうだ。

(津崎 宏昌)

■学生の動向および学生を取り巻く就職環境について

 2021年卒学生の内定率について各大学の声を拾うと、概ね理工系で前年比5~10ポイント減、文系で10~20ポイント減という状況だ。「あさがくナビ2021」の1月のページビュー数は前年比約2倍となり、2021年卒学生はまだ相当数が就職活動中だといえる。大学の授業は引き続きオンラインが主体であり、学生の実態把握に苦慮しながらも、各大学では学生への電話掛けや状況確認等、例年以上に粘り強いフォローが続けられている。

 一方、2022年卒学生は年明け以降、これまで動いていなかった学生の一部がようやく就職活動準備を始めたようだ。弊社が1月に開催した業界研究イベント「就職博 就活準備編」の来場者向けアンケートでは、来場学生の3割以上が「類似イベントに参加したのは今回が初めて」と回答。また各大学の就職支援行事に一度も参加したことがない学生も相当数おり、準備不足により活動長期化が懸念される。その一方、弊社が1月下旬に行った「内々定率調査」では、昨年同時期を2.5ポイント上回る14.7%の学生が既に内々定を獲得しており、学生により活動の進捗に大きな差が生じている。特に「模擬面接会」など、選考を見据えた行事への参加に積極的な学生に話を聞くと、昨年同時期に同様の動きをしていた学生と比較しても企業接触数は大幅に増加している。こうした学生は3月以降、企業を絞ることが予想される。採用する企業側は、既にインターンシップで接触した学生だけではなく、これから動き出す層の学生へのアプローチも重要になっていきそうだ。

(松柴 俊之介)

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