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学情レポート【COMPASS】2014.01

 12月1日解禁最後となる2015年卒採用、スタート。
 ~スーパービジネスフォーラムに見る、企業・学生の動向~

12月1日(日)、朝日学情ナビをはじめ、2015年卒学生対象の各就職情報サイトがグランドオープンを迎えた。朝日学情ナビでは12月1日時点での掲載企業数が前年同時期を大きく上回るなど、回復傾向にある経済環境を追い風に各社の採用意欲には高まりが見られる。
前年以上に優秀な学生確保に向けた競争の激化が予想されるが、12月1日スタートが3年目にして最後となる今年、各企業はどのようなスタンスで採用活動に臨もうとしているのか。

弊社では12月1日の東京・大阪を皮切りに、京都・名古屋・滋賀・福岡で合同企業セミナー「スーパービジネスフォーラム」を開催。日本を代表する企業や地元優良企業が集結するイベントとして、各会場とも多数の学生が来場した。
今号では、「スーパービジネスフォーラム」の開催の様子や参加学生の声を基に、2015年卒採用のスタート状況についてレポートする。

スーパービジネスフォーラム 開催報告

●前評判を吹き飛ばす、前年以上に活気溢れる就職活動の幕開け

就職活動解禁日の12月1日(日)、東京で開催された「スーパービジネスフォーラム」には前年の2.5倍以上の学生が来場、会場は終始賑わいを見せた。

就職活動スタートが12月1日からとなり3年目。選考までの期間が短いにも関わらず、学生に対する前評判は「焦りが少ない」「就職への意識が低い」という声が挙げられており、特に2015年卒学生は前年、前々年と比べてもその声が大きかった。その2015年卒学生の就職活動熱に火がつき始めたのが11月。各大学での就職ガイダンス参加数も前月までを大きく上回るようになり、また11月中旬に東京で開催された弊社主催キャリアデザインイベントも前年同時期の3倍を超える学生が詰めかけるなど、解禁直前の学生の活動熱は前年同時期以上と言えるものであった。そして、その勢いを保ったまま12月1日に突入、活気あふれる就職活動の幕開けとなった。

参加企業の特徴としては、前年同様企業理解促進のため、現場社員が登壇し具体的な仕事内容を伝える企業が目立ち、またそれが人事担当者であっても、自身の新入社員時代の仕事内容や、入社時に感じた学生と社会人とのギャップなどを伝える企業も見られた。それらの話で印象的だったことが、仕事の「やりがい」以上に「大変さ」「辛さ」に重きが置かれていた点だ。弊社が今年6月に調査した「2014年卒採用状況アンケート」において、2014年卒採用で苦労した点として2位に挙げられたのが「採用したいと思える学生が少ない」であった(下記グラフ参照)。自社のことをきちんと理解した上で受けに来る学生が少ない、そうした前年度の状況を少しでも改善すべく「イメージで企業を選ぶのではなく、仕事の大変さや厳しさも理解した上で、覚悟を持って受けに来てほしい」そのようなメッセージが込められているようだった。

●景気改善にも関わらず、学生からは「不安」の声

昨シーズンと比べ、学生を取り巻く環境として大きく異なるのが経済状況だろう。12月6日に内閣府は景気動向指数の基調判断について、景気拡張の可能性が高いことを示す「改善」と発表した。前年同時期はこれが「悪化」であったため、言葉通り経済環境は改善傾向にある。それでは学生たちはその状況に浮かれているかと言えばそんなことはないようだ。会場の学生に話を聞くと、「これからどう動いていけばいいか不安」「内定を得られるか不安」など、「不安」という言葉が思いのほか多く挙げられた。
学生の声について詳しくは後述するが、自分たちの生活の中でも、始まったばかりの就職活動においても、景気改善による恩恵は今のところほとんど感じられず、彼らにとって初めての経験となる就職活動への不安は大きいようだ。

●学生の人気は「自身にとって身近な企業」へ集中

例年同様にBtoC型企業の人気は今年も健在であり、旅行業界やエンターテインメント業界、住宅や家具メーカーなど、身の回りの商材を扱う企業に学生の訪問は特に集中した。一方、弊社が調査した前年度の就職人気企業ランキングにおいて複数社が上位にランクインした総合商社はそうしたBtoC企業と比較すれば学生の訪問は少なかった。また12月7日(土)の京都会場においても、そうしたBtoC企業が、とりわけ地元を中心に展開する小売店が人気を博した。
後述する学生の「志望業界等に興味を持ったきっかけ」からも見て取れるが、「大手か中小か」という企業規模以上に「自身にとってより身近で、手の届きやすそうな企業か」が現時点での企業選びの基準の一つと言えそうだ。

【採用活動において苦労した点】(択一式)

スーパービジネスフォーラム 実施報告

【東京開催】

●日程・会場:2013年12月1日(日)/ベルサール渋谷ガーデン
●参加企業:旭化成ホームズ、アフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)、伊藤忠商事、エイベックス・グループ・ホールディングス、オリエンタルランド、国際協力機構(JICA)、JR東海(東海旅客鉄道)、JR東日本(東日本旅客鉄道)、JTBグループ、ジェーシービー、資生堂、JAL(日本航空)、住友生命保険、住友林業、成城石井、ソニーミュージックグループ、損保ジャパン・日本興亜損保、大和証券グループ、電通、東京海上日動火災保険、ニチモウ、日本テレビ放送網、日本放送協会(NHK)、日本生命保険、博報堂/博報堂DYメディアパートナーズ、ぴあ、ビデオリサーチ、フジテレビジョン、ポニーキャニオン、丸紅、三井住友信託銀行、三井物産、三菱UFJ信託銀行、森永乳業 他
●来場学生数:20,440名


【大阪開催】

●日程・会場:2013年12月1日(日)/ATCホール
●参加企業:朝日新聞社、伊藤忠食品、ヴィンクス、エイチ・アイ・エス、NTTコムウェア、NTT西日本グループ、オイシス、関西電力、サトレストランシステムズ、JR西日本(西日本旅客鉄道)、ジェイアール西日本不動産開発、JAバンク大阪信連(大阪府信用農業協同組合連合会)、ジャステック、スウェーデンハウス、セコム、双日、大黒天物産、寺内、東京メトロ(東京地下鉄)、日清医療食品、ニトリ、日本エスリード、ネスレ日本、ネッツトヨタ兵庫、ハークスレイ、長谷工グループ、パナソニック、パロマ、阪急電鉄、卑弥呼、フェリシモ、Plan・Do・See、松屋フーズ、万代、三井住友カード、三井住友銀行、みなと銀行、読売テレビ、ロードカー 他
●来場学生数:23,309名


【京都開催】

●日程・会場:2013年12月7日(土)/国立京都国際会館
●参加企業:一保堂茶舗、大阪シティ信用金庫、オムロン、京進、京都銀行、京都信用金庫、京都生活協同組合(KYOTO COOP)、京都電測、滋賀銀行、島津ビジネスシステムズ、高槻電器工業、トーセ、トヨタカローラ京都、日本写真印刷、日本電産リード、日立建機ティエラ、増田医科器械、三橋製作所、メタルアート、ロマンライフ、ワコール 他
●来場学生数:4,911名


【名古屋開催】

●日程・会場:2013年12月21日(土)/ポートメッセなごや
●参加企業:アイシン・エィ・ダブリュ、愛知県警察本部、アサヒビール、朝日放送、エイチーム、オンワード樫山、キムラユニティー、ジェイアール東海高島屋、住友電装、セキスイハイムグループ、セリア、中部国際空港旅客サービス、中部三菱自動車販売、DMG森精機、東海テレビ放送、豊島、豊田ハイシステム、ヒルトン名古屋、三重銀行、ミサワホーム東海、みずほ証券、ヤマザキマザック、ゆうちょ銀行 他
●来場学生数:12,126名


【滋賀開催】
●日程2013年12月22日(日)
●会場ホテルボストンプラザ草津 びわ湖
来場学生数:1,228名

【福岡開催】
●日程:2013年12月23日(月・祝)
●会場:アクロス福岡
来場学生数:1,725名

スーパービジネスフォーラム参加学生に聞く、就活意識について

2015年卒学生は「のんびりしている学生が多い」と評されるケースもあるが、イベントに参加した学生に話を聞くと12月1日のタイミングで動き出した学生のほとんどが何かしらの準備をしていた。特に多かったものが筆記試験対策や履歴書作成など、選考対策の取り組みであった。インターンシップなどに参加し、実地での仕事・企業研究に励む学生も少なからずいたが、じっくり企業を知っていくことは12月1日以降で、それより前はすぐにでもできる筆記や書類対策を、と線引きして就職活動準備を行う学生が多いようだ。

また、連日報道される景気回復に関するニュースなどが就職活動意識に何か影響を与えているかを聞いたところ、ほとんどが「景気回復している実感が沸かず、就職活動の意識にも影響はない」という回答であった。「就職難という認識の方が強い」という回答もあり、この経済環境に浮かれ、楽観視している学生は少ないようだ。

現時点での「やりたい仕事や進みたい業界」については、ある程度決まっているという学生が過半数を占め、決まっていない学生は少数であった。決まっていると答えた学生がそれぞれの業界や仕事に興味を持ったきっかけとして共通していることが、「身近な人の話を聞いたこと」または「自身の経験の延長上にあること」という点だ。就職活動がスタートしたばかりの状況では自身のイメージの範疇でないと企業が選びづらいということが伺えるが、BtoBの企業であっても早期からOB・OGなどが学生と直接話をすることで志望度を高められる可能性もありそうだ。

また活動開始が後ろ倒しになる2016年卒学生の就職活動について聞いたところ、「大変そう」という回答が多くを占めた。中には「学業などに費やせる時間が増えてうらやましい」という意見もあったが少数派だった。多くの学生が就職活動開始から卒業までの期間が短くなればなるほど選考を受けられるチャンスが減ることを危惧しており、そうした点からも学生の就職活動に臨む上での不安な心境が読み取れる。

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